祝・弾く活動復帰！

ここでお知らせして集客につながるとかはあんまりないと思うのですが弾く活動がクラシック音楽周りで書きたいことに色々繋がってくるので宣伝というかお知らせを。

「No Friend but the Mountains: A Symphonic Song Cycle」初演コンサート
2021年3月21日（日）　メルボルン時間17:00開演
Sidney Myer Music Bowl（チケットは事前に要購入）
曲目： Luke Styles 「No Friend but the Mountains: A Symphonic Song Cycle」
Zelman Symphony Orchestra、Melbourne Bach Choir
指揮：Rick Prakhoff
バリトンソロ：Adrian Tamburini
ゲストコンサートマスター：Wilma Smith

新年を迎えてメルボルンの音楽イベントも雪解けに芽を出して花を咲かせる植物のように（注：真夏です）復活してきています。オーケストラのような練習の時点でも大人数が参加するイベントではコンサートやリハーサルの時間や場所、換気などで色々と規制や工夫があるそうですが、その分この夏の間にSidney Myer Music Bowl（メルボルン都市部近くの野音会場、ヘッダー画像の場所）で数々のコンサートが行われることになりました。

今回のコンサートもその一つ。Zelman Symphonyはメルボルンの東、Kewを本拠とするコミュニティオケです。セミプロ／アマチュアのオケにしては難しいレパートリー（今回のようなオーストラリアの作曲家による作品を含め）を手がけていて、ピアノやチェレスタを含む編成の曲（ソリストとしてではなく）も年一くらいのペースで演奏するためゲストというか不定期メンバーとして何年もお世話になっています。
ただセミプロ＋難しいレパートリー（しかも初演）＋時短リハーサルの組み合わせにより中断前よりも諸方面大変になることが予想されます。どうなるかは明日リハーサルが始まってみないと分からない。

今回のコンサートで演奏する作品はオーストラリアの作曲家Luke Stylesによる 「No Friend but the Mountains: A Symphonic Song Cycle」というオケ伴奏の歌曲集。大編成のオケ＋合唱＋バリトンソロという大規模な作品です。
歌詞はクルド系イラン人ジャーナリストBehrouz Boochaniがオーストラリアの離島マヌス島で難民として拘留された体験を綴った著書「No Friend but the Mountains」から引用されているそうです。難民の扱いについては様々な媒体を通じて色々議論されていますがクラシック音楽の作品の題材になるのは初めてかそれに近い可能性が。

この作品では私はチェレスタ（鍵盤付きの鉄琴みたいなやつ、音はハリーポッターのあれ）のパートを担当します。今回がこの作品の初演となるため録音もなく曲全体がどんな感じか今の時点では私には全くわからないのですが（自分のパートしか手元にない）、最後の方に少し和音がいくつかあるだけで、それもオケ運営＆指揮者の連絡によるとだいたいハープと重なっているそうで。色々チェレスタのパートのあり方について思うことはまた別に話しますが、それでもパートがあって呼ばれること、そしてこの楽器のために音を書いてもらえることは嬉しいですし感謝しかありません。（ついでに言えば今回野音で演奏なので音が小さいチェレスタでもマイクが付いて音が確実に届くのはラッキー）

ということで明日からリハーサルです（私にとっては明日の次のリハーサルは3月ですが）。もともと私の弾く活動はオケの演奏レパートリーによりけりでしばらく弾くことがないのも珍しくはないのですが、それを考慮してもだいぶ久しぶりでわくわくしています。（自分のパート以外）全く知らない新しい曲に出会うのも楽しみ。そしてオーストラリアの音楽の話、チェレスタの話、オケの話など続報・派生の話をお届けできるのも楽しみにしています。