![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/86778162/rectangle_large_type_2_e21f9bbe39f283b31b54b7334562101c.jpeg?width=800)
Federation Bells ~意外にみんな知らないメルボルンの音楽スポット~
メルボルンの中心街(CBD)とその周りには様々な彫刻があります。その多くが割と長いことその場所にあって(工事で移動した例もありますが)、街の一部としてすっかり定着していて存在がもう自然というか街の風景の一部となっています。
でも実は見て楽しむだけじゃないオブジェも中にはあります。それがFederation Bells。
Federation BellsはメルボルンCBDの南端、ヤラ川沿いのエリアBirrarung Marrの川沿いからやや離れる歩道沿いにあります。
地図で見るとこの辺り。
テニスの全豪オープンが開催されてるとき徒歩で会場に向かう途中で見る人もいるかもしれませんね。
立ち並ぶ支柱の上に天を向いてついているのは大小39の鐘。大きさだけじゃなくて形もいろいろです。外から叩いて鳴らすことはできませんが(叩けるものもありますが音はちゃんと出ない)内臓されている機械で音が鳴る仕組みになっています。
その音はオーケストラで使う長い形のチューブラーベルみたいな純粋な音じゃなくてすり鉢型の鐘に近いけどもっと色んな倍音がばりばり出るよう設計されていて、しかも西洋音階の音程に則って調律されているわけではなく(英語ですが詳細はこちら。純正調律を使用しています)、個々の鐘によってかなり音質もバラバラですがその個性が面白い。
このFederation Bells、普段は目立たないのですが一日に3回(8:00~9:00、12:30~13:30、17:00~18:00)自動で曲を奏でます。私はスタジアム散歩して通り過ぎる12:30の演奏を耳にすることが多いです。もちろん無音の時間が圧倒的に長いですが耳にするのは珍しいことではなさそう。
演奏されるのはローカルの作曲家によって書かれたオリジナル作品。このnoteで何度も書いてますが一口にオーストラリアといっても色んな作風の作曲家がいるのでバラエティに富んだ音楽にエンカウントできます。そしてこのちょっと癖がある楽器にそれぞれどうアプローチしているかも興味深い。
ちなみにこのFederation Bellsはなんと!スマートフォンのアプリ(少なくとも豪国内のストアで入手可)をダウンロードするとデバイスで曲を作ったりシェアしたりするだけでなく演奏される曲を一覧で見たり(ウェブサイトは更新が遅れてるぽい)聴いたりミニゲームで遊んだり、さらに現地でwi-fi機能を使用して実際の鐘を自分で好きに鳴らせる機能もあるそうです。apple・goole両ストアへのリンクは公式ページのこちらから。
(あとブラウザの作曲ツールも公式サイトにありますがFlashだからか自分の環境では使えない様子。あとMIDI音源も使えるとありますが色々手順が必要なようです)
公共の場の彫刻としても楽器としてもこれは他ではなかなか見なさそうなすごい機能。そしてTwitter検索した限りあんまり知られてないような印象。なんか色々悪用できそう遊べそうなのに。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87799275/picture_pc_79e1f92b38bf1401b71d75e222903285.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87799287/picture_pc_24a7a25107a6c7c9eb372a7e29e1eac1.png?width=800)
ただ先に書いたように調律などの関係で必ずしも直感的に好きなメロディーを奏でられる、という感じな楽器でないことは確か。でもそれでまた遊んで普段耳にするような音楽とはちょっと違う音に触れて気軽に遊べるのはいいですね。
私もアプリを早速ダウンロードしたのでいつか作曲とか現地で音出しとかしてみたいです。まずはミニゲームで鐘の音に親しむところから。