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エネルギー問題について、多様な角度で考えるドキュメンタリー!第9回KANPAI for GOOD開催レポート!

actcoin運営スタッフ&スナックママの しょうこです!
1月24日水曜の夜、銀座8丁目のsnack life is roseで第9回目のKANPAI for GOODが開催されました。

snack life is rose


KANPAI for GOODとは?

 毎月1回、snack life is roseで行っているイベントです。社会課題に取り組むゲストを囲んで、活動を始めたきっかけなど、その人のストーリーや取り組みについてお酒を飲みながらしょうこママが根掘り葉掘り聞いちゃいます。
楽しく飲んだ売り上げの一部はゲスト団体への寄付となります。

今回のトークテーマは「映像×アート×社会課題」

社会課題解決にアートをどう取り入れるか。
 ゲストは、株式会社イグジットフィルムおよび特定非営利活動法人ブラックスターレーベルで代表を務める田村祥宏/YASUHIRO TAMURAさんでした。
 私が田村さんを知ったのは、actcoinのアンバサダーでもある一般社団法人NEWHEROの高島さんが田村さんと開催されたイベントに参加したことがきっかけです。Media is Hopeがゲストだった第4回KANPAI for GOODの直後に、田村さんの映画の試写会がありスナック参加者と一緒に参加することにしました。本スナックからのご縁も感じ、今回田村さんをゲストにお呼びすることにしました。

普段とは違う出会いがスナックの魅力

 今回も色んなバックグラウンドの方が参加してくれました。「ユース世代でCOPの映像をドキュメンタリーにして発信する活動をする方」や「将来、映画を創りたいという経営者の方」、「ドキュメンタリーを学んでサステナブルをテーマにしたメディアでライターをしている方」「地域で近所のおばさまと映画上映会を一緒に開催している20代の方」など、取り組みは様々だけど映画・社会派ドキュメンタリーに関心があることは共通していました。

映画とアートへの熱い想いが作品に

 会の最初は、田村さんに映画の背景を伺いました。どんな経緯で映画を作ることになったか。もともと映画を作りたいという気持ちでキャリアをスタートした田村さん。元々のキャリアのスタートが映画だったこともあり、映像制作会社で広告案件などを制作をしながらも映画を作ることへの思いは強かったといいます。アートへの想いも聞いてみました。

 田村さんが仕事でデンマークやオランダ、アメリカの先端的な教育の取材をされていたとき、授業の中に自然にアートが取り入れられているのを見て表現することが身近なことに衝撃を覚えたそうです。アートは、もっと身近で楽しめるようなものであるはずだ。そう感じていた田村さんは、社会課題をテーマにコンテンポラリーアートを取り入れた作品を撮ろうと決めます。では何のテーマにするか、周囲のアドバイスを聞いてエネルギー問題をテーマにすることになったそうです。

 意外にも先に決まっていたのは、映画を撮ること・コンテンポラリーダンスを取り入れることだったんです。伝えたい社会課題ありきで作ったわけではないところが新しいなと思いました。

ドキュメンタリーの常識を覆す「瞑想」について

 ”Dance with the Issue”のお話も盛り上がりました。特に、”Dance with the Issue”の特徴として映画の最後に瞑想の時間があります。この瞑想の時間に対しては、とても好評な声がある一方で、昔からの映画ファンからは、「映画は神聖なもの。邪道だ、受け入れられない。」と言われることもあるとか。

 この瞑想を入れることは、普通の映画作品にはない本作品の特徴でもあります。瞑想タイムをとることで、見たことを自分でどう整理するか、落とし込む時間になります。映画の後に設けられている対話の場には、ほとんどの方が参加されるそうです。瞑想によって、感じたことを整理できたり、他の人の意見を聞きたくなる効果が生まれているそうです。

社会的立場の違う演者が揃う

”Dance with the Issue”は自然エネルギーなどの新電力を推進する立場の方と火力発電や原発など旧電力の方が、並列で登場します。それは特定のスタンスから意見を発しているのではなく、同じように意見をならべて、作品をみた人に考えてもらうことを目指しているからなんです。これからの社会問題解決に必要な、お互いの意見を聞いて、どう解決するかをみんなで考えることを提案する構成になっているんです。田村さんの考える課題解決に向けた在り方が反映されていると感じました。

 質疑の時間には、まだ見ていない参加者から「アンチも出ているんですか?」という質問がありました。すると田村さんは「アンチとは?」と反応。「立場が違う。旧電力だからアンチというわけでもない。社会的に見たら、真逆の立場や所属の人が同時に出演している。ただその人がそのまま自然電力に反対しているわけではないんですよ」と話してくださいました。「登場する人物が立場だけで話しているわけではない」ということが分かる会話でした。

迷わないでつき進む

 いつもスナックゲストに聞いている質問で「挑戦したいことがあるときに、やるかやらないか迷ったとき、何を指針にしていますか?」と私から聞きました。この質問は、今までアクションしていない人が、アクションを起こすかどうか迷った時に参考になる考えを教えてほしいという思いからです。
 これに対して田村さんは「迷わない。やろうと思ったらやってしまうので、止めてくれる人がいてくれると助かるし、いないと困る。」「やろうと思ったら走り出して、ボロボロになる」というご返答。「まっすぐな人なんだな。やりたいと思ったら、正直な方だな。」と感じました。迷わず突き進める田村さんだからこそ成しえたことがたくさんあるし、それを支えたいと思う人も現れるのかもしれませんね!

企業や学校の教材としても活用してほしい!

「今後、この映画はどうするんですか?」という質問に対しては「もちろん一般公開は引き続きしていきたい。それ以上にもっと企業の研修や、学校の授業で対話が作れる場で使ってほしい。」との返答。「それは面白そう!広がりそうだ」と参加者も共感していました。田村さんの話を聞きながら熱心にメモを取る方もいて真剣に話を聞く皆さんが印象的でした。
またエシカルショップを運営するスナックの参加者が、「ショップの吉祥寺店が同じビルにあるので、上映会のサポートが出来るかも。何か連携しましょう!」と、スナック参加者同士でもワイワイと繋がりが生まれていました!

パンフレットにびっしりと書かれたメモ(写真:参加者Nさんご提供)

田村さんのこれからの活動について

3/8(金)、15(金)にアップリンク吉祥寺で上映会があります。トークイベントの実施も予定しているそうなので、ぜひ足を運んでみてください。

京都でも開催を調整中です。今後の予定はぜひホームページをチェックしてください!

おまけ

先日Media is Hopeが主催する気候変動メディアシンポジウムでアワードが発表され、田村さんの「Dance with the Issue」がMedia is Hope AWARD 作品賞を受賞されました!気候変動が地球沸騰化と言われるほど大きな問題になっている今、このような作品を通じて多くの対話が生まれ人々の関心が増す事はとても重要だと思います。
このような意義深いドキュメンタリー映画も様々な媒体のメディアと連携することで多くの人に届くことを期待したいと思います!

▼Media is Hope AWARD 2023のプレスリリースはこちら


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