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7/8 コロナによる各国の外貨準備の減少

皆さんこんにちは!

コロナ第二波だとかと騒がれていますが、ここで少し金融の面から世界に目を向けてみたいと思います。現在、コロナウイルスの感染が拡大している新興国にて、ドル不足の状態が起こっています。輸出や旅行客が減少したことで外貨が稼げず、通貨安になったことにより、対外債務も拡大しています。

エジプトに関して言えば、エジプトの観光産業はGDPの11%を占めています。このことからも観光業などを一大産業にしている新興国がいかに危険な状況に陥っているかが予想できると思います。
外貨を稼ぐ重要な手段が途絶えたことにより、外貨準備は3月以降に2割減っています。

ブラジルも深刻な状況です。原油や自動車などの輸出が激減するとともに、大豆や食肉の主要な輸出先である中国が安全性証明を要求するなど、感染も大きな足かせになっています。
ほかにも原油の価格下落により、産油国の信頼性も下がっているような状況です。

このような影響で新興国の各国で外貨準備が減少しており、国別ではトルコの減少が最も大きい状況であり、270億ドルもの減少に及び、不適正とされる水準にあります。

大型の財政・金融政策で市場は落ち着きを取り戻したように見えますが、投資家がリスク回避に動けば通貨の下落は急速に進むことが予想され、そうすると、連鎖的にドル建ての債務の負担は膨らみます。
それらの国々が債務危機に陥れば、最大の貸し手である欧州の金融機関にも波及すると言われています。

我々は現在日本にいて、ニュースなどでは主に日本の情報ばかりが飛び込んできますが、金融、という面から世界の状況を俯瞰するとまだまだ歴史的な大事件の渦中にいるということが実感できるのではないかと思います。

では本日はこのあたりで!

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