見出し画像

アランの『幸福論』

花袋は不眠症なのですが、ここ最近はとくに症状が酷く、薬でも対処できなくなってきました

これは強い眠剤を飲んでいる方にはお分かりいただけると思うのですが、意識が強制的にシャットダウンされるあの感じ……夢と現実がごちゃ混ぜになる瞬間……思い出したくもないほどの恐怖に駆られます。いろいろありますが、施錠したはずの玄関からドアが開く音がしたり、ベッドの横に誰かがいる気配がしたりするんですね。それがもう怖くて怖くて、今日こそは殺される……!と思いながら眠りにつくんです(ほぼ気絶に近い)

花袋の作品に不眠症の人が多く登場するのも、きっとこの怖さや絶望を知ってほしいからかもしれません。そして、「あぁ同志よ!」と抱きしめられるのを待っているのかもしれない。不眠症なんて最悪だ、なくなればいい。だけど、自分と同じ不眠症の人をわたしはきっと求めているんですね。ごめんよ。ちょっと暗い話から入りましたが皆さまおばんです、花袋です

今回はアランの『幸福論』を読みました

花袋の作品の多くに共通しているテーマは「幸せ」なのですが、恥ずかしながらアランの『幸福論』は未読でした

アランの『幸福論』といえば、ヒルティ、ラッセルの『幸福論』とともに世界三大幸福論といわれていますね。花袋が読んだのはラッセルの『幸福論』だった気がします

とりわけこのアランの『幸福論』は「哲学を文学に、文学を哲学に」という読みやすさを重視した文体で、たしかに他の哲学書よりもすっと頭に入ってきました

感情とは?自分とは?人生とは?幸せとは?

本書には、誰もが一度は考えたことのあるような疑問に対するアンサーがこれでもかと詰まっています。気になる方はぜひご一読を

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?