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娘(10歳)が不登校になった理由が、映画「みんなの学校」を一緒に見て少し分かった気がする

※今回は性教育ネタではありません。
アクロストン妻です。
遅ればせながら、映画「みんなの学校」を見てきました。
大阪の新設公立小学校:大空小学校にて支援が必要な子ども達が通常学級にて学び、子ども達、先生達、保護者達、地域の人達が協力し合って作り上げている学校の1年間を撮影したドキュメンタリー映画です。そしてこちらの校長先生(当時)が、この映画を通して全国で有名になった木村泰子先生。

映画の公式サイトに出てくる小学校の先生、生徒、地域の人の説明を読むだけでも、圧倒されます。
http://minna-movie.jp/school.php

今回は「国立市みんなの学校づくり市民プロジェクト」の皆さんが企画した上映会に参加しました。こちらの上映会は本日だけはなく明日も開催され、しかも明日は元校長の木村先生の座談会まであるため、今日はたいして混んでないんじゃないかなぁ、、、なんて思って会場に向かったのですが。

ほぼ満席。この関心の高さにびっくり。そもそも、国立市自体が市民の声をとりいれた学校を最近開校していたり、お隣の武蔵野市では来月この映画を市の主催で上映会を開催したりと、前々から思っていましたが東京の西の地域(ざっくりですみません)は教育への関心がとても高いのだな、と改めて思いました。

さて、映画の感想です。実は、上映開始より最初の30分ぐらいは、この学校の雰囲気は好きじゃないな。。。。校長先生、厳しすぎるんじゃないかな。。。。若者教師が精神的に追い詰められちゃわないかな。。。とひたすら思っていました。校長先生がはっきり物事をおっしゃる方で、言葉もきつくて、苦手だな、と感じてしまったのです。

しかし、支援が必要な子が通常学級で沢山のことを学び過ごす様子や優しく忍耐強くそれを支える周りの子の様子を見るにつれ、だんだんと大空小学校が好きになっていきました。子ども達も、先生達も、よく話し合い、支え合っている姿が伝わってきたのです。厳しいようにみえた校長先生ですが、生徒、教師へのきめ細やかなフォローが素晴らしく、繰り返し語る「全ての子にとって学校が安心できる場であるように」という言葉が心に響きました。

この「全ての子にとって学校が安心できる場であるように」というのが響いた理由は、実は私の10歳の娘にとって学校は安心できる場ではなかったな、と改めて認識したからのように思います。

私の娘は現在、自分(+親)で色々と考えた結果、学校には行っていません。学校が彼女にとって居心地のいい場、安心できる場ではなかったからです。

娘はいわゆる優等生で常に頑張り、真面目で、テストの点も良く、友達にも優しいタイプでした。担任の先生に言われた印象的なことは「朝から帰りの会までずっと姿勢がよくて、手の挙げ方もびしっとまっすぐにあげるんですよ」です。

実は、これには理由があって、彼女は「言葉」をその言葉通りに受け取る特性があるのです。「頑張って」と言われたら頑張り続ける、「姿勢よく」と言われたら姿勢よく居続けるのです。常に頑張ることを求められ、そして優等生タイプであったがゆえに色々な役割を任されていった学校は彼女にとって居心地のいい場でも安心できる場でもなかったのです。

ここでふと疑問が浮かびます。
大空小学校のような学校だったら、彼女は通い続けたのかと。

そこで映画のあと、本人に聞いてみました。こたえは「この学校はあまり好きではない気がする」とのこと。
先生の声が大きいこと、言い方がこわいこと、授業が何度も中断されるのが苦痛であること、授業中に脱走する子の声やそれを追いかける怒鳴り声(実際は怒鳴るというより、ただ大きな声でしたが)が聞こえるのが辛いこと、教科学習がおろそかになりそうなこと、などを理由としていました。

これらの理由は、大空小に限らず、彼女がいた学校にも当てはまるものがかなりあります。もともと、学校の先生が自分に対してでなくても「怒鳴る」ことが苦痛だと話していた娘。それは知っていたけれど、私の想像よりももっと苦痛の度合いは大きかったのだろうと思います。

そして、娘から私の感想もきかれたので、このようなことを伝えました。
・最初は娘と同じく、大空小の雰囲気も校長先生もちょっと嫌だなと思ったこと
・しかし、色々な人がいる社会を生きていくことを考えると、小学校の頃から色々な子がいる大空小学校のような空間で過ごすことはとても良いと考えているということ
・大空小学校はもしかしたら支援が必要でない子にとって学習面はおろそかになるかもしれないが、学習は個人でもできるので、集団でしか学べない社会での生きて行き方を学び、自分の頭で考えることが出来るようになるのが素晴らしいと感じたこと。むしろ学習面より、そちらの力の方が生きて行くのに大事だと感じているということ
・ただし、とても疲れる学校生活だと思うので宿題などは極力ないほうが良いと思うこと
・映画の中にあったように一クラスの人数が多くなく(見た感じ20人前後?)支援スタッフや、地域の人の協力など十分な数の大人がいることが、このような学校では絶対に必要だと感じたこと

すると、娘からこうきかれました。
「自分なら本当にこの学校に行きたい?」と

今の私としては「行きたい」と思いますが、小学校の時の私はどう思ったかはわからない、と正直に伝えました。そして、これだけでは彼女のききたいことに足りない気がして、こうも付け加えました。

「学校に行くか行かないかを決めるのは最終的に本人が決めればいいと思うけれど、もしあなたが大空小に行ってて学校辞めると言ったとしたら、学校でしか学べないことは沢山あるから辞めるのはもったいないのではないか、と言った気がするよ」

ちなみに、私も夫も彼女が学校を辞めると言った時に全くもって反対していません。もったいないとも言っていません。なのに、なぜ大空小だったらそのような意見になるのか納得できないようだったので、こうも付け加えました。

「学校に行く意味は、学力をしっかりつけるということと、自分の頭でしっかり考えて社会で協力して生きて行く力を身に付けるということ、の2つだと思う。この2つはどちらも大事だけど、どちらもすごく大事にするというのはなかなか難しい。大空小は社会で協力して生きて行く力をとても大事にしていて、それは色々な人がいるところでしか身に付かない。娘が行っていた小学校はどうだった?」

「学力が大事だったと思う。でも、学力にしても、ちゃんとつくような仕組みではなかった。社会で生きて行く力も意識していたかもしれないけど、ほとんどつかないと思う。」と娘は即答。

ちなみに娘が通っていた(一応今も在籍している)学校を弁護すると、ものすごく環境が悪いなんてことは一切なく、人柄が良い先生や、生徒のことをよく見ててくださる先生も沢山います。うちの息子は今のところ楽しそうに通っています。

しかし、彼女の指摘はもっともであり、その通りだと私も思います。そして、これは彼女が通っていた小学校だけではなく、日本中の大多数の小学校がそうなのでは?と考えています。

「しっかりと学力をつけるためには家庭学習が必要です」と言われ、年々増えていく宿題。それも、クラスの平均よりちょっと追い付いていない数名の子が対象といったレベルで残りの90%ほどの子にとっては難しすぎて家では取り組めないか、簡単すぎて時間の無駄であるようなものが多いのが現状です。

また、学校の管理が私が小学校の時より厳しく、より自由がなくなってきています。学校で使う持ち物やノートの取り方など細かいことまで決められたり、休み時間は外に出て遊ばなければならないなどの規則でしばられた、自分の意思を奪う環境でもあります。友達同士で協力する場面も、あくまで教師の思惑の中であることが多く、社会で協力して生きて行く力にはあまりつながってないように思います。

私は、今回の大空小の様子に感動したように、集団でこそ学べることは沢山あると考えています。なので、娘が学校を辞めたいと言った時に悩まなかったわけではありません。しかし、集団でしか学べないことに学校が使っている時間やエネルギーはとても些細なものでした。大空小とは全く比べものにならないものでした。そして、その些細なメリットよりも、娘にとって学校が安心できる場ではなく疲弊するというデメリットの方がはるかに大きいと判断したため、彼女の学校を辞めるという決断を全力でサポートしました。

なので、娘にもその旨を簡単に伝えてみました。
映画の後ここまで語り合えるなんて、この映画の持つ力は本当に大きく、そして今のタイミングで娘と一緒に見ることができたことをうれしく思いながら。

すると、更にここから、彼女の理想の学校についての話が始まりました。

どんな学校が理想かを挙げてもらったら、1時間以上挙げ続けるという事態に! あまりに長くなるので、彼女の理想の学校についてはまた次回のnoteに書きます。

#不登校 #みんなの学校 #教育 #小学生 #ホームスクーリング  #ホームエデュケーション

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妻・夫。二人とも医師。子どもに必要な性の知識を楽しく・ポップで・まじめなコンテンツにしてお届けします。 https://acrosstone.jimdofree.com https://www.facebook.com/acrosstone インスタグラム:@acrosstone

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