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takumisuzuki
付和雷同
自分は先頭を行くより、誰かの後について行くのが気楽だと最近よく思う。
というのも、人がまばらな町中を歩いているとき。
普通の人なら何も思わないのだろう。
私の場合は、すれ違う人の視線がこちらを向いているような気がして、どこか明後日の方向を見ながら歩いてしまう。
歩いている時の姿勢も、自分の中で最大限背筋を伸ばしてはいるが、堂々と歩くと逆に「なんだこいつは」と思われているのではないかとつい考えてしまう。
きっとそのせいでかなり不格好な歩き方になり、逆に不審がられる方向に行ってしまっていると思う。
マスクをしているせいで呼吸もままならない。
平衡感覚すらないように感じる。
そうしてうるさい脳内と心臓の鼓動を感じながら、なんとか通学している。
通りすがりの人々は街の風景に溶け込んでいるのに、どうして自分はそうでないのか。
目に映るものすべてが、凶器に感じる。
まるで、自分は人間に擬態した宇宙人なのではないかと。
誰かの背を盾にしながら道を行くときはとても安心感がある。
歩いてるときのやり場のない視線、他者からの視線がほとんど遮断されていて楽だ。
自分は一種の強迫観念を抱いていると思う。普通に生活してる人は、こんな極端な考え方をしないだろう。
自信がつけば変わると思い筋トレを2週間ほど実践しているが、特にその効果は実感していない。
精神的な安定の助けにはなっているので続けていく。
自分を正常な状態に戻す方法が分からない。
もうすぐ社会人になるというが、こんな人間が世に出て大丈夫なのか。
いや、それすらも叶わないのでは無いのだろうか。
今日も自問自答しながら、前に進もうともがいている。
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