SDGsは足元の一歩から
黒い大きなゴミ袋が宙を舞った
その瞬間、自転車で駆け抜けていく後ろ姿。
「え!?信じられない…」
いい歳をしたおじさんがやることですか?
そこは私がいつも犬の散歩をしている貯水池の脇道。
雑草がかなり伸びた空き地にはいつもゴミが投げ込まれる。
定期的に地主さんが業者に頼んでゴミ拾いしてもらっているようだが、キレイになったのも束の間であっという間に空き缶やコンビニ袋に入った家庭ごみなどが散乱してしまう。
実に悲しいこと…
日本人、どうしちゃったんだろ…
諸外国に比べたら日本はまだまだキレイらしいけれど、最近はあちこちでポイ捨てがかなり増えているように思う。
嘆きながらもその時は、まだ行動を起こす気持ちにはなれなかった私。
そんな私がとある本を読んだことで、素手に雑巾で毎日「トイレ掃除」をするようになってから、気持ちが大きく変化した。
運気を良くしたい気持ちもあって、まずは断捨離を始めた。要らないものをどんどん処分して、休日は掃除と片づけに明け暮れた。
すると部屋の空気がどんどん良くなっていくのを感じた。
自分の家がどんどん整っていき、キレイになるのと同時に湧いてきた感情は
「いつも気持ちよく犬の散歩をさせていただいているこの道もキレイにしたい!」
そこから戦いが始まった。
ゴミを見つけては拾う。
ゴミ袋を数枚持ってゴミ拾い用の長いトングを片手に大量の成果を上げたこともある。
「割れ窓理論」のごとく、放置されたゴミはまたさらにゴミを呼ぶから
「絶対に捨てにくい環境にする!
いつかあのおじさんに注意するぞ!」
そんな闘志を燃やしながらのゴミ拾いは楽しいものだ。
そのかいあってか、捨てられるゴミがどんどん少なくなってきた。
時には「暑いのに大変ね」と声をかけてくれる方もいる。
誰も手伝ってはくれないけれど、そんなことはどうでもいい。
私は私のためにこの道をキレイにしたいだけ。
自己満足に酔いしれているのかもしれないけれど、地球に優しい生活は自分の足元から始まると思っている。
キレイは気持ちいい!