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神様の使いってやっぱりいると思うんだ。


※この話には蛾(ガ)や蜘蛛(クモ)の写真が出てきますので、苦手な方は目を細めてご覧ください。



「ちょっと!ちょっと!なんでもいいから俺にスプレー振って!早く!」

先週、子どもと朝散歩に行っていた夫が帰宅するなり焦っていた。
え、なんで?なんの?
家族にゴリゴリのスピ活をしていることをできるだけ隠している(つもり)ので、わたしはてっきり虫除けスプレーだと思ったのだ。

虫除けスプレーを手渡すと「ちがうよ!あれだよ!いつも自分に振り掛けてるやつだよ!何種類か持ってるじゃん!あれ!どれでもいいから早くかけて!」

おっと…。おいせさんの塩スプレーを何種類か持っていること、夫はいつから知ってたんだ。まさか使い分けてることも知ってるのか?
ティンカーベーーール!と内心思いながらキラキラした粉(想像)をまとっていたことがバレていたのなら、配偶者として逆によく黙って見ていられたな!正気かよ!?と両肩掴んでゆさゆさやってもらっても全然構わない案件である。
じわじわ恥ずかしくなってきた。

まあいい。
説明する手間が省けた。
ここまで知られているのなら、あとは堂々と使い分けるのみである。

「いいけど、用途に合わせて使い分けてるの。振りかけたい理由を教えて。」
スンとして答える。

「さっきすぐそこの木の下に、大きな孵化したてみたいな蝶々?がいてさ、子どもに見せてあげようと思って指でツン、てしたらポトって落ちちゃって!死なせちゃったかもしれなくて!なんか怖いから振って欲しい!」
普段ちょっとのことじゃビビらない夫が、こんなにビビってる。スピなど全く興味がない夫が初めてスプレーを振ってくれと懇願してきている。

ザワッとした。

「ちょっとその場所案内して!」


フェンスの向こうに大きな木がある

家を出てすぐ横の大きな木の下にそれはいた。

見た瞬間、私は鳥肌がたった。
「うわああ!!え、これ!?これやっちゃったの!?うそでしょ!これオオミズアオだよ!これ蛾だよ!蝶々じゃないよ!これが最終形態だよ!」

「なんだ、蛾だったのか」夫はつぶやいた。

「ちょ、ただの蛾じゃないよ!この子は絶滅危惧種なんだよ!幸運の蛾って言われてるんだよ!」

…「幸運の蛾」とは。笑
世の中のあらゆるモノに「幸運の」や「幸せの」が先頭に付くだけで途端にスピみが強まる不思議。

前のめりな娘と生死不明な幸運の蛾

朝っぱらから蛾をツンしてビビった夫と、蛾のスピを熱く語りだす妻、そしてそれを無視して蛾をじっくり観察する娘と、横で全てを傍観する息子がそこにいた。そしてその後ろを犬の散歩をしている人たちが時折通り過ぎる。
平日の午前6時半。
どっと疲れる光景である。

見た感じはどこもキズなどもない。
ただ休んでいるだけかもしれない。
生きてるか死んでるかわからないオオミズアオを、勝手に死んだことにして、家族みんなでそっと手を合わせて、心の中で「アーメン」と呟き家に戻った。(我が家は無宗教)

「オオミズアオ」は幼虫のうちに栄養を蓄えており、成虫になると口が退化するので水も飲めず食べることもできず寿命は約1週間と短命なのだ。そのためとても貴重で幸運の象徴とされている。出会えると「復活のチャンス」「変化が訪れるサイン」があると言われている。

◇ ◇ ◇

実は私がこんなにオオミズアオに特別な感情があるのは、会うのが2回目だからである。

あれは、ちょうど2年前の4月上旬。
下の子が2歳でコープの宅配をやっていた時期。その日は配達担当者さんとは別にコープの保険勧誘のおじさんが来ていた。

子どもの保険入りませんか?という内容だ。
コロナ流行真っ只中で、まだ我が家は誰も罹っていなかったし、結界も張ってるから大丈夫(!?と思ったあなた。この詳細はまた後日。)だし、子どもは医療費がかからないから大丈夫だと思いお断りした。

「(結界張ってるので)間に合ってます^^」


しかし、おじさんはなぜか話を続けた。
普段、勧誘は全部すぐお断りするのだが、その日はなぜか少し聞いてしまった。

おじさんも家族がいて、ケガが多い子どもがいるから本当に助かってるということ。子ども1人につき月1000円という掛け金だということ。
話を聞いていて、話し方に強引さが全くなく、なぜか魅力を感じてしまっていた。
おじさんの話術にハマったと言われればそれまでなのだが、その日は強く入りたい!と思ってしまった。
そして、その日は偶然夫も家にいた日だったので、すぐ相談したら、絶対いらないでしょと言われると思ったのだがまさかの「コロナ禍限定で1年くらいなら安心のためにもいいかもね」と言った。

(°ㅁ°)エ!!


あれよあれよというまに、保険加入へと至った。
何度も言うが、我が家は普段からこんなに簡単に勧誘され、加入している家ではない。
通常は門前払いでノーセンキューである。


その翌月、オオミズアオに出会ったのだ。

その日も朝、家族で散歩をしている時だった。
もう少しで家に到着する直前のタイミングでふと木を見ると、木の幹にオオミズアオが止まっていた。
白に近い薄いエメラルドグリーンのような色で、蛾なのに清潔感があり神秘的だった。
その時は蝶々だと思っていたので、すぐに写真を撮りGoogle先生に聞いたら「蛾」と言うではないか。


そしてその翌週、またその木の付近を歩いていたら、今度はアスファルトの地面を白い蜘蛛が歩いていた。

目を細めて!(遅

ひいい!となったが、先週見たオオミズアオのこともあり、白い蜘蛛ってなんか意味がありそう!と思い写真を撮ったのだ。

再度Google先生にお世話になる。
白い蜘蛛は
・縁起のいい知らせがある
・朝に見かける蜘蛛は特に良い
・臨時収入
と言う意味があるらしい。

それから保険の対象期間に入ってすぐ、家族全員コロナに罹った。
子たちは1日目にどーんと発熱したのみで、以降バリバリ元気。
私たち親も発熱くらいで終わった。

あれ!そういえば子どもの保険、コロナでもらえるって言ってたよね?となり、調べたら子ども1人につき6万もらえるので計12万もらえるとあり、エ!となり、ありがとうございますとなった流れである。(雑 

その後1ヶ月以内に、2店舗あった夫の職場のひとつが高く売れて、1店舗に縮小。
でもその分売り上げもかなり上がった。
あの状況下でお店を休むこともなく、閉店することもなく通常通り生活できたことは本当にありがたかった。

それ以来も、朝5:30くらいから朝の散歩はほぼ毎朝家族みんなで行っている。
寒い日も暑い日も朝の散歩はやっぱり気持ちがいい。
早朝は特別なパワーを感じる生物に出会えると信じている。

ちなみにこれは全て4月から6月初旬にかけて起きた出来事である。
ぜひ森林をお散歩するときは特に、ゆっくり周りを見渡して、あなたの行動や気持ちを後押ししてくれる生物がいるかもとワクワクして歩いて欲しい。

ちなみに、その後コープ自体を解約しているので短期間で保険も解約している。


最後にかわいい白い生き物を載せます

「白」は、日本人にとって古代から特別な色として使われている。嘘偽りなくありのままに神様に向き合うための色なので、神事や婚礼の服の色として多く使われる。

日本書紀が作られた時代には「白は時代を変える色」と言われている。
神使(しんし、神の代わりに人間の前に姿を現し伝言役として存在する)は昔から白色の動物で例えられることが多い。

ぜひ目の前や夢の中に白い生物が現れたら、背中を押されているのだと気持ちを強く持ち、その時のあなたの直感を信じて行動してほしい。



今書いていて気づいたのだが、冒頭あんなに懇願されたのに夫にスプレーを振るのをすっかり忘れていた。自分には何もなくても惜しみなくビシャビシャかけているのに。すまん。

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