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自選詩

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2018年11月の記事一覧

星たち

ロケットは突き刺さらずなめらかに小さな角度で宇宙に侵入する 空気の膜 しゃぼん玉を 割らな…

林明乎
5年前
6

並べられた朝

テーブルの上に並べられた朝を ひとつずつ食べていく 月曜の朝 火曜の朝 ひとつずつ食べていく…

林明乎
5年前
2

ストリングスの奏でる音は群青色 足元の雫から立ち昇る季節 雨 さらさら 信号機を濡らす 街路…

林明乎
5年前
2

通り過ぎていった雲の群れ そのひとつに乗った三毛猫のあくび 虫の声はしゃらしゃら鈴を鳴らす…

林明乎
5年前

無題

嘘をつかないでほしい 自分に自分の心に 響かない言葉を放逐して それは本当にそうなのかしら …

林明乎
5年前
1

息を

もうだめだ もうだめだって言いながら歩くのをやめられない たくさんのひとたち 立ち止まって…

林明乎
5年前

魂の声

ふとした瞬間に 我に返りそうになる 我に返って 気がついてしまいそうになる むなしい むなしい むなしいったらない! 叫ぶ魂に 魂の声に 耳が持っていかれそうになる 頭が支配されそうになる 打ち消して 打ち消して 首を振って 否定して そんなことないって言い聞かせる 魂が黙る 真実を抱えたまま黙る 本当の声を抱えたまま ずっとずっと黙らせている 黙らせている私の理性が いつか吹っ飛んでしまって すべてがむなしくてたまらない やっていられない くそくらえと 叫ぶ瞬間がやってくる