お酒を辞めるきっかけ
お酒を20歳になったときから 45歳までずっと飲んできたけど(紆余曲折あったがものの)ようやく辞めることができた。
年末ではあるが、お酒を辞めるきっかけを ふと思い出したので書いておく。
実のところ、きっかけはいくつかあるが、一番初めのきっかけはこれだと思う。
■失った時間を計算したら怖くなった
毎日 仕事が終わって、急いでスーパーのお惣菜をレンジに放り込んで、酒をコップに注ぐ。
「チン!」という音ともに レンジからホカホカのイカフライを取り出し、ソースをドバドバかける。
そんな 塩分過多のおつまみにかぶりつき、まずは焼酎をグラスで一気に飲み干す。そして 体がほぐれてきたら酒坏を重ねて、そこから夜が更けてゆく。
そして、23時にへべれけになって、シャワーを浴びて、歯を磨いて寝る。
そんな毎日だったが、30代後半の時に、ふざけて お酒に使っている時間を計算してみた。
毎日少なくても 大体 3時間は酒を飲んでいる。
1年で365日だが、健康診断とか、酷い二日酔いの日を考えると 1年で360日酒を飲んでいると考え360日✕3時間=1080時間。
1日24時間と考えると 1080時間÷24時間=45日。
つまり、1年の内 45日間は 何もせずに酔っ払って、過ごしている。
この時間に 資格勉強や、絵を書く練習や、人と話すことや、本を読んだりすることもせずに ひたすら一人で酒を消費している。
自分で稼いだ金を使って、酒に変換して、(遅かれ早かれ)トイレに流すという事を繰り返している。
それを考え なんだか急に怖くなった。
酒を飲まない人が その1日3時間をどのように使っているのか、考えるだけでも怖い。
職場には酒を飲まない下戸の後輩がおり、その後輩は 私が家で泥酔している間にも 人生において「何か」を積み上げており、私と後輩の間にはドンドンと差がついていくように思えてならなかった。
ちなみに、この後、酒をやめるどころか、いつもより酒を更に飲んで「こんな恐ろしい計算をしてしまった自分を罰する」ことにしたのは覚えている(翌日はもちろん二日酔い)。
なお、私が 実際に断酒に踏み切るまでは それから10年以上も時間が経ってからであった。
ただ、酒に費やしている時間を振り返った時が 酒浸りの人生について 少しづつ疑問を持つようになったきっかけだったと思う。
結論:お酒を辞める覚悟がないなら 「お酒に使った時間を計算する」という事は、やっちゃダメです。
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