2022/12/02 人に恵まれている

病気をカミングアウトする以前から、「ああ自分は人間関係に関してはとても恵まれている」と認識していたのだけれど、病気になってから、よりそのありがたみを日々痛感している。

一番ありがたいのは、「変わらず接してくれている」ことだ。変に気を使ったりしている素振りを見せず、病気になる前からの態度で接してくれることがとてもありがたい。もちろん、ありがたいことに、配慮してくださることもある。急な体調の変化にも柔軟に対応してくださったりしている。そこにあぐらをかくつもりは無い。これからも自分の得手不得手を心に留めておきながら、うまくこの病気と付き合っていこうと思っています。

「無理なときにはどんなに頑張っても無理」という、なんともうまくいかん状況がここ2年続いていた。ただ最近は何度もnoteなどで共有しているように安定してきたこともあって、社会復帰が目前に迫っている状況にまでになった。医者にもお墨付きをもらえたことは、今年の個人的な嬉しいニュースであった。ひとえに皆さんのおかげです。

僕の病状を真摯に聴いてくださり、「単なる気分の浮き沈みの激しいやつ」というラベルを貼り、見捨てず、心ある言葉で対応をしてくれたことは、本当にありがたかった。

それがなければ、回復が遅れたか、とっくに自死を選んでいるとか、ずっと引きこもりのまま過ごすという人生を選ぶ決意みたいなものをしてしまって、勝手に孤独に苛まれながら今後の人生を自己嫌悪と罪悪感で埋め尽くしながら、死んだように生きていたかもしれない。

ぜひとも恩返ししたい気持ちはあるのだけれど、今の僕の実力では不可能であるから、出世払いという形にどうしてもなってくる。僕の周囲の人間は、僕がそういう発言をしたとしても、そういうことにすらも過度な期待せず、鼓舞に徹してくれていた。

SNSによって多くの人の「不幸のケース」が目の前に現れるようになった。それ自体にはメリット・デメリットあると思われるが、個人的には、「みんなも小さな・大きな地獄を抱えていて、それでも生き抜くことを選んでいるのだ」と勇気をくれる材料として使わせていただいている。だからって、積極的に不幸のケースを調べているわけでもないが。SNSは普通に使っているだけで、個人SNSで流れてくる地獄ナラティブがよって爆発的に共有されるたび、心配にもなりつつ、「僕も頑張ろう」と思える材料になっている。いい使い方じゃないのかもしれないけれど。

さらに言えば、そうした地獄を経験している人の中でも特に、「頼れる人がいない状態」に置かれてしまった話を読むにつけ、「自分は人間に恵まれた」という考え方が、次第に確信へと変わっていった。この恵まれた人間関係を、無理のない範囲で維持したい。それは自分の状況を蔑ろにするということではない。自分の不調の改善をまず優先順位の1位に置き、まずはコンディションを整える、その体調を獲得したのち、他人の喜ぶ機能を社会に提供し、仕事なり趣味なりで、誰かの役に立ちたいという前向きな考え方も生まれるに至った。

僕の周囲の人間は、きっと「踏み込み方」が上手な人が多い。「それは喋らせてくれるな」という部分に関しては一切触れない。その意味ではめっちゃくちゃ配慮してくれているのかもしれないけれど。それを表に出さないようにしてくれているのって、まじで稀有で、恵まれているとつくづく感じる。

どうかこれからも、暖かく見守っていただけるとありがたいです。もし僕の発言や態度について苛立ちを覚えたりしたのであれば、その負の感情があなたの許容量を超えたのであれば、遠慮なく離れていただきたい。だれとは具体的に書かないけれど、僕の生き様を受け止めようとしてでストレスになり、うつに引き込まれた人間を知っている。もう僕はそういう例を出したくない。逃走をしてほしい。逃走の手段についてはお任せする。半ば無責任だが、僕は鈍感ゆえに「一旦僕とは距離を置いた方がいい」という内容を、気の利いた言葉選びで真意を伝えることは難しい。

僕の人間関係は、どちらかというとドライなほうだと思う。ウェットに人間関係を構築したのは、たった1人、僕と付き合ってくれた元パートナーくらいのものだ。彼女との日々は本当に勉強の連続だった。同時にいろいろ苦労をさせてしまったこと思うけれど。

窮地に立たされた自分に喝を入れてくれたりした。彼女がいなければブラック企業を辞めることはできなかったし、冷静な話し合いでお互いの道を進んでいくことを話かけてきてくれたのも彼女だった。他人にあまり頓着しない中でも、唯一執着した人だったと思う。素敵な女性だった。本当にありがたい。

親や友人、多くのネット友人にも感謝したい。このタイミングで伝えるのはいささか気が早いのかもしれないけれど、社会復帰したら、たくさん遊んで、たくさん恩返ししたい。見ててくだされ。どんな形になるかは分からないけれど、見事に社会にポジションを獲得して、何かしらお礼をしたいです。

これからも宜しくお願いします。

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