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冬の青函温泉旅① 青森・上北さくら温泉「さくらの間」

2日目→八甲田ホテル

2月上旬、青森・函館3泊4日の旅行に行ってきました。
今回は「温泉めぐり」よりも「温泉宿でダラダラする」ことに重点をおいた旅程。
3泊ともタイプは異なりますが、いずれも良い体験ができたのでそれぞれの宿のレポートを中心に記事を書いていきます。

1泊目は東北町にある 上北さくら温泉 に宿泊してきました。

行程

旅行初日、かつ15時からダラダラしたいと考えていたため、どうしても移動が中心の旅程となります。
とはいえ、モール温泉おがわら湖温泉郷と呼ばれている宿周辺のエリアは青森屈指の温泉激戦区。(名称は執筆時はじめて知った)
今回は姉戸川温泉温泉旅館水明 に立ち寄り、青森の優れた温泉を満喫してからのチェックインとしました。

姉戸川温泉は4ヶ月ぶりの訪問。ほぼ化粧水のトロアワぬる湯が滝のように投入されている。
全国でもトップクラスに好きな温泉
「温泉旅館」と名がついていて宿泊もできるが、日帰り温泉施設として地元民にも愛されている。トロトロ感・色付きは姉戸川以上

アクセス

青い森鉄道 上北町駅から徒歩10分弱。市街地の中心部にありアクセスは容易です。
今回、私は隣駅の通称:姉戸川温泉前駅こと小川原駅から温泉旅館水明を経由して徒歩で向かいました。

公共交通機関を利用する場合、青森駅or八戸駅から青い森鉄道で向かうのが一般的だと思われます。
第3セクターの宿命として運賃はかなり割高ですが、旧東北本線だけあって線形もよく1時間に1本程度は便が確保されていて使いやすいです。
また、本数は少ないですが七戸十和田駅からバスでアクセスする方法などもあるようです。

建物

外観・内装

街中にある温泉施設でコインランドリーも併設されており、外観は街の日帰り浴場の雰囲気。
融雪剤代わりに温泉水が撒かれており、源泉の豊富さを感じます。

故郷でこれをやるとスケート場になるので、同じ豪雪地帯でも地域差を感じる

部屋

今回宿泊したのは1室限定の特別室「さくらの間」。
入口の扉こそ安ビジネスホテルのように殺風景ですが、中は12畳+縁側+αとかなり広々。

特別室だけあり、掛け軸や絵画が高級感を醸し出しています。
一方で、リラックマのぬいぐるみや謎のオブジェが無造作が置かれているなど、ゆるい雰囲気もけっこうあります。

クローゼットに囲碁盤が入っているのは初めて見たかも
実家のような安心感

縁側にはマッサージチェアが置かれており、うれしい使い放題。

タオルの配置は部屋に入ったときの初期状態。絶妙にシワが寄っていてゆるい雰囲気

風呂

部屋付露天風呂

部屋のスペック自体もよいのですが、さくらの間の真髄は部屋付き露天風呂にあります。
がっつりオーバーフローのモール泉に24h入り放題ですばらしい。

投入量はかなり多い

温度はだいたい41〜41.5℃の適温、夜間は外気が氷点下まで下がったことを考えると、無加水で適温を保てるのは湯の回転がよい証だと思います。
(個人的にはもっとぬるくても良いのですが)

日帰りで入浴した上述の温泉たちと湯の傾向は似ていますが、比較するとトロトロ感や臭いは控えめでサッパリとした湯加減。
温泉分析書は古いものしか見つけられなかったのですが、47.5℃の掲示源泉のほかに低温の源泉をミックスして温度調整しているという情報もあります。(真偽不明、直接尋ねればよかった)

メタケイ酸の豊富さが印象的、硫酸イオンにマークがついている意図は不明

部屋付内風呂

白いバスタブにモール泉の水色が映える

部屋にはバスルームも設置されていて、こちらも蛇口から新鮮な温泉が出てきます。源泉が新鮮な状態でそのまま提供されているため、泉温は44~45℃とかなり熱々。
こちらの湯船のいいところは蛇口で投入量を自由に調整できることですね。溜めた湯を35℃まで冷まして、ぬる湯を楽しむことができました。

大浴場

大浴場の写真は公式Webサイトより引用

今回、ほとんど部屋に引きこもっており大浴場にはほとんど入らなかったので詳細は割愛しますが、大浴場のほか、露天風呂や電気風呂、サウナに人口炭酸泉などひととおりのアクティビティが揃っています。
電気風呂まで源泉かけ流しというのはさすがの青森クオリティ。

人工炭酸泉は近所のスーパー銭湯にあると嬉しいやつです。
温泉目的の旅行人がわざわざ入るものではありませんが、つねに地元客で賑わっていました。

家族風呂

2022年の日帰り訪問時に家族風呂を利用したので簡単に紹介しておきます。
60分\1,200で、空いていれば一人でも問題なく利用できます。

湯船は家庭用のバスタブと同じものですが、ファミリーサイズでかなり広く、足をのばしてくつろぐことができます。
蛇口から熱々の温泉が排出されるのは上述の部屋付内風呂と同じ。かなり熱いので、利用時は加水して入浴しました。
空いているようであれば事前予約して湯を張ってもらうようにするのがよいかと思います。

食事

食事は夜・朝ともに食事処で。
値段も安価ですしあまり期待していませんでしたが、かなり充実した食事でした。2食をつける価値は十分にあると感じました。

なお、市街地ということもあり徒歩圏に飲食店もいくつかあるので、素泊まりにしても不便することはなさそうです。コンビニも徒歩圏ですしね。

ドリンクメニュー

この日は胃の調子が芳しくなかったのでビール1本に抑えたのですが、青森県酒の品揃えがなかなかよいです。
冷蔵庫を見るとメニューに乗っていない銘柄の一升瓶もいくつかあり、選択肢はかなり広い感じがしますね。

夕食

米や調味料はセルフ、温かい料理は順次出しの食堂スタイルですが、品数・ボリュームはなかなかのものです。

初期配置。ここから煮物、茶碗蒸しなどいろいろ出てきます
醤油と胡椒ベースの煮物。すっかり関西の出汁味に染まってしまったので、北日本を思い出す新鮮な心地でした、手羽も柔らかく美味しい
鍋は醤油ベースの海鮮寄せ鍋、つみれの食感が良い
陶板焼き、美味かったがなんの肉かよくわからなかった(聞きそびれた)
おそらく羊だと思うが、羊肉文化の地域でもなさそうだし自信がない

朝食

朝食はシンプルですが必要十分といったところ。
松前漬けが出てくるのは文化を感じてよかったですね。

総評

部屋露天付きの広い部屋にひとりで宿泊し、食事をつけても \14,520 とリーズナブルで、優れた湯を24時間ひとりじめできるのは体験として非常によかったです。食事についても素泊まりとの差額(2食で\3,000強)を考慮すれば十分満足できるものでした。

留意点としては大浴場に関して利用時間などに宿泊者の特権は一切なく、地元に愛される温泉がゆえに朝から夜遅くまで常に賑わっている、という点。
温泉目的で宿泊するのであればさくらの間を選ぶのがマストだと思います。

あるいは日帰り利用が\300、 家族風呂も\1,200と非常にリーズナブルなので、周囲を含めて温泉めぐりをして、夜は八戸で飲み歩き、というのも楽しい選択肢になりそうです。
(そういえば初回訪問時はみろく横丁で飲みすぎて二日酔い気味でした)

施設情報

予約方法

主要OTAで予約可能。休前日でも問題なく1人で宿泊できる。

予約プラン

素泊まり、朝食付、夕食付、2食付などスタイルに合わせて選択できる。
部屋の選択肢も複数あるが、温泉を楽しむなら「さくらの間」一択。

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