餃子つくろう
この前、妹と一緒に祖母に会いに行った。
今日はそのときのお話。
その日、わたしはなぜかヘロヘロでぐったりしていた。(そもそも「なんでそんな状態で行ってん?家で寝といたら?」って感じやねんけども、行きたかったからしゃーない!)
疲れていたわたしは祖母に「ソファーで寝とき!」と言われ、ゴロンとソファーに横たわる。キッチンでは妹と祖母が話す声が聞こえる。
ときどき、祖母に「はい、寝る!」「あーちゃん、起きてジュース飲み!」「ちゃんと寝てる?あ!起きてるやないの!寝とき!」なんて言われながらソファーでごろごろしていた。(祖母は起こしたいのか寝かしたいのかどっちなんやと心の中でツッコミつつ)
妹と祖母の会話をBGMに目をつぶっていると、こんな会話が聞こえてきた。
祖母:「これがうちの餃子の作り方やで!ちゃんと覚えときよ!」
妹:「え!そんなことするんや!」
「え!何入れたの?何したの?」と気になりつつも、「あぁ、我が家の味つけってこうやって教えてもらうねんな」と思うと、なんともいえない気持ちが込み上げてきた。いまだにこの気持ちはどう表現したらいいのかわからないけど、あったかくて涙が出てしまうようなそんな気持ち。
餃子の具が完成し皮で包む段階になって、わたしはムクっと起き上がる。
「わたしも包む」と言い、祖母と妹の3人で餃子を包む。
餃子包みは小さな頃から母と一緒にしていたから包み方もわかる。皮が破れないように具の量を調整しながら包んでいく。そうやって包む作業を見て祖母は「キレイに包めてるやん!」と褒めてくれる。
自分にとっては当たり前のことでも褒められるとなんだかくすぐったくて、嬉しかった。
餃子を包みながら3人でいろんな話をした。話した内容はほとんど覚えてないんだけど、この空間が心地よかった。
餃子を包みながらふとそう思って泣きそうになった。それと同時に、こんな時間をわたしは大切にしたいとも思った。
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