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「大学院留学をしながらNGOで働く」をオンラインで叶える【ACEトークvol.10:後編】

2022年3月18日にYouTubeライブ配信した「ACEトーク」のレポート記事です。こちらは後編です!noteの前編はこちらから。

ACEのインターンに応募したきっかけ

杉山(司会):ここからはACEトークが対象としている、これからどうやって働いていこうかなということに関心を持ってる人にもヒントになることをたくさん聞いていきたいと思います!

実はもともと川村さんはACEのインターンとして参加してくれていたんです。インターンシップって聞くと、多くの方は大学生が学部生の時にやるもの、というイメージを持っていることが多いですよね。川村さんは大学を卒業してからのインターンだったので、いわゆる社会人インターンに近いポジションだったと思うんですけど、そもそもACEにインターンとして入ろうと思ったきっかけは何だったのか教えていただけますか?

川村:ACEのインターンに応募したきっかけ、ですね。
2020年の9月から、私はイギリスのサセックス大学のオンライン・マスター・プログラムで勉強してるんですけど、国際学を学ぶ中で現場を知ったほうがいいかなっていうのはずっと思ってたんです。企業で勤めた経験から、「頭ではわかっていても、実際にそれをどう活かせるか」というところがすごく大事だなと。それをいろいろ痛感してきたことが過去にあったので、勉強をしながら、実際にそういった団体でいろいろ経験を積みたいなと思って応募しました。

杉山(司会):その中でACEを選んだ理由は、やっぱりサプライチェーンの人権問題とか、関連問題について勉強をしているから、というところが大きかったんですか?

川村:そうですね。化学品メーカーに勤めてた時にその環境面での問題で、いろいろ環境被害が一部の人たちにしわ寄せがいってしまってるっていうのも結構見えてきたんです。あと前職の奨学金プログラムコーディネートとかをしていたときも、(自分は高等教育や留学を支援する立場にありつつ、)義務教育をちゃんと受けられない子どももたくさんいるということが結構はっきりと見えてきて 、人権課題と子どもに関することを考えた時に、児童労働もその1つだなって思ったんです。
それと、多くのインターンシップが関東で行われる中で私は今関西に住んでいるので、まずそこで結構選択肢が絞られてしまったんです。インターネットで色々探した時にACEはオンライン勤務も可能と書いてあったので、いいなと思いました。
それも含めて、色々な要素を自分の中で考えた時にACEに絞られたという感じでした。

杉山(司会):なるほど!
川村さんは実は、第5回ACEトークのインターン回にも登場してくれているんです。その中のアヤペディアにもあった通り、完全リモートワークになって初めてインターンとして参加してくれた第1期生なんです。
ACEは関西から勤務している人もいれば、関東近郊、さまざまなところから働ける環境を整えているっていう点で、1つハードルが下がって、応募してくれたっていうところはあったと思いますね。

日本にいながら大学院留学ってどんな感じ?

杉山(司会):そもそも本当は大学院もオンライン留学じゃなくて現地留学しようと思ってたんでしたよね?

川村:はい、当時はオランダに行こうと思っていて。 家とかも準備してたんですけど、2020年だったのでまだ新型コロナウイルスのワクチンの話とかも出ていなくて、先行きもどうなるかわからないという状態だったんです。 現地の学生の話を聞いても、「今日から大学の授業は家で受けることになった」みたいな感じで、結構バタバタしていたり、ちょっとカオスになっていたり、ということも聞いたので、いろいろ考え直して今のオンラインのプログラムにしました。

杉山(司会):ああ、そうだったんだ。しかも本当はイギリスじゃなくてオランダに行こうとしていたんだね。それは知らなかった!しかも家まで探してたなんて、ちょっと残念でしたよね。

でも、現地に行けないという残念さの中で、オンラインで受けられる大学院のメリットとか、オンラインでよかったと思うことがあればぜひきかせてください!

川村: 1つは、時間に融通が利くところです。私のプログラムは働きながら出来るプログラムで、「決められた期間内にこれだけこなす」っていうのは決まっているんですけど、いつやるっていうのはこちらに任されているんです。
なので、自分でACEでの勤務と学業とで都合をつけながら進められるっていうのが、いい点です。
あと私は、「自分がどこで何をしたかったか」っていうのを思い直した時に、「日本の社会を変えていきたい」ということが前職の化学品メーカーで働いてた時からの思いだったんです。なので日本にいながら海外の大学で勉強しつつ、そしてまたACEで、日本の企業と関わりながら、社会を変えていくために何かができるっていうのは結果的に良かったなと思ってます。

杉山(司会):なるほど。確かに!でも本当にオランダ行っちゃってたら、私たちは出会わなかったよね。(笑)

川村:確かに(笑)

杉山(司会):それを思うと、行ったら行ったで、もちろんいい学びがあったかもしれない。でも、オンラインの選択をしたことによって、日本にいながら、自分の住む場所として関西っていう場所を選びながら、大学院の授業を通して海外の人たちとつながれるし、オンラインでつながってACEで勤務できるっていうのは、今ならではの働き方だったり、学び方だったりするのかなあって聞いてて思いました。

インターンと正職員の違い~インターンは将来に繋げるためのステップ~

杉山(司会):川村さんは、大学卒業後にインターンとして勤務をしてから就職した、という経験があって、それからACEでもインターン生からスタッフになったという経緯がありますよね。
ACEに限らず、インターンとして働くことと、スタッフや正職員として働くことの感覚とか違いはありましたか?

川村: ACEのインターンシップに関しては、国際協力の仕事を全然やったことがなかったので、どんなものなのか想像がつかず、やってみないと分からないっていうところがあったんです。でもインターンだったら、良くも悪くも期間限定なので、そこで1回試してみることができるという思いがありました。
企業とか団体に、正社員とか正職員という形で就職すると、「あれ違うかも」って思った時に、相談ができる場合もあると思うんですけれども、そうじゃない時に、「じゃあどうする?」ってなるかなと思って。
あとはインターンシップに対するイメージなんですけど、例えばドイツでは、「学生のうちに企業で3ヶ月から6か月間、自分の将来につながるポジションや業種でインターンシップをして、そこからその経験を活かして就職する」というのが一般的なんです。ドイツに留学していた時に周りのみんながやっているのを見てきて、それが当たり前だと思っていたので、 インターンシップに対するイメージが日本のいろんな企業がやっている1~2週間の短期インターンシップとは違ったものがあったかと思います。

杉山(司会):確かにね!そうだね。将来につなげるっていう意識からインターンをやってみる・合うかどうかっていうのを1回試してみる、っていうのは、すごく大事なことですよね。

ACEで、インターン生からスタッフになって思うこと

杉山(司会):インターンシップからACEのスタッフになってみて思うことについても話を聞かせてください!
リサーチャーという形で、ソーシャルビジネスとアドボカシーと、2つの事業にまたがってのお仕事するのは、どうですか?

川村: 楽しいです!やりがいをもってやっています!

が、ACEは今、ものすごいペースで活動の場を広げていっていますよね。その点でインターンからスタッフになった時は、関わることも少し増えて、ついていくのが大変だっていうのは正直ありました。でも周りのみなさんが、本当にいろいろサポートしてくださって、いろいろ教えてくださるのでカバーしていただき、自分でも追いつきながらやっているという感じです。

杉山(司会):うんうん、川村さんが入ってからソーシャルビジネスもアドボカシーもぐっとまた前に進んだなとすごく感じています。なので、インターンからスタッフになってくれた時もすごい嬉しかったし、スタッフとして、川村さんがいろんなところにセンサーを働かせて仕事をしてくれているっていうのは本当に心強いなあって思っています。

ドイツ語も使っているのかしら?っていうのが気になったけど、どうですか?

川村:大半のリサーチは日本語と英語で行うことが多いです。でも、去年たまたまドイツで、人権デュー・デリジェンスのサプライチェーン法というのが決議されたことがあって、英語のメディアにもまだ情報が出てない時に情報をキャッチ出来た、ということもありました。なのでタイミングが合ったときに、たまに使っています。

杉山(司会):素晴らしい。小さい頃からの「ドイツ語を話したい!学びを深めたい!」という思いが、今の仕事にも多かれ少なかれ活かせているんですね。やりがいも経験も、すごく生かされていることで素敵だなと思いました。川村さんが 大学院を両立しながら仕事をしているっていうところも、新しい働き方としてACEもすごく応援したいなーと思っています。
あれ?大学院はそろそろ卒業なんだっけ?

川村:はい。順調に行けば、今年の8月末に修了します。

杉山(司会):時短勤務の中でACEの業務と、大学院の授業を両立するっていうのは、本当に大変なところがあると思うんだけれども、その中でぜひ大学院の方も学びを深めていただきながら、川村さんがどんどんACEの中で活躍されることを本当に願っています。
そして、川村さんの思いをぜひ最後にお聞かせいただきたいなと思っていて。いろんな経験を、大学卒業してからもたくさんしてきているなと思うんだけれども、そういう風に川村さん突き動かすもの、軸にあるもの、大事にしているものはなにか、というのを事前にお聞きしておりますので、ご紹介しますね。

チャンスがあると思ったらやってみる

川村さんの軸にあるものはこちらです。

杉山(司会):チャンスがあると思ったらやってみる。その心は?

川村:その心は!
例えば、自分がやってみたいと思うことでも、未経験のものだと自分にできるのかと不安になることもあると思うんです。でも目の前にチャンスがあるなら、まず挑戦してみたらいいと思います。一度挑戦してみて、 それでいけそうかどうか、やっぱり難しそうだなっていう時には、じゃあそこからこの先どう生かせるかっていうのを考えればいいのかなと、 そう思うようにしています。
あとはいろんな経験を積んでいく中で、特に社会の色々な状況が変化していくと、自分の関心が変わっていくときがあると思うんです。それを意識的に気づいて自覚して、そこから自分がどうしていきたいのかっていうのをキャッチするというのも大切にするようにしています。

杉山(司会):素敵!とっても素敵!

関心が変わったときに、「こうじゃなきゃダメ」じゃなくて、「これもいいかも」って思ってチャンスとして捉えてやってみるというのは自分の可能性を広げるきっかけにもなりますよね。
川村さんの中で、もしかするとドイツ語は自分の中のチャンスというか、興味のあるところから来ているものの1つなのかなって思うし、「興味があるな、 オンラインで全て完結できるインターンってチャンスかもな」って思って踏み出してくれたところで、ACEとの出会いがあって、今があるんだなぁというのをとっても感じたACEトークでした!

ありがとうございます。ということで、今日のゲストは川村祐子さんでした。

最後までお読みいただいてありがとうございました!
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