「悲しみに、こんにちは」~母親不在の数時間に思う
舞台はスペイン。
都会で育った少女フリーダが、母親を亡くした後、郊外で自給自足をしながら暮らす叔父叔母の家に引き取られたところから物語がスタートします。
母を亡くし、突然遠くに住む親せきの家で新しい生活を余儀なくされたフリーダの心の機微が、実に見事に、フィルミングの中で表現されていました。フィラーのコマは何一つなく、あらゆる映像がフリーダの揺れ動く心象を描いていました。気づくと、私自身、この映画を心で観ていたのです。
そして私自身の幼少期を思い出しました。
私は岡山で生