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みかん愛について

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わたしは愛媛県出身だ。
なので、当然のことながら、生まれてからというもの、みかんは愛媛県産を食べてきている…はずだ。
もちろん時々は静岡産とか和歌山産とか、たらみとかも食べる。

あの橙色の甘い果実は、薄い皮さえむけば、手軽にその恩恵を受けることができる。まさに甘美とは、みかんのためにあるといっても過言ではない。異論は認める。

今はあまり見なくなったが、つぶつぶのみかんの果肉が入った缶ジュースも好きだ。飲みきっても缶の中につぶつぶが残るけれど、大好きだ。

なお、わたしにとって、最高に美味しい状態のみかんとは、自分の爪を黄色く染めることなく食べられるという誰かが剥いてくれたみかんである。はんぶんこでも良い。

このあたりまでで、わたしがみかんを大好きなことは十分に伝わったと思う。

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少し昔話をしよう。
広島に住んでいるとき、同僚に三ヶ日みかんが美味しいので、買ってきてと言われたことがある。

三ヶ日みかんとはなんなのか。初めて聞いた。
同僚に問うとどうやら、静岡のみかんらしい。

その時のわたしの反応は
「へぇーそうなんですか。美味しいんやー。へぇー。」
ここまで伝えて…

『いやいや海を渡れば愛媛なのに。そりゃないぜ、Brother』


これがわたしの心の声だった。

ちなみに買って来てといったのは、女性だ。なので厳密にはSisterだ。だが、もうノリでBrotherと書いたのだ。

いつのときも、愛のあるお国自慢、贔屓はあるものだ。

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もちろんその愛は、広島の方々にもあるのだ。
わたしはその昔、なにも考えず口走った言葉で広島の友人たちとの楽しいドライブの車中を凍りつかせたことがある。

その言葉とは、

広島『風』

もうおわかりだと思うが、お好み焼きの話である。

私「お好み焼きって関西風と広島風ってあるけど…」
と、ここでかぶせ気味に

友「お好み焼き。広島は」

一瞬なにを言われたかわからなかったが、車中の凍えるような寒さによって、察した。

『広島のお好み焼き』でも『広島焼』でも『広島風のお好み焼き』でもなく、『お好み焼き』なのだ。
このお好み焼きへの熱き想いは、きっとわたしのみかん愛と同じだ。

どこの土地にも愛のあるお国自慢、贔屓はある。
つまり、愛とは偉大なのだ。

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