見出し画像

主人がくれた宝物の言葉。#大好きな家族


主人はイギリス人だ。

とても変わり者で、空気が読めず(本人いわく"あえて"読んでいないそう😅)、
良くも悪くも正直で、人の地雷を悪気なく踏み抜く。

お肉は食べないペスカタリアンで、虫も殺さない。
見た目からもとても穏やかそうな人と言われるし、
実際優しい心根も持っている。

でもちょっとしたことですぐに怒りの沸点に達してしまうし、家での言葉遣いの汚いことったら。
その汚い言葉が私や娘に向かって使われることはないのが不幸中の幸いなのだが、
パソコンがうまく作動しなかったり、ものを落としてしまったりした時に急に怒りがブワッと襲ってくるらしく、反射的に汚い言葉が出てきてしまうらしい。


……とまぁ、主人に対して書き始めるとまずは悪口になってしまうくらい、手放しで彼に対する感謝を述べたり愛を伝えられるほど、私の器はまだ大きくないのだが、
心から有難いと感じていることがある。


それは、

ありのままの私を受け入れてくれるところだ。



私はうつ病になっていた時期があり、お付き合いし始めた頃もまだ服薬を続けていた。

主人はうつ病のひとが周囲に多くいたこともあって、全く気にしていない様子だった。


一緒に暮らし始めてから、何度私がうつの波に襲われて塞ぎ込んでいる姿を目にしても、
"頑張らなくていいよ。よく休んでね。
 Take it easy."

と言ってくれ、ただ側にいてくれた。
その言葉に救われて、少し休めばまたすぐ元気になれていたと思う。


しかし出産してから、私の精神状態は段々と悪化していった。

子供を授かった幸福と同時に、"この子を無事に立派に育て上げなくてはいけない"という重責に押しつぶされそうになっていた。

しばらくの間は「ママになったんだからうつだなんて言っていられない」と気を張り詰めていたが、
不安や疲れを押し殺し続ける分、感情が爆発してボロボロ涙が溢れてきてしまうことが徐々に増えていった。



爆発するたび、私は「こんな自分は嫌だ…」と言った。
「過去やトラウマに囚われて、いつまでも抜け出せない。乗り越えられない。こんな自分から変わりたい…」と。

ある時、最上級の爆発が起き、私は子供のように泣き喚いていた。泣くのを止めようと思っても、ヒックヒックと嗚咽が止まらなかった。

そんな私を見て主人が言った。

“To overcome the problem, you first need to just accept things as they are.”
乗り越えるためには、まずありのままの状況を受け入れることが必要だよ。

“Nobody’s perfect. We don’t even need to be perfect.”
完璧な人なんていない。完璧になる必要なんてない。

“You look like you are trying to be someone you’re not.”
君は、君じゃない何者かになろうとしているように見える。

“You just need to accept your true self.”
そのままの自分を受け入れればいいんだよ。




その言葉を聞いて、ハッと気がついた。

私は今までずっと「変わりたい、もっとこうなりたい」「そのためには乗り越えなければ」と思っていたけれど、それって全て、
今の自分がダメだという大前提での考え方だったんだ。


でも、私は私の精一杯をやっている。
不完全だけど、そもそも私は不完全なままでいいんだ。

このままの私を、受け入れてあげていいんだ。

まだ涙は溢れていたけれど、心の中はそれまで立ち込めていた霧が少しだけ晴れていくのを感じた。

その後少しずつ少しずつ、完璧主義なところや自分を責める癖は減ってきたと思う。

30年近くかけて築き上げてきた癖だから、そう簡単にはなくならない。

でも主人の言葉のおかげで、「自己受容」「自己愛」の大切さに気づくことができたことは、間違いなく私にとって大きなターニングポイントだ。


そして今、主人の応援もあって、さらに一歩前進しようとnoteを始めることもできた。


主人の嫌なところ、治して欲しいところ、言い始めたらきりがないけれど……

これまで一度として私を否定しないでいてくれた、大きな大きな愛に、今この記事を書きながら改めて気付いた。


主人よ、いつもありがとう。
あなたがいるから、今の私がいる。

私も同じくらい、あなたを支えられるよう、
愛を伝えられるようになっていくね。



江村恵子さんが企画してくださった
【#大好きな家族】に3本も書かせて頂きました。


最初は娘について、


続いて母について、


最後にこの記事で主人について。

どの記事を書く時も、自分と相手に深く向き合いました。

そして書くたびに、新たな気づきや、癒しが起こりました。

まだ荒削りではあるけれど、今の私が書ける精一杯の
思いを綴ることができたと思います。

江村さん、
素晴らしい機会をくだったこと、心から感謝しています。
ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?