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文系院生は本当に就職が不利になるのか

※記事の内容は「院進-k」掲載当時(2017年)のものです。

大学院に進学して「もっと専門的に勉強してみたい」「もう少し本格的に研究に取り組んでみたい」「今止めると中途半端なので、一定の成果を出せるまで研究に没頭したい」と考える学部生にとって、「大学院進学は就職に不利になるのではないか」という不安は多少なりともあるのではないでしょうか。

特に文系学生の間でまことしやかにささやかれている噂「文系は大学院に進学すると就職が不利になる」は本当なのでしょうか。この噂の真意がわからない限り、安心して研究に取り組むことは難しいのではないでしょうか。

そこで今回は、就職支援コンサルタントとして毎年数百名の就活生と接していく中で得た情報を元に考察してみたいと思います。

なぜ企業は「文系院生」を避けようとするのか

企業の人事担当者に聞いてみると、多くの方が「文系院生は文系学部生と比べて下記のような懸念があるので文系院生を積極的には採用しようとは思わない」とおっしゃいます。もちろん全ての人事の方がそうおっしゃっている訳ではありませんが、私もアカリクの採用面接で文系院生にも多くお会いする身として感じる部分があるのは事実です。

1.採用時の年齢が高くなる為に、社員年齢構成バランスが崩れる
2.就職浪人の延長線上で院進学をした学生がおり、目的意識が乏しい学生が多い
3.職場において(理系に比べ)文系院生の専門性を活かす場が少ない
4.自分の基礎能力ではなく専門的知識に固執し視野が狭くなっている
5.仕事を進める上で必要なコミュニケーション能力が低い人が多い

もちろんこれはステレオタイプ的な考えであって、ひとえに文系院生といっても様々な人がいますし特徴も多様です。たとえば弊社にアルバイトに来ていた文系院生の女性は、一般的な就活をして数社から内定をもらい某大手メーカーに就職していきました。彼女の隣で就活の様子を見ていましたが、特に文系院生という属性によって不利益を受けていたようには見受けられませんでした。彼女の事例を見る限りでは克服する術はありそうです。

一方で、上記に当てはまる行動や言動を取った時「やっぱり文系院生は・・・」と一括りにされてしまい、不利益を受ける場面に遭遇することもまた事実です。

上記懸念事項はなぜ起こるのでしょうか。上記に挙げた5点についてひとつひとつをより深く見ていきたいと思います。

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