超短編：片付けメガネ

目を固く閉じた老人が語りかけてきた。 目を閉じてるのに、メガネをかけている。不思議ないでたちだ。 「あなたは、押し入れやタンスから見覚えのないものを発見したことはないだろうか。 名前もしらないキャラクターのキーホルダーやら、やけにカラフルなクリップ、何につかうのかわからない謎のプラスチック、コートのボタン、靴紐みたいなリボン、などなど。 いつからここにあったのか、まったくもって思い出せない、しまった覚えもないもののことさ」 ええ、ありますよと夫人は答え、老人は続けた

超短編：みつあみまつげ

いまでこそ、まつ毛は長い方が美人、というのは定番だが、その昔、長すぎるまつ毛をもつ魔女がいた。彼女は本当のところ魔女ではなかったのだが、街の人から魔女だと思われ、蔑まれていた。 なぜかって？長すぎるまつげは前から見ても髪の毛のように見えていて、首が前後逆についているように見えていたし、本人も睫毛で前だ見えないのでしょっちゅう誰もいない壁に向かって話しかけていたから。 そんな彼女と友達になったのは、嫌われ者の小さなハリネズミだった。 ハリネズミは体が小さくて、長い睫毛の下から

Splatoonのデザインすごい！と思ってギアブランドのモチーフとなったブランドを予想したりしてみました。

はじめましての方もこんにちは！ スプラトゥーンのデザインすげー！って話したいな、と思ってSplatoonのアドベントカレンダーにエントリーしました。普段はデジタルアトラクションのデザインとか企画、アートディレクションなんかを生業にして生きてます。 そのせいか、デザインコンセプトが細部にまで浸透しているものは大好物で、スプラトゥーンもそのひとつ。起動するたびに、うわぁ〜ちゃんとしている〜〜、いい！がんばろう！って元気になります。話したい話題が多いのですが、今回は下記２点にしまし

増殖タイプする立体が作りたい！［Nyanfinity.無限猫］02

全部書くとだらだら長くなりそうなので、分けています。 　① 作品の紹介 　② なぜ今つくったか ▶︎ つくる工程 　④ 発展するとしたら ③つくる工程つくる工程は、文字にすると割とシンプルです。 ▶︎01.CGをアニメーション状態でつくる。 ▶︎02.3Dプリンターでもりもりすり出す 　03.湧き出るように配置する 　04.高速モーターで回転 　05.高速フラッシュ 　06.名前をつける・ロゴをつくる 01.CGをつくる。この猫、あり素材とかでもいいと思うのですが、 今回

増殖タイプする立体が作りたい！［Nyanfinity.無限猫］01

これ実は３ヶ月くらい前につくったやつで忘れてたんだのだけれど、まとめておこうかな〜ということで、記事化をこころみています。 (note登録したけど筆不精しているのでリハビリでもある) 作ったきっかけはの、CIVILSESSION に呼んでもらって、実験作を形にする理由をもらったこと。※毎月開催されてるクリエイタープレゼンイベントで、CIVIKTOKYOが主催しています。その時の様子はこちら 全部を１記事に書くとだらだら長くなりそうなので、４項目に分けてみます。今回は①と②

ヤバイ彫刻屋さん