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パペットと話してみよう(パワハラのご相談)

久しぶりのパペットカウンセリングです。今日のご相談は『あーあ、会社に隕石が落ちて、つぶれてくれねーかな』さんからのお便りです。

初めまして、僕はとある中小企業で働く平凡なサラリーマンです。直属の上司からのパワハラに苦しめられています。確かに、僕の仕事は遅いし、能力も低いかも知れません。でも、それを理由に過剰な残業を強要されたり、休日返上での作業も多いです。月に100時間以上残業もざらにあります。かと言って、仕事を辞めたとしても、別の仕事につけるかどうかも不安です。そんな感じで、思考がぐるぐると堂々巡りしています。挙句の果てには、会社に隕石でも落ちてくれたら、不可抗力で辞められるのになぁとか、失業手当もすぐにもらえるのになぁとか、思ってしまいます。どうしたらよいでしょうか。

というわけで、オーちゃん、今回はお勤めの会社でのパワハラ問題に取り組んでみようか。コンプライアンスという言葉が世間に浸透して久しいとはいえ、いまだにパワハラだとか、モラハラって言葉が世間ではよく聞かれるよね。

オーちゃん『そうだね、堯友さんもサラリーマン時代はパワハラで苦しめられたよね

今でも、思い出すことがあるよ。会社が火事にでもなって潰れてくれてないかなって、毎朝思いながら出勤してたなぁ。懐かしいよ。

オーちゃん『堯友さんも相談者さんと同じような苦労を積んできたんだね

そうなんだよ。嫌なら会社を辞めれば良いのにって、人は簡単に言うけどさ、やっぱり今のご時世、転職だって楽じゃないし、それなら多少苦しくても今の環境にしがみつこうとしてしまうよね。

オーちゃん『なるほど、多少無理してでも現状維持の方向に舵を切っちゃうんだね

そうそう、そうやって働いているうちにね、心がマヒしてくるんだ。自分で動こうという意志が弱くなってきて、視野が狭くなってきて、苦しいのに、どうしていいかもわからなくなってしまって。そして、最悪は…

オーちゃん『最悪は自分でこの世から、居なくなっちゃうんだね

うん、元気な時だと正常な考えができても、心が疲れてくるとまともな判断が出来なくなってくるんだ。だから、そうなる前に周りに相談することって大事だよね。自分では思いつかなかったような事を言ってくれるし、客観的な第三者の視点って、すごく有難いものなんだよ。

オーちゃん『うんうん、僕も困った時は他のパペットの子たちに相談してるよ。それぞれに特異なジャンルが違うからね

人が一人で成せることなんて、たかがしれてるんだよ。だから、人の和っていうのはすごく大事だよね。

オーちゃん『僕もそう思う。苦しかったら、抱え込まずに誰かに相談してみてね

そういうわけで、今回のご相談者さんの内容にもう一度、立ち返ってみようか、オーちゃん。月に100時間を超える残業。休日出勤。もう、きいてるだけでも、こっちまで辛いよね。

オーちゃん『うん、月に100時間の残業って、毎日5時間くらい残業してるってことだよね。そんなの、自分の時間なんてほとんど無くなっちゃうよ

そうだね、本来であれば、そういう勤務状況やパワハラの原因になる上司がどうにかなるように、会社のさらに上の役職者にかけあうとかって方法もあるだろうけど、中小企業だと、それも難しいのかもしれないね。

オーちゃん『会社の規模にもよるけど、なかなか是正されないケースがおおいよね

そうか、諦めるのも癪だけど、なかなか世の中、うまくいかないことも多いよね。じゃ、他にどうするのが良いかな、オーちゃん。

オーちゃん『逃げるが勝ちって言葉もあるからね。相談者さんは次の仕事が見つかるかわからないって言って、転職を怖がってるようだけど、怖がらずに転職に踏み切ってみたほうが良いと思うよ

そうだね、実は来年の4月(2025年4月)から、雇用保険法が改正されて、自己都合退職者でも、失業保険を受け取れるまでの期間がみじかくなるそうなんだ。今だと、確か自己都合退職してから、3カ月くらい待たないと、失業保険が振り込まれないんだけど、それが1カ月短縮されるそうだよ。
それと、自己都合退職者でも、相談者さんのように残業時間が極端に長い場合は、雇用保険申請時にその証拠さえ提出できれば、会社都合での退職に切り替えられる制度もあるからね。それが出来れば、会社都合での退職になるから、失業保険の給付までの待機期間もぐっと短縮されるんだ。

オーちゃん『そういえば、堯友さん、10年近く前にその制度を利用してたね。会社を辞める前に、こっそりとタイムカードをコピーして、それを使って申請してたね

世の中、政府のやることを疑ってかかる人も多いけれど、きちんと社会的に弱い人たちを救済するための仕組みもあるからね。そういうものは有難く使わせてもらわないと。

オーちゃん『インターネットの普及で色んな情報が手に入るようになって便利な世の中だね。「自己都合退職を会社都合退職に変更する」とかって、キーワードで調べれば、その為の方法なんかもすぐに調べられるよね

そうそう、僕も在籍していた会社に一矢報いたい気持ちで、あれこれと調べて、証拠も押さえてから会社を辞めたよ。退職者の退職理由を会社都合退職にすると会社側に給付金がもらえなくなる等のデメリットがあって、だから会社側は会社都合での退職を避けたがるんだ。でも、そんなの、こっちの知ったことじゃないよね。昔気質な考えの人だと、「お世話になった会社に、後足で砂をかけるのか」なんて、眉をひそめるかもしれないけれど、そういう滅私奉公的な考えが結果的に経営者を増長させてるんじゃないかな。経営者も労働者もお互い様。お互いの存在があって、お互いの生活が成り立ってるんだから、労働者のほうが一方的にありがたがって、感謝しろなんて、おかしいと思うんだ。

オーちゃん『堯友さんはそういうところの考えがすごくフラットだよね。誰もみんな、平等という意識が強いせいかな。

というわけでですね。パワハラ思考の上司の考えや行動を改善させるなんて、ほぼ無理です。大企業なら、コンプライアンス的にそういう上司のほうが左遷されたりするんでしょうが、中小企業ならそうもいかないですよね。
まずは、周りに相談してみてください。労基署や労働問題に詳しい弁護士などでもいいでしょう。とりあえず、泣き寝入りだけはしないこと。そして、転職も視野に入れて、様々な情報を集めることも大事です。頑張ってくださいね。

オーちゃん『悪徳中小企業よ、滅びるがいい

オーちゃん、なんか、キャラ変わってるよ

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