過去は未来への鍵 -地図を見て、地震に自信を持とう!-
アカデミーヒルズの会員制ライブラリーでは、メンバー主体の活動としてメンバーズ・コミュニティ(略して、MC)があります。
現在6つのMCが活動を展開していますが、今回は「天空のマップカフェ」の4月に開催した内容を紹介します。
テーマは「地図を見て、地震に自信を持とう!」でした。
「天空のマップカフェ」を主宰する太田先生は地図のエキスパートでいらっしゃいます。(詳細は「体験をシェアすること」の記事で紹介してます。)
最近、首都圏でドキッとする大きさの地震が増えていることを受けて、太田先生が選ばれたテーマが「地震」です。
しかし、地震は台風や火山爆発と違い発生のメカニズムが複雑な上に、検証できるサンプル数が少ないため予測は大変難しいとのことです。
そんな中で、私達が出来ること、知っておくべきことについてお話をしてくださりました。
防災科研
まず基本的な情報として、国立研究開発法人防災科学技術研究所のサイトには、地震発生に関する地図情報が掲載されています。
24時間以内に発生した地震を表示する「Hi-net自動処理震源マップ」
日本全国の今の揺れを表現した「強震モニター」
地震だけではなく、「雨・風・あられ・ひょう」という自然に関する情報が地図上にプロットされています。
海洋地形図
この地図を紹介されたとき、「いつもイメージしている地球とは違う顔の地球」を見た気がしました。
政府の地震調査研究推進本部のサイトによると、「海溝とは細長い深海底の溝状の地形。両側の斜面が比較的急で、水深は通常6,000メートル以上のものを海溝と呼びます。 また、海溝に比べ浅く、幅が広いものを、トラフ(舟状海盆) と呼びます。」とのことです。
水深10,000メートルの海溝の場合、エベレスト(約8,849メートル)の高さより深く、富士山(3,776メートル)の3倍近い深さです。
地震の予測は難しいが、過去を知ることが大切。
日本近海は4つのプレートが重なり合っているため、その沈み込む帯に海の盆地であるトラフが出来ています。そのために、日本各地で定期的に大地震が発生しています。
過去の大地震の記録からも、南海トラフ地震の可能性が高くなっているとのこと。
太田先生が作成された大地震と富士山噴火の年表です。
南海トラフ地震と富士山噴火の可能性は高くなっています。一方で冒頭で太田先生がお話されたように、台風や火山噴火は予測可能ですが、要因が複雑に絡み合う地震は予測が難しいことも事実です。
太田先生は、締めくくりとして「過去は未来の鍵です。まずは情報を集めること。自分が住んでいる“地”を知ることが大切。」とお話くださりました。
※次回は5月27日(金)にオンラインで開催します。テーマは「戦争と平和、地図の役割を考える」です。
ライブラリーメンバーの皆さま、是非ご参加ください!
アカデミーヒルズ 熊田ふみ子
#アカデミーヒルズ #メンバーズ・コミュニティ #防災 #地震
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