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さくら・さくら・さくら -天空のマップカフェ-

メンバーズ・コミュニティ(略してMC)「天空のマップカフェ」の定例会が3月24日に開催されました。
「桜前線と地図」をテーマにして、主宰の太田弘さんを中心に情報をシェアしました。

ソメイヨシノは人工栽培のクローン

サクラは「バラ科サクラ属」に位置づけられており、早咲き、遅咲きの多くの品種が存在するそうです。
そして「サクラ=ソメイヨシノ」と思ってしまうくらいメジャーな品種のソメイヨシノは、「オオシマザクラ」(母親)と「エドヒガン」(父親)の種間雑種(同じ属の異なる種の間にうまれた子孫)したクローンだということです。

「天空のマップカフェ」主宰者太田弘さんの資料より

また、「山桜」「里桜」という呼称があります。
山桜とは、日本に10種類あるサクラの原種のひとつで東北南部から九州に自生する日本の固有種だそうです。野生のサクラの中では最も代表的な種類で、ソメイヨシノが広がる明治時代以前は、お花見と言えばこの山桜が対象でした。吉野山のサクラは、殆どがこの山桜だそうです。
一方、里桜は里地で栽培されるサクラを意味しており、オオシマザクラを基本に山桜などいくつかの品種を人工的に交配して作り出された園芸品種だそうです。

温暖化の影響で早まる開花時期

次の話題は「開花予測」についてです。
気象庁をはじめ多くの「開花予測」が発表されていますが、数日のずれはあるものの大きな違いはないようです。
気象庁による東京の開花予測は、靖国神社(東京都千代田区)にあるソメイヨシノの標本木で判断しています。
今年(2023年)の東京の満開は3月22日で、全国でトップ、2022年より5日、平年より9日早く、2021年などと並び過去2番目に早い満開だったそうです。

(左)ウェザーニュースの開花予測 / (右)ウェザーマップの開花予測(太田弘さん資料)

やはり温暖化による開花時期が早まる傾向にあります。
下の資料は太田弘さんの説明資料になりますが、上段は平野神社(京都)の満開がピンク色で示されています。また下段は東京の開花時期を「1953~1990年」と「1991~2023年」の期間で比べたデータになりますが、開花時期が早まっていることが分かりますね。

平野神社(京都)の満開の時期
東京の開花時期の比較

また、1953年から今年までの70年間において、全国で一番開花が早かった観測地点のトップは高知で18回だそうです。しかし近年ではヒートアイランド現象により東京が多くなっているようです。

過去70年間における全国で一番開花が早かった観測地点名(太田弘さん資料)


1ヶ月にわたりサクラを楽しめる京都

また、太田弘さん独自の興味深い資料を紹介してくださいました。

太田弘さんが作成してくれたサクラを楽しめる期間

東京はソヨメヨシノが多いため花見を楽しめる期間が限られてきます。一方で京都では、3月上旬は早咲きのエドヒガン、そして4月の遅咲きのオムロアリアケまで、様々な品種のサクラが多くの神社仏閣等に存在するために1ヶ月近く色々な場所で色々なサクラを楽しむことができるそうです。
「そこに京都の歴史の深さを感じる!」というのが太田弘さんのコメントです。

最後に太田弘さんのお薦めは「一本桜」だそうです。
下の写真は岩手山をバックにした一本桜です。

太田弘さんお薦めの岩手山をバックにした「一本桜」

やはりサクラは私たち日本人の大切な宝物ですね。
参加したメンバーからは

  • 2020年のパンデミックが始まった年に吉野山のサクラは最高だった。例年の1/5程度の人出とのことだったがそれなりに混んでいた。

  • 吉野山は朝8時までは交通規制がかからないのでゆっくりと楽しむことができる。早朝が良い!

  • 人が少ない地方の穴場を狙っている。

  • 龍安寺(京都)の穴場の花見スポットとして、バスの駐車場から見るのが良い!

  • 「サクラの時期は海外からの飛行機が満席状態になる」らしい。日本は安全な上に今は円安で非常にお得感があるはず。

などのコメントがありました。

東京のサクラは満開を過ぎてしまいましたが、ゴールデンウィーク頃までサクラを楽しめる場所が日本にはあります。
今からでも遅くはありません!
足を伸ばして、サクラを楽しんでみませんか。

アカデミーヒルズ 熊田ふみ子


#アカデミーヒルズ #メンバーズ・コミュニティ #サクラ #桜 #地図 #花見

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