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大切なことは「人と人との繋がり」-税理士事務所×マーケティング-

6月28日にメンバーズ・コミュニティ「マーケティング研究会」の定例会を開催しました。
今回は、海老名佑介税理士事務所の海老名さんにファシリテーターを務めていただき、「税理士事務所×マーケティング」をテーマに意見交換をしました。

自己紹介(海老名さんが準備をしてくださった資料から)

海老名さんは今年の4月に六本木ヒルズライブラリーへ入会されて、4月下旬に開催された「マーケティング研究会」に参加されたことがきっかけで、今回のファシリテーターを務めてくださいました。

まず、税理士事務所の事業において大きな転機は、平成13年の税理士法改正だそうです。
改正前は報酬規定や広告規制があり、規定を超えた顧問料や他の税理士の顧問先への営業が禁止されていましたが、改正後は広告規制や税理士報酬に関する制限が撤廃されました。その結果、自由に営業活動を行うことが可能になり、顧客視点ではサービスや価格の選択肢が広がったメリットがある一方で、税理士としては他との差別化が重要になりました。そこで一番分かりやすい差別化が価格です。そのために低価格化が促され、レッドオーシャン状態になりました。
海老名さんは、そのような状況を俯瞰して、価格以外の部分で差別化をしようと努められています。

税理士事務所のセグメント(海老名さんが準備をしてくださった資料から)

上記は、海老名さんが準備してくださった図です。左下に位置する「中堅税理士法人・個人会計事務所」が、税理士事務所の大半を占めており、その中でいかに差別化を図るかが課題とのことです。
価格競争を避けるために、「●●に強い税理士」戦略を取るケースが多いそうです。例えば、「創業時に強い」、「税務調査に強い」、「クラウド会計に強い」等です。

「創業に強い」を差別化にする税理士が多い理由としては、

  • 既存の会社は、既に顧問税理士がついているため、開拓が難しい。

  • これから創業するお客様と、開業したばかりの税理士は同年代の場合が多い。

といったことがあるようです。

それから、法人顧問に限ると、法人税の計算自体は、どの税理士が行っても、理論上は同じになるはずです。
ただ、その中でも役員報酬の設定の仕方であったり、社宅家賃、出張旅費のアドバイスなどで節税できる部分もあります。
お客様ごとに個々のアドバイスをしていくためには、各お客様の状況を引き出していくためのコミュニケーションが大事になって来るという話になりました。

そして、海老名さんのこだわりは、「代表税理士としてご自身が直接お客様を担当することで、即レスや柔軟な対応をすること」だそうです。
また、法人顧問を柱にしていきたいそうです。その心は、長くお付き合いできる関係になりたいから、とのことです。

海老名さんは、「事業主は様々な悩みを抱えているので、自分が相談相手になることで一緒に課題に取り組みたいと思う。そのような方々と長く付き合っていける税理士を目指しています!」と、締めくくってくれました。

税理士などの士業は専門的な職業なので、知識やテクニカルなハード的要素が重要と思っていました。発想を変えると、だからこそソフト的な要素が差別化には大切になる職業でもあるのですね。

今回の定例会は、海老名さんがご自身の課題を素直に共有してくださったことで、多様な意見や考えがメンバーから出てきたと思います。
海老名さん、ファシリテーターを務めてくださりありがとうございました!

アカデミーヒルズ 熊田ふみ子

#アカデミーヒルズ #メンバーズ・コミュニティ #マーケティング #税理士 #差別化戦略 #個人事業主  







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