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「国民のための憲法改正②」大統領制導入の提言


1.18世紀のアメリカにおいて大統領制は何故導入されたのか?

まず、その答えを申し上げますと、大統領や最高裁判所といった三権分立の概念と言うのは、議会の権力を抑えるために産まれました。

当時のアメリカでは、議員は各利益団体や地元の代弁者でしか無いと言う考えの元、アメリカ合衆国全体の経済や外交での発展のためには、議会から選出された代表ではなく、別個の方式で選出された国の代表が必要だろうという事で、現在のような国民に直接選出される形での大統領制が誕生いたしました。

実際には、道徳心を持った国民によって、選出された方が良いという考えから、選挙人を用いた間接選挙制になっていくのですが、それでも、議会との一切関係を断った第三者が国のトップを担うという根本原理においては、大差ありません。


一方で、現在の日本の総理大臣は、頻繁に、議会に左右される事が多いと言えるでしょう。

実際、自民党の首相と言えども、党の重鎮を無視したような、行政は行えておりません。


2.日本の首相は全く政治責任を取らない


現在、日本国家の代表である総理大臣は、各政党による多数決で選出されている訳で、何か問題が起こったとしても"自民党が悪い"、"民主党が悪い"と、政党のせいにして、逃げ切れてしまいます

それ故、首相経験者が、後日、ヘラヘラしながら国会に参加している姿も散見されるのです。

事実上の国家元首である総理大臣の、その行動一つ一つには、国家の命運の全てが懸かっており、日本国民全ての命が懸かっていると自覚しなければなりません。

ですが、実際はそうなっておらず、終始ヘラヘラした態度が散見されたり、無責任と言えるような行動ばかり目に付く現状があります。


3.大統領制導入の利点

①議会に振り回されない

現行制度において、内閣総理大臣は、国会で不信任決議が出され、可決された時点で、実質的に、即辞職となります。

小泉政権の終わりから、第二次安倍政権誕生に至るまで、日替わりカレンダーのように、次々に首相が変わる現象が起こりましたが、これも、議会の力が強すぎるために起こった事です。

当時は、中選挙区制から、小選挙区・比例代表制に制度変更された事もあり、首相すなわち、党の顔である党首が誰であるのかがより重要になったため、選挙を危惧した各国会議員によって、コロコロ首相が変えられるという事態に発展したのです。

つまり、現状の日本では、議会の権力が強すぎて、それが行政の長である内閣総理大臣にまで波及し、議会の意向次第で、好き勝手に、国のトップの首を切れる事に起因して、それが政治の不安定さを招く要因ともなってると言う事が出来ます。


②脱官僚制のために

現在、国の殆どの法律は官僚達が作ったものですが、それ故に、天下り先の創出など、官僚のメリットになるような立法や行政が、時折行われております。

中には、そういった国家の事よりも、利己的な官僚達に行動に対して、非難をする国会議員も存在しますが、基本的には官僚に従順であり、脱官僚制やその発展系である地方分権には、一切取り組もうとしません。

何故なら、立法府の構成員である国会議員達も、官僚達から、飴玉を貰っていると言えるような、癒着関係があるからです。

今はそこまで、官僚と国会議員の癒着は、表立ったレベルにまで発展しておりませんが、仮に、そういう官僚と国会議員の馴れ合いが続き、その程度が増して行けば、最終的には、国民のための政治は一切行われず、国会議員と官僚が得するような立法や行政しか、行われなくなってしまうでしょう。

ですから、議会と官僚の馴れ合いを防ぐという意味において、議会から完全に独立した大統領制を導入する事は大変有意義となります。


また、現在の官僚組織には、縦割りという文化が存在したり、過剰な予算や自分達の利権を作り出すような各省庁の行動が目につきますから、国民の利益に背いた省庁の動きさせないよう、官僚達を直接監督する意味でも、同様に、意味があるでしょう。


4.アメリカのような大統領制で良い

現在、ロシア等、大統領の権限が強すぎる事で、その国の国民のためになる処か、国民の人権が侵害されてしまってる国もあります。

その原因は一概には言えませんが、ほとんどの原因は、大統領の権限が強すぎる事にあると言えるしょう。

私の考えでは、大統領制導入の本旨は、あくまでも、議会の暴走官僚の暴走議会と官僚の癒着監督するという点にあるため、ロシアのように、大統領には、そこまで強力な権限は必要無いと思っております。

ですから、一説には、日本の内閣総理大臣よりも権限が弱いとされている、アメリカの大統領制をモデルとして、権限の弱い大統領制の導入を目指すべきだと考えます。


5.国民はもう自民党国会議員の顔を見たくない

今の歴代首相達に、憤りを感じている国民は私だけではないでしょう。

今の首相も歴代の日本首相も、大した政治結果も残さず、終始ヘラヘラしながら仕事をしており、自分の一つの行動が原因で、多数の国民が死ぬと言うことも一切自覚せず、やりたい放題やっているように見えてしまいます。

さらには、首相退任後も、首相就任当時の政治責任について、まるで、他人事かのような態度を取っている元首相もおり、このような状態では、国の事を真剣に考えるトップが産まれるはずがありません。

何より、度重なる失政を続けてきた自民党議員の面々の顔を、これからも拝み続けたい国民はいないでしょう。

ですから、国を担う真の国のリーダーを作り出す上でも、大統領制導入のための憲法改正を国民が考える事は有意義であると考えたため、今回記事にいたしました。

そして、国民の皆様には、国民のための改革を行ってくれるのはどの政党なのか、どの国会議員であるのか、また議員内閣制であり続ける事は正しいのか、そういった事について、今一度よく考えていただく良い機会となる事を期待しております。


参考文献.

・アメリカ大統領制の現在 権限の弱さをどう乗り越えるか NHKブックス


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