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#4 無謀の旅、素晴らしき人生

こんばんは、アカシアの木です。

現在時刻は2月14日09:44pm。
世の中は所謂バレンタインデー。英国に到着したその日から赤い薔薇たちがこの日を待ち続けておりました。

が、私にはそんなの関係ありませんからね。
わかりますでしょ?その日に1人旅できてるくらいには予定がなかったんですよ。ははん。

アカシアは、全く別のイベントの為にこの日を待ち続けておりました。


すなわち!!!
“Harry Potter and the Cursed Child”
(邦題: ハリーポッターと呪いの子)
をようやっっっと観劇しに行こう!

私のペンネーム、「アカシアの木」は
何を隠そうハリーポッターから来ております。
Wizarding Worldの公式ウェブサイトで杖診断ができるのですが、そちらで私の杖は「アカシアの木に芯はユニコーンの毛」
であると診断されました。
だから「アカシアの木」なのです。

まあそれは置いといて。
10:00pmには眠たくなる今現在の身体でなぜ今noteを書いているのか。
まあ電車で寝ないためです。
ていうのは嘘でこの興奮を書き綴っておきたかったからです。


の前にですね。午前中の話も少しだけ。
午前中は世界で1番有名と言っても過言ではない、あの名探偵のお家を訪問いたしました。
その名もシャーロック・ホームズ。
入場料は大学生料金で£14(約¥2600)リーフレットみたいなのも購入したので£16(約¥3000)でした。ダメだ。日本円にすると急にダメージきた、、、。


いいの!!!!!!!
楽しいから!!!!!!(圧)


よし。回復。

気を取り直して。
まずBakerlooに乗ってかの有名なベーカー街へ。

Baker Street Station

実はアカシアは以前にもこの街を2回ほど訪れたことがありまして、(博物館目的でなければもうちょっと)ちょっとしたチャレンジを。

ミッション!!
地図なしでシャーロックホームズ博物館に辿り着けるのか!?

嘘です。なんか4G繋がらなくてcity mapperが使えなかっただけです。

でもちゃんと地図なしで行きましたよ!
駅から出るとすぐにシャーロックホームズ像、そして近くには蝋人形館マダムタッソーがあります。マダムタッソーとは反対側に進んでいくとベーカー街の文字が。そこで右折してずっと進めばもうこっちのもんです。勝ち。無事到着。

シャーロックホームズ博物館ではですね、書籍に出てきた彼の書斎やワトソンの持ち物、大家さんのハドソン夫人のお部屋なんかも見学できます。全て家具はヴィクトリア女王時代のもので揃えられています。
リアルすぎて途中でフィクションなことを忘れます。
実際これ書くまで忘れてました。そういやシャーロックホームズってフィクションだった。

マダムタッソーとシャーロックホームズ像


さて、再びBakerlooに乗って次は Piccadilly Circusへ。
そこから徒歩数分のところに見えてきたのはPalace Theatre。
そうハリーポッターと呪いの子の劇場です。

Palace Theatre

シンプルに、本当に、素晴らしかった!!!
いやまじで。
観客のマナーうんぬんかんぬんは置いといて本当に素晴らしかったです。
涙あり、笑いあり、優しさあり、賢さあり、狡猾さあり、そして何より勇気あり。
最強すぎる。


CATで学んでいて素人に毛が生えた程度ですが少しばかり舞台の知識も付いてきたおかげで、おそらく以前とはまた少し違った視点で観劇できていたのだと思います。
全ての、演技が、演出が、美術が、音響が、照明が、素晴らしかった!!!!!!!

バカ高いチケット代払ってよかった、、、。
通路側取ってよかった、、。
1ヶ月の寮費より高いけどいいんだ、、。
これは払う価値がありました。

この舞台はJ.K.ローリング女史のみが書いたものではないこともあり、上演すること自体に賛否両論があった舞台でしたが、シンプルに、舞台のクオリティとして、エンターテイメントとして、本当に最高だったんです。

わーネタバレになるけど言いたい、、。

え、いいですか?

もし今後観る予定がある・もしくは観たい人はほんと自己判断ですからね。


もう語っちゃいますよ!?


いきますよ!?



わかった!!!???





このくらい注意すれば良いでしょう。
では以下ネタバレありです。

まず!!!
笑いが!そこかしこに散りばめられていたのが最高でした。

本や映画を履修済みの方はわかると思うのですがハリーポッターシリーズって暗くなりやすいんですよ。
どうしても真面目で、本当に悲しい痛みが伴うんです。
でも本も映画もよくよく読めば、観れば、少しだけ笑いがあったり、ふっと気分を緩めることができる箇所があるんです。

そういった部分が本当に生で、リアルで、目の前にあって。そうだよ。ハリーポッターってシリアスなだけじゃないんだよね、って感じることができてすごく素敵でした。
よくスコーピウス役の俳優さんとロン役の俳優さんのセリフで笑いが起きていました。

やっぱりロンって戦略とか立てさせると最強だし、勇気もあるんですけど、どこかムードメーカーというか、雰囲気を硬くなりすぎないようにしてくれるんですよ、それも無意識で。彼のすごく愛おしいところが生き生き溢れていてたくさん笑うことができました。

そしてびっくりだったのがスコーピウス。本公演は初演スタートの少し前にスクリプトが発売されたのですが、そちらではあまり笑うセリフを言っているような印象がありませんでした。なんかフフッとなるセリフは言っていても大声で笑うようなキャラではなかったというか。
でも舞台になると違うんですね。
もちろんシリアスなシーンが多いんですが、そんなシーンでも時折あるコミカルな言動に大爆笑してしまいました。彼の言葉がなければ暗いだけのシーンもいくつかありました。


次に今回は過去と未来を行ったり来たりする話だったということで。

ハリーポッターで亡くなったキャラにたくさん会えるのが幸せすぎましたね。
欲を言えばフレッドにも、マッドアイにもシリウスにもルーピン先生にもトンクスにも会いたかったけど。わがまま言わない。黙る。

実はアカシアの中では最近4巻が激アツでして、セドリック姿は出てこないのかなと思ったら最後の最後で姿を見せてくれました。
かっこいい、、、、。いや本当にあのままみすみす死なせてしまうのかと思うと切ないしやるせないししんどい、、。
わかるよアルバス、、、。
実はフライト中に4巻を改めて観直しておりましたので余計しんどかったです。
エイモス〜、、、!!!ってなりました。(語彙力)

そして、欠かせないのがなんと言ってもスネイプ先生!!!!
あの人ずるいですね。
本編でもバチバチに(いや彼の美学上さりげなくというべきか?)かっこいいのに、こちらでも超絶かっこよかったです。
やられました。
リリーへの愛が、溢れてて。
そしてパトローナスの演出が最強すぎました。なに?へ?まじじゃん!!!
美しすぎる、、、、、、。
強くて、儚いセブルスのリリーへの愛が力強く伝わってくる演出でした。

ちなみにスネイプ先生は原作でも比較的細かく描写がされているキャラクターです。そのためか映画とだいぶイメージの違う俳優陣や衣装が多い中でスネイプ先生はとびきりイメージ通りのスネイプ先生でした。
映画と違うのももちろん最高で大好きなのですが、スネイプ先生に関しては映画が原作のイメージそのものすぎて他に解釈のしようがなかったように思われます。とりあえず好き。端々にあるブラックジョークも好き。

先生繋がりでダンブルドア先生。まあ彼も賛否両論あるキャラではありますが、アカシアは超⭐︎大好きです。
今回正確には肖像画出演(どんな出演??)でしたので過去に戻って生きたダンブルドアを観れたわけではありませんでしたが。
やっぱり愛なんですよ、、、。
ダンブルドアってall about 愛なんです。
本当に、本当に。

ハリーに “Love blinds us”(愛は私たちを盲目にする)や “I love you”と伝えるシーンはもう涙が。そしてダンブルドアが「私が誰かを愛すると必ず誰かを傷つける」というようなセリフを吐くのですがそれが今現在製作されているファンタスティックビーストシリーズのダンブルドアと重なり、、、。
無理いい!!!!!!(号泣)
やっぱりダンブルドアの頭には自分が傷つけてしまった家族と、そしてグリンデルバルトがいるんだろうなと。マジ泣く。本当に泣く。止まらん。

止まらないので次行きます。

最後にはなりますが(まだ紹介したいよ)リリー&ジェームズポッターはもう胸熱でした!!
一瞬しか出てこないんです。一瞬しか出てこないんですけど、ハリーが会いたくて会いたくていつも恋しくてしょうがなかったハリーの両親、!作中でハリーにはたくさんの仲間がいて1人ではありませんが、それでも家族と同様のような存在であるシリウスに愛されるハリーをみることができるのはほんの僅かな間だけです。なんなら3巻の終わり頃〜5巻までです。残酷すぎるぜローリング、。

そんなハリーが無邪気にただ両親からの愛を受けられているシーンがあるんです。
尊いっっっっっ!!!
いないいないばぁで笑うハリーがいるんです。ぐあぁ、、、。
幸せでいて欲しかったよ。マジで本当に。

愛が止まらん。よし次。

お次はですね、演出というか、美術というか、音照というか、とりまそこらへんごちゃ混ぜで。

まず思うのが、舞台セットがだいぶシンプル。というか大道具全て可動式。だからこそ迫力のある舞台、だからこそできる演出がたくさんありました。ホグワーツの動く階段ってあんなに便利だったんですね。知らんかった。そしてどんな仕掛けがあるのかわかりませんが電話ボックスはもうシンプルに魔法でした。そんなんありか。人消えるとかありですか。

次に圧巻だったのが吸魂鬼、つまりディメンターですね。あの幸福を吸い取る感じがよーく再現されてました。ディメンターが一体だけ2階席前にやってくるんです。客席頭上まで来た時は本当にびっくりしました。そして吸魂鬼の接吻。幸福と共に魂まで吸い上げられている様子がしっかりと表現されておりました。あれおそらくワイヤーで俳優とディメンターをつなげているんでしょうが本当にすごく恐ろしかったです。
今回素晴らしかったのがこのワイヤーを多用した演出で、様々なシーンで多用されておりました。ディメンターやデルフィーが飛ぶシーンなどでたくさん起用され、いかにも本当に羽ばたいているかのようでした。

他にも好きだった演出としては、場転の仕方です。少し明かりを暗くしてストップモーションやスローモーションで時間が流れていたことを表現したり、新しく大道具や小道具を出す時は必ずローブを大きくはためかせたりしていました。大きくローブをはためかせる事で本当に魔法によって出現したかのような錯覚が与えられました。舞台上が本当にノンストップで動いていて一生飽きなかったです。

さてさてお次は音響です。
なんとなんと私が血の涙を流しながら取ったどちゃどちゃに高い一階席の後方には音響卓が!!じっくり観察させていただき写真もパチリ。興奮を抑えきれずまだ起きてる様子だった音響に詳しい先輩に送りつける次第。
「深夜4時にCL5!」とのご返事でした。ごめんなさい。

劇場のいたる所に小型スピーカーが仕込まれており、もはや感覚としては映画館の4Dに近い感触、、。ぐわんてきます(語彙力)
SEなのか、マイクで拾っているのか定かではありませんがバサっという場転の時のマントの音もしっかりバッチリ聞こえました。サントラも素晴らしくて、本当になんだろう映画のサントラも私は大好きなんですが、そこに少しオリジナルのテイストを混ぜた感じで、完全に新しい!!!って感じじゃないのがむしろ大好きでした。
初めて聞くサントラのはずなのに聞いた瞬間「あ、、ここは魔法界、、、」って感じるんですよ。もはや懐かしさを覚えましたね、はい。やばい長え。

そしてそして私が最も芸観大にて学ばせていただくことの多いセクション、照明。
何から語ればいんですかね。
今回はスモークがもっくもくに焚かれていて光の筋が本当に美しすぎました。まじで美。
しかもここまでもくもくに焚いても全然違和感ないんですよ。魔法界だから。まじ神々しい。
あとこれはテープなのか分かりませんが小さいLEDが床面に仕込まれていて、スモークを焚くことで光の筋でカーテンが出来ていてその演出がもう大好きでした。
光のカーテンから隊列を組んで出てくるシーンは痺れましたね、、。闇の世界だけど。

全体を通して基本的に暗い感じで、雰囲気で言えばハリポタシリーズ6巻みたいな感じでした。だからスポットというか1部分のみを照らす、という感じの照明が多かったような気がします。
ただホグワーツにきた瞬間の照明。あれはもうなんだろう、観るだけで泣ける。
劇場全体が暖かな光にふんわりと包み込まれているような感じで、まさに「これこそ我が家、我が学舎、最高の場所」って感じでした。あの瞬間私も幸せでした。

待って待って待ってこれだけ言いたい。
先ほど私がもうびっくりするほど高い席を取ったと申し上げましたが、この席を取ってよかった理由があるんです。

アカシアが取ったのは1階の真ん中の花道の真横。
理由としてはやっぱりどうしても
前の人の身長が高いと敵わないので、
そして始めてみる呪いの子は
1階席で見たかったからなんですが、
ここで最高のミラクルが起こりました。

ラスト、本当にラストのラスト。
名前を言ってはいけない例のあの人、
すなわちヴォルデモート卿が
私の真横を!!!!!!
通って行ったんです!!!!!!!
リリーとジェームズを殺しに!!!!
(止めろよ)(無理に決まってる)

横を通るだけで寒気が通ることなんてあるんですね。びっくりしました。
ゾワッとなりました。顔見えないのに。
ヴォルちゃんありがとう。(失礼)


総括して言いますと、
最高。幸せ。

8年間待ち続けたかいがありました。
ロンドンの劇場ならではの飲食文化も久々に味わいました。
みんな自由に飲んだり食べたりしながら
観劇したり、(携帯は切ろうね、隣のおじちゃん、一回鳴ったの私知ってるよ???)
インターバルの間のアイスを楽しんだり、楽しかったです。

私もちゃっかりマチソワの間にベリーニを一杯、ソワレのインターバルでハーゲンダッツを一個。ちょっぴり高いけど気にしない。なぜならこれも目的の一つだから!!!
劇場で食べるアイスはやっぱり格別で最高に美味しかったです。

Bellini
Cookies & Cream

この旅での初観劇がこの舞台で本当に良かったです。

愛してるよ、Harry Potter.
これからも私のハリポタ愛はとどまるところを知りません。
おそらく一生好きでしょうね。

ちゃんとトートバッグ、プログラム、パンフレット、3点購入いたしました。
早くお金貯めてまた観に行こうと思います。
日本版も見てもいいかなとも思います。
一部カットされてるのが残念ではありますが。


まだまだ語り足りない気もしますがとりあえずこの辺で寝ようと思います。
大興奮で帰宅したらAirB&Bのホストが
「あなたすごく幸せそうね☺️」
と一緒にニコニコしてくれました。愛。

それではみなさま良い夢を。
私はぜっったいにいい夢みます。
確信してます。

アカシアの木


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