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「絶対欲しかったモノ」

子供の頃はいろんなモノが欲しくなる。ちょっとしたツボにハマるともう抜けられない。絶対に欲しいのである。泣いてもわめいても、床にはいつくばっても絶対に!私が6才の頃こんなことがあった。

当時はデパートに行くということは私にとって一大イベントだった。生まれて初めてディズニーランドに行くに等しい。その時にデパート内でやっていた催事は

「世界のペット大集合」

みたいな内容だった。さまざまな小動物たちをカゴに入れて一堂に展示してしており、皆それを見て周り気に入ったら購入できる企画だ。「話をするオオム」「回し車を懸命に走るハムスターたち」「毛のない猫」「モコモコ毛のチャウチャウ犬」など当時では珍しい動物たちだ。

その中でちょっとした人だかりになっているカゴがあった。私は小さな体を上手く活用して人だかりの足の間をくぐり抜け、最前列に行ってみた。障害物競走だけはいつも一番だった私だ。こんなものはお茶の子さいさいである。目の前のカゴの中には

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