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見える時間軸と見えない時間軸①

 私は、周囲より気づきが遅い。一斉に同じ課題を与えられても、完成するのに時間がかかる。でも、一旦原理や意図を理解出来れば、一気に視界が開けた感覚になる。トロいのか俊敏なのか分からないと言われることが多い。

 私は、壮大な夢を掲げる癖と珍妙な行動を取る癖がある。極稀に私の行動意図を理解してくれて正しい方向に導いてくれる人がいる。しかし大半の人が私の行動にドン引きしている気がする。

 最近、もしかしたら大半の人は現状と近未来を見る事が出来て、遠い未来は分からないのかもしれないと考えた。逆に私は、現状と遠い未来を見る事が出来るが、近未来を見る力に欠けている気がする。そして、一部の賢い人は現状と近未来と遠い未来の全ての時間軸を見る事が出来るのかなと思う。

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 近い時間軸からA、B、Cと置いて仮説を進めていく。今回は、教育機関に焦点を当てて、私の仮説を聞いて貰いたい。

 私は昔から、賢い人が多くいる環境に身を置きたがった。これは自分の珍妙な行動を理解して貰い、正しい方向に導いてくれる師の存在に巡り会いたかったからだ。

 元来怠け者の性格故に、自分の思考回路を根本から変えて、問題解決を図るより、賢い人に出会って解決法を詳細に教えて貰う方がラクだと思い、20年余り行動してきた。
 具体的には、なるべく賢い人がいる確率が高そうな環境に身を置く為、偏差値の高い学校の進学を志望した。また、賢い人に興味を持ってもらえる人材になろうと、常に努力し続ける事にした。(怠けて何もしないよりも空回りしながら動き回る方が人から興味を持たれやすいと考えた)

 周囲からすると、自分の現状と遠い未来を把握しているのに、珍妙な選択を繰り返す私は苛つく存在なのかもしれない。悪気は100%無いのだが、何故か周囲が困惑する行動を取ってしまう経験が多かった。自分の言動で周囲に迷惑をかけている気がして、幼少期からずっと1人で行動することを好んだ。

 義務教育までは、Aの自覚を促す事とBからCの実現方法を教えてくれるのだと思った。AからBの移行は大半の人が自然に出来る為、学校ではその部分以外の補助を行うのかもしれない。私はAの現状とCの展望は見えていたが、肝心のBが分からなかった為、変人として周囲から浮いていた気がする。

 学校の先生が教えるパターン暗記の勉強(因数分解や歴史、化学式)は出来ても、図工の作品作りや理科の実験予想が分からなかった。BからCの実現を行う授業が苦手だったのだと思う。美術の作品作りでは、四苦八苦してズレた作品を生み出すか、瞬時に教科書の例のような作品を生み出すかの二択だった。

 一見すると不思議なのだが、国語と音楽に関しては、ずっと得意だった。  
 国語に関しては、文中のどの部分に筆者の主張があり、どのような部分が問題として出題されるかが感覚的に理解出来ていた為、簡単に思えた。
 学校の音楽は、与えられた楽器で楽譜に沿って演奏すれば良かった為、簡単に思えた。逆に、通っていたピアノ教室での作曲発表会は苦手だった。怠けているのではなく本気で作曲の仕方が分からなかった。

 学校における進路相談では、AからCを求める私に対して、先生が必死にBからCを教えてくれた。終始噛み合わない話し合いで結論は、「とりあえず偏差値の高い学校を目指す」に毎回落ち着いた。Bを理解していない私にとって、先生は何を言っているのか分からないままだった。先生も、私の事を突飛なことを言う頑固者だと思っていたのかもしれない。

 大学の勉強では、初年度が1番辛かった。真面目に取り組んでいても、何故か原理が分からなかった。教授に質問しても分からなかった為テストは暗記で乗り切ったが釈然としなかった。
 進級しても分からないなりに勉強を継続していたら、公務員試験勉強で役立った。公務員講座における経済系の科目がある種の復習となり、遅蒔きながら原理をやっと理解出来た。理解出来てからは、掲示板の質問コーナーで解答者側として即座に解答出来るようになった。

 原理を理解出来て、パターンが理解出来た分野に関しては、マリオのスター状態に慣れる気がする。でも、その分野外ではポンコツなのかもしれない。

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