岡田奈々さんの熱愛報道を勝手に考える

岡田奈々さんがAKB48からの卒業を発表した。
この間に、総監督の向井地美音さんが「恋愛禁止ルールを見直す時がきている」と踏み込んだ発言をしたり
何かと注目を集めた話題だったが、この恋愛禁止について思うところがあったので書きたい。

※この記事は恋愛禁止という面をフィーチャーしておりAKBの運営方針については一切触れていないので
異議ありと思われる点も多々あります。

そもそも恋愛禁止というのは明確なルールではなく暗黙の了解で成り立っている事である。
アイドル全般に言えることだが、
恋愛禁止ルールなんてないけれどあるようにうまく見せる
ことで成り立っている商売だと思っている。

岡田さんが批判されている大まかな理由として

「結婚する」と発言したメンバーを批判したのに恋愛をした
卒業する事で「AKBより恋愛を選んだ」様に見えた

主にこの2点だと思う。

①については、2017年の選抜総選挙の際、20位にランクインしたメンバーがスピーチで「結婚します」と宣言した事だ。
現役メンバーやファンから物議をかもし、OGも反応する大きな話題になった。
この件について岡田さんは
『まっすぐに頑張っている人が報われるように、グループを変えていきたい』と語っている。
恋愛をせず真面目に頑張っているメンバーもいる中で、恋愛を通り越していきなり結婚しますなんて何たることかという考えだったのだろう。
ただ、当時岡田さんは19歳、嫌味な言い方をすればまだ十代である。
それから6年も経つ。AKB以外の仕事が増えていく中で考え方も変わるだろうし、自身にも好きな人ができる事が自然だと思う。

②について、これが最も書きたかった事なのだが
恋愛を選ぶことは悪い事なのだろうか。
モーニング娘。のメンバーは2005年に矢口真里さん、2007年に藤本美貴さんの恋愛スキャンダルが報じられた。
メンバーは二人とも当時グループのリーダーを務めていたが、いずれも脱退をしている。
これで「グループにいるより恋愛を取ったのか」と非難されたか?と言われれば否、である。
むしろ「恋愛を取って潔い」という評価が付けられていたと思う(私個人の体感です。)
恋愛禁止を売りにしていなかったからじゃないの?と言われそうだが、当時のモー娘。はブブカなど
アイドルのスキャンダルが掲載される雑誌にもよく登場していた。
当時メンバーだった安倍なつみさんと元俳優の男性の熱愛が報じられた際も、お咎めなしだったものの
これは彼女が初期からの人気メンバーだった事、翌年にソロデビューが控えていたため・・・など様々な理由が重なっての処遇だろう。
(今のアイドル事情とも通ずる所があるが)
人気の男女比率も男性の方が少し高めかなくらいの感じで
熱愛が報じられた事で活動自粛ではなく脱退を選ぶ、という所を見ると、安倍さんの件は例外で
モー娘。自体に恋愛禁止のルールは暗黙ながらあったと思われる。
さて、話を岡田さんに戻すが、彼女もまた、AKB、STUのキャプテン、つまり責任ある立場を務めていた経験を持つ。
指原さんやまゆゆが卒業し、AKBの顔と呼べるメンバーが不在となった中で、頑張ってきた彼女を
恋愛していた、それだけの理由で叩く必要があるのだろうか。
これを「裏切りだ」と言ったファンもいた。
恋愛している事を表に出してはいけない、だから隠していた、それをたまたま文春に撮られた、それだけである。
ファンを裏切っていたわけでは決してないと思う。

昭和のアイドルの恋愛というのは、「してもいいけど隠しなさい、バレたら自分で責任を取りなさい」というスタンスで、現代とほぼ変わらないと思う。
私の母は城みちるさんのファンで、かつてアイドルとの熱愛が報じられた時どう思ったか聞いてみたら
「別に驚かなかったが、相手の女性にはムカついた」
との弁だった。
ネットで調べると、女性は城さんからもらった指輪を薬指にはめ、そのままテレビ出演をしていたとの事。
今で言う匂わせの走りとも思える行動をしていた訳だ(バレてるから匂わせではないけれど)
母ひとりの意見だけで全てを語るのには若干無理があるかもしれないが、
少なくとも昔、昭和のアイドルのファンをしていた人というのは
アイドルの恋愛についてさほど気にはしていなかった様に思える。

「アイドルはトイレに行かない」
「アイドルは誰のものでもない」
というのはアイドルとはどういうものかの例えである。
純粋である、という事を表現したかったのだろう。だがこの言葉をまともに捉える人はまずいないだろう。
しかし、この騒動を見ている限り、この表現をまともに受け止めすぎている人が多い様に感じる。
「アイドルは純粋」この言葉を勝手に独り歩きさせ、清純性、処女性を求めすぎた結果「誰かひとりの物になってしまう」事を過剰に恐れていると思う。
ファン自体が「純粋培養」人間になっているのだ。
その恐れを怒りに繋げてしまうファンもいるだろうが、それは間違いだ。
今この騒動で使われている「恋愛禁止」という言葉は
アイドル自身が守っているルールよりもファンがアイドルに一方的に求めているルールなのではないか。

恋愛禁止のルールは見直す必要はないと個人的には思う。
恋そのものが我慢をしなければいけない物ではないからだ。
それよりも
恋愛禁止を守る=真面目に頑張っている
という考えを改める必要があるのではないか。

なぜこのように言えるのか。

私は柏木由紀さんのファンだからである。







もし岡田さんのファンの方が読んでいたとして、ひとつ踏み込んだ話をします。
岡田さんのお相手が女性だったらどうでしたか。

先ほどまで「グループにいるより恋愛を取ったのか」と書いていたが
実際あった声は「グループにいるより男を取ったのか」です。
この男が女性だったらどうでしたか。
非難されていたでしょうか。
むしろ逆で、ファンが応援するのではないでしょうか。

恋愛をしていたから非難されていたのではなく
異性(男)と交際していた事が許せなかったのではないですか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?