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現像とはなんぞやについて語るの続き - 3月6日

昨日の話の続きになります。

生データを写真データに仕上げていくのがデジタル現像作業になります。
JPEGでも加工はできるのですが、JPEGは加工すればするほど劣化して画像が粗くなりますし、RAWの加工の方が懐の深さが全然違うのです。

例えば、ホワイトバランスの調整。
これもホワイトバランスってなんぞやって思う方々も多いと思うので、説明します。

昨日の記事にも書きましたが、写真は光の反射を捉えています。これは写真に限らず、人間の目だって同じです。
例えば、目の前に白い紙があったとします。人間の目はとても優秀なので、そこに蛍光灯の光が当たってようが、白熱球の光が当たってようが、夕日が当たってようが、青い光が当たってようが白い紙と認識できるように瞬時に調整してくれます。

ところが、カメラは機械なので、反射した光の情報をそのまま返してくるのです。反射元の光には色温度というものがあり、色温度によって反射したものが赤っぽく見えたり青っぽく見えたりします。
これを「白い物を白く見えるように」調整するのがホワイトバランス機能です。

昨日のアイキャッチ画像を例にとって、ホワイトバランスを極端に調整してみます。

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めちゃめちゃ極端に調整したので、不自然になってますが、それでも画質が破綻することはないですし、いつでも元に戻せます。JPEGで同じことをやると画質がぐちゃぐちゃになってしまうと思います。

この通り。

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これが最大のメリットなんですが、RAWの調整ではいつでも調整前の状態に戻せます。
JPEGでうっかりホワイトバランスの設定を間違ってたら、取り返しつかせるのはかなり大変だし無理なこともあるんですが、RAWで撮ってればかなりの部分はどうにかできます。

また、撮った写真が逆光で人の顔が暗くて見えないってことありませんか?
あの状態もかなり改善できます。

写真のデータって暗くつぶれているような部分って、実はちゃんと情報があるんだけど、隠れて見えてないだけなんです。
上の写真は暗い部分をちゃんと見えるように調整しています。
最初はこの状態でした。

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このように、暗い部分は結構救い出すことができます。

逆にかもめの下にある太陽が白い光として映ってる部分。
ここは「白飛び」と呼ばれるんですが、真っ白く飛んでしまった部分には情報は何も残ってなくて、現像ではどうにもできません。
何もないところからどうにかするにはフォトショップが必要になってきます。

じゃあ、写真の設定なんて適当にやって後から調整すればいいのか?っていうとそんなことはないです。
正解に近いところから微調整するのと、大外れを頑張って調整するのは労力が違いますし、現像にも限界はあります。
現像はそれなりに時間もかかりますし、撮った状態のまま=JPEGで完璧な状態ならそれにこしたことはないですね。

RAW現像のメリットは他にもあって、
・何年、何十年前に撮った写真を今の自分の感性の好みの色合いに調整できる
・現像ソフト側の技術の進歩で、古くてノイズが多い写真のノイズを綺麗にできる
みたいなこともあります。

RAWで撮れるカメラを持ってる方は、試しに現像に挑戦してみませんか?

今日のアイキャッチ画像:横浜中華街のパレード。やっぱりこの構図が好き。貴方のアンドロイドもRAWデータを残せるかも??

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#日記 #写真 #現像 #現像とは

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