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BUG Lurrusのおはなし。(20/04/23版)(20/05/21追記)(21/02/16追記2)

0.はじめに(20/05/21追記)

何も悪いことをしていないルールスくんが2020/05/18の禁止改定で何故か禁止にされてしまったため、この記事の技術的な部分は使い物にならないかもしれません。
とはいえ、この一ヶ月間俺に多くのチェストを届けてくれたルールスくんのため、そしていずれこんな時代もあったねという話をしたい人のために一応この記事は残しておきます。
追記ここまで

追記2 (21/02/16)

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ルールス解禁!!!!ルールス解禁!!!!!ルールス解禁!!!!!!
と毎回禁止改定のたびに素振りをしていたら無事に帰ってきてくれました。
ということでもう一度この記事が役に立つ日がくるかも知れません。
追記2ここまで

イコリア発売直後のヴィンテージで使ってる新型BUGのお話です。
昔のBUGの記事はこちらなので軽く目を通してからこれを読んでくれると俺が喜びますがこれだけでも多分大丈夫です。

ヴィンテージのBUG Midrangeのおはなし その1。

ヴィンテージのBUG Midrangeのおはなし その2。

1.はじめに

皆様お久しぶりです。約4ヶ月ぶりの記事らしいです。前回の記事を書いた頃から新セットが2つ登場し、環境もまた変わってきたので新しい記事です。

今回は最新セットのイコリアで得た新たな相棒、《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》を活かした新型BUGのお話です。

2.デッキリスト

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↑の画像をクリックするとMTGGoldfishに飛んでリストダウンロード出来るはずです。

相棒:《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》

土地:17
2: 《Tropical Island》
3: 《Underground Sea》
1: 《Bayou》
2: 《汚染された三角州/Polluted Delta》
3: 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
2: 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
3: 《不毛の大地/Wasteland》
1: 《露天鉱床/Strip Mine》

クリーチャー:15
4: 《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》
4: 《闇の腹心/Dark Confidant》
3: 《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
2: 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
2: 《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》

インスタント・ソーサリー:21
4: 《意志の力/Force of Will》
1: 《否定の力/Force of Negation》
1: 《精神的つまづき/Mental Misstep》
1: 《目くらまし/Daze》
1: 《呪文貫き/Spell Pierce》
1: 《夏の帳/Veil of Summer》
1: 《活性の力/Force of Vigor》
1: 《Ancestral Recall》
1: 《思案/Ponder》
1: 《渦まく知識/Brainstorm》
1: 《Time Walk》
1: 《宝船の巡航/Treasure Cruise》
1: 《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
3: 《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
1: 《致命的な一押し/Fatal Push》
1: 《発掘/Unearth》

アーティファクト:6
1: 《Black Lotus》
1: 《Mox Emerald》
1: 《Mox Jet》
1: 《Mox Sapphire》
1: 《水蓮の花びら/Lotus Petal》
1: 《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》

エンチャント:1
1: 《死の重み/Dead Weight》

サイドボード:14
2: 《The Tabernacle at Pendrell Vale》
3: 《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
1: 《真髄の針/Pithing Needle》
1: 《狼狽の嵐/Flusterstorm》
2: 《冥府の報い/Infernal Reckoning》
1: 《苦々しい試練/Bitter Ordeal》
1: 《原基の印章/Seal of Primordium》
2: 《活性の力/Force of Vigor》
1: 《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》

3.どんなデッキなの?

《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》というモダン・レガシーで禁止されている史上最強のマナクリーチャーを軸に、強いクリーチャーと強い除去と強いカウンターを投げ続けると相手が死ぬという基本構造は以前のBUG Midrangeとほぼ変わりません。
ただ、《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》という新たな相棒を手に入れた代償として3マナ以上のパーマネントが使用不可能になってしまったため、以前のように《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》や《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》、《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》といった強力な妨害手段を失っています。
そのため、以前のBUG Midrangeのように相手を束縛しながら殴り続けるコントロールデッキではなく、クロックパーミッション的なデッキに変化したと考えています。

4.デッキの中身のはなし

・相棒
《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》

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デッキに3マナ以上のパーマネントを積めなくなることを代償に相棒に選べ、1ターンに一度墓地の2マナのパーマネントを唱え直すことが出来る可愛い猫。今のヴィンテージリーグの半分はルールスで出来ています。
使い回すパーマネントの話し始めると馬鹿みたいに長くなるので後回しです。

・土地
2: 《Tropical Island》
3: 《Underground Sea》
1: 《Bayou》
2: 《汚染された三角州/Polluted Delta》
3: 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
2: 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
色マナが出る土地たち。
最初は《Underground Sea》3枚と《Tropical Island》3枚からスタートしていたのですが、《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》を唱えるためには黒のダブルシンボルが必要なため、《Tropical Island》が1枚《Bayou》になりました。

フェッチランドは7枚採用。
《Bayou》を採用しているため島がサーチできるフェッチなら何でもいいという以前の構築は出来ず、3種類のみの採用となっています。

3: 《不毛の大地/Wasteland》
1: 《露天鉱床/Strip Mine》
相手の土地を潰すひとたち。
《水蓮の花びら/Lotus Petal》が入ったため土地は16枚でもいいのではと試した結果マナスクリューを繰り返したため、17枚目の土地として3枚目の《不毛の大地/Wasteland》が搭載されています。

・クリーチャー
4:《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》
3:《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
過去記事で書いたことと特に変わらないので説明は省略です。そっち読んでください。

2:《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》
逆説とかラベジャーとかその他各種コンボに強い謎の生き物。
こいつを引くか引かないかで勝率が3割変わるのでサイドに枠を作って3枚目を投入してもいいかも知れない枠。

2: 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
ありとあらゆる環境で見まくったので今更説明が要るのか分からないくらい凄いやつ。
ドロースペル使い回したり除去使い回したりなんでも出来るよ!

4: 《闇の腹心/Dark Confidant》
《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》を相棒に設定するため3マナ以上のパーマネントが使えないという構築制限が掛かり、デッキ内の平均CMCが下がっているため4枚採用。
《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》によるクリーチャー追放、そして《ルールス》の隠された能力である絆魂によるライフゲイン量が非常に大きいため基本的にライフが6点あれば事故死はないものと考えて大丈夫です。
(一回だけ《宝船の巡航/Treasure Cruise》をめくって死にました)

2マナのドローエンジンとしては《森の知恵/Sylvan Library》が対抗馬になるかと思いますが、《森の知恵/Sylvan Library》ではライフを4点払わなければアドバンテージが稼げないため、《歩行バリスタ/Walking Ballista》に消し飛ばされるデメリットを加味してもこちらのほうが現環境では強力と判断しました。

・インスタント、ソーサリー
4: 《意志の力/Force of Will》
1: 《否定の力/Force of Negation》
1: 《精神的つまづき/Mental Misstep》
1: 《目くらまし/Daze》
1: 《呪文貫き/Spell Pierce》
1: 《夏の帳/Veil of Summer》
打ち消しはピッチが7枚に加えて《呪文貫き/Spell Pierce》を採用。
逆説ストームが《苦悶の触手/Tendrils of Agony》を投げてくるようになったので《呪文貫き/Spell Pierce》じゃなくて《狼狽の嵐/Flusterstorm》でもと思わないこともないのですが、茶単系デッキに対して一切仕事をしないためメインは《呪文貫き/Spell Pierce》です。

《夏の帳/Veil of Summer》は茶単には腐るのですが、逆説の勝ち方が変わり以前より強く使えるシーンが増えているため、枠さえ作れればサイド後増やしてもいいやつ第二号です。

1: 《活性の力/Force of Vigor》
メインのお守り。最近茶単と逆説をたくさん見るのでマジで腐らないです。
サイド後3枚まで増えます。

1: 《Ancestral Recall》
1: 《思案/Ponder》
1: 《渦まく知識/Brainstorm》
1: 《Time Walk》
1: 《宝船の巡航/Treasure Cruise》
1: 《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
説明不要のいつものやつら。
《悪魔の教示者/Demonic Tutor》で《Ancestral Recall》より優先して《Black Lotus》を持ってくるシーンが以前より増えましたくらいしか言うことがないです。

3: 《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
1: 《致命的な一押し/Fatal Push》
インスタント除去は4枚。
相手の相棒に《ルールス》を見た場合、《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》はマナベースの破壊にも使っていきましょう。

1: 《発掘/Unearth》
CMCが3以下のクリーチャーしか入っていないため、だいたい《再活性/Reanimate》のライフロスが消えてサイクリングが付いたものとして運用可能です。
《ルールス》の回収がメインの役割ですが、他のクリーチャーを適当に釣っても問題ありません。

・アーティファクト
1: 《Black Lotus》
1: 《Mox Emerald》
1: 《Mox Jet》
1: 《Mox Sapphire》
説明略。いつもの。

1: 《水蓮の花びら/Lotus Petal》
《ルールス》で積極的に使い回すやつその2。その1は《Black Lotus》です。

1: 《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
《ルールス》で積極的に使い回すやつその3。
再利用が可能でかつキャントリップの付いた墓地対策としては《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》というカードもありますが、
・対象を取らないため対戦相手の《神聖の力線/Leyline of Sanctity》をすり抜けることが出来る
・ドローをするために黒マナが必須にならない
・どこまで追放するかを選べるので《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》の餌を適度に残しつつ致命的な相手のカードだけを抜ける
という利点が多くあります。
このCIPの誘発は任意ではなく強制のため、対戦相手の墓地にカードがない場合こちらの墓地のカードを追放しなければならないことには注意してください。

・エンチャント
1: 《死の重み/Dead Weight》

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《ルールス》で積極的に使い回すやつその4。
《ルールス》で使いまわしながら対戦相手の《ルールス》やありとあらゆる小型クリーチャーを殺し、ついでに《タルモゴイフ/Tarmogoyf》のサイズが上がるという非常に便利な1マナ除去。
2マナで-3/-3修正を与える上位種の《ぬかるみの捕縛/Mire's Grasp》というカードもありますが、こちらでないと殺せないクリーチャーは《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》と《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》程度です。
秘儀術師はこれをエンチャントすればパワーが-1になるため能力も使えなくなりほぼ無力化出来ること、後者についても3/1となればコンバットでの突破も十分現実的なものとなるため1マナという軽さのほうが魅力的です。

・サイドボード
2: 《The Tabernacle at Pendrell Vale》
ほぼ対ドレッジ及び対ホロウヴァイン専用カード。
これ+ランタンを揃えれば多分勝てるはずです。

3: 《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
汎用墓地対策。相手の相棒が《ルールス》だったらサイドから追加しましょう。

1: 《真髄の針/Pithing Needle》
気休めのお守り。バザーとPWとカラカスあたりが主な指定対象です。サイドを変えるとしたら多分これが抜けます。

1: 《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1: 《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》
ストーム系コンボへの対抗手段だったり青いデッキへの追加のカウンターです。

2:《冥府の報い/Infernal Reckoning》
茶単とエルドラージが対象です。
逆説相手にも以前は入れてましたが相手の相棒が《ルールス》の場合、《修繕/Tinker》から《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》パターンが無いので不要になりました。

1: 《苦々しい試練/Bitter Ordeal》

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墓地ストームとかいう未来予知で大量に作られたおふざけキーワード能力のうちの一つを持つ唯一のカード。マロー曰く今後新規に墓地ストーム持ちカードが増えることもまずないらしいですよ。

効果としては墓地に落ちたパーマネント数+1枚相手のライブラリから選んで追放。
墓地にパーマネントを落とす手段はフェッチやロータスに魂標ランタンなどなど多種多様のものを取り揃えており、ストーム3程度なら簡単に到達します。
対戦相手のパーマネントが墓地に行ったのも数えるため、不毛の大地で土地を割るだけで一瞬にして墓地ストームは2。

ゲームを決める手段が少ないデッキは現環境にかなり多く、オースや逆説にDoomsday、その他コンボ系のデッキの多くに対して非常に有用。
ストームの亜種なのでコピーが量産されるためただの打ち消し1枚では対処しにくい点も優秀で、青いコンボデッキ相手でも通れば勝ちどころか打てば勝ちのシーンも多くあります。

2: 《活性の力/Force of Vigor》
サイドからの追加分です。必要な相手は今たくさん居るはず。

1: 《原基の印章/Seal of Primordium》
置き《帰化/Naturalize》。
これも《ルールス》で使い回せる便利なやつです。役割は《活性の力/Force of Vigor》と一緒なので略。

5.《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》で使い回すカードのはなし

今回のデッキで採用している積極的な再利用対象は、
・《Black Lotus》
・《水蓮の花びら/Lotus Petal》
・《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
・《死の重み/Dead Weight》
・《原基の印章/Seal of Primordium》(サイド)
の5種類。これらについては上の方で語ったので今回候補には上がったものの採用していないカードについての話を出来ればと。

・《Mystic Remora》
累加アップキープ(1)があるため、維持費を払わないことでこちらのアップキープに勝手に墓地に落ちます。
コンボ系デッキに対する抑止力として有用かもしれないので、逆説に対する勝率が芳しくない現状試す価値はあるかもしれません。

・《退去の印章/Seal of Removal》
生け贄に捧げることで《送還/Unsummon》。オース系以外に戻して嬉しい相手のクリーチャーが思い浮かばなかったので採用を見送っていたのですが、除去に合わせて自分の《ルールス》を対象に起動すれば実質《カラカス/Karakas》じゃん!ということに今気が付きました。これも試す価値はありそうです。

・《上天の呪文爆弾/Aether Spellbomb》
青マナ生け贄で《送還/Unsummon》。もしくは1マナ生け贄で1ドロー。
自分のアウフで起動が出来なくなり、2マナ1ドローは既にランタンを採用しているため使うなら《退去の印章/Seal of Removal》でいいかなという感じです。

・《屍気の呪文爆弾/Necrogen Spellbomb》
黒マナ生け贄で《カラスの罪/Raven's Crime》。もしくは1マナ生け贄で1ドロー。
こいつも自分のアウフに引っかかりはするものの、毎ターン相手の手札を1枚奪えることには可能性を感じます。問題は対戦相手の大半が《ルールス》を相棒指定しているであろうためディスカードの旨味が少なそうなこと。

・《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
Xマナ烈日でカウンターがX個乗って、2マナ爆破で乗ってるカウンターと同じCMCのカード全破壊。
墓地から唱え直す場合Xは2以下でないといけないことに注意しましょう(MOがバグってる時は3以上で唱えられるかもしれないけど)。
多分0マナ設置で相手のモックスとかメンタートークンをしばくのがメインだと思うのですが、皆《ルールス》を使うせいでメンターが世間から消え、目標が減りました。
ラベジャー系にもX=0もしくはX=2で唱えれば効くかもしれませんが、《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》とかを置かれているときに唱える時はマナの支払い方に注意しましょう(増加分のマナも烈日カウントに参照されます)。

6.そもそも《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》はBUGに必要なの?ってはなし

自分としても最初はBUGってデッキは《レオヴォルド》や《覆いを割く者、ナーセット》といったカードで相手のアド源を封殺しながら一方的になぶり殺すデッキだと考えていたため、《ルールス》を採用するメリットは薄いのではないかと考えていました。
そんなふうに思っていたのに使ってみたら一瞬で手のひら返してこんな記事書くまでドハマリしたくらい強いです。
実際《レオヴォルド》欲しいなーとか《ナーセット》欲しいなーとか思う時もたまに訪れるのですが、もう離れることを考えられないくらいには《ルールス》くんには依存性とか中毒性あります。
本当に騙されたと思って一回試してみてください。きっとドハマリします。

7.おわりに

各デッキとのマッチアップについてでも書こうかと思ったんですがめんどくさくなったので無しです。もしかしたらそのうち書くかも。

感想とか文句とか改善点とか何か思い浮かぶことがあったらTwitter(@abr012)に投げてくれると多分反応するのでよろしくお願いします。

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