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隣の影 ★★★

2017年に製作されたアイスランド 映画です。

アイスランド・アカデミー賞を7部門も受賞している、アイスランドでとても評価の高い作品のようです。(たしかにアイスランド映画らしさが詰まっています。)

主人公はアトリという30代半ばの男性。3歳位の娘(おっとりマイペースでとても愛嬌があって可愛い♡)がいますが、奥さんのアグネスとは最近うまくいっておらず、そんな中、元カノとの思い出の動画を一人で見ていたところをアグネスに見られてしまい、家を追い出されます。

仕方なく、しばらくの間実家の両親と一緒に住むことにしたアトリですが、両親は隣人と庭の木がキッカケで揉め始め、それが徐々にエスカレートしていき、仕舞いには大事件へと発展してしまう。。というお話です。

日頃のモヤモヤとした悩みは、誰しもが抱えていると思います。それは他人から見たら些細なことでも、当人にとっては一大事で、悩みは人を苛立たせ、その怒りの矛先は自分を困らせる人へと向けられます。

初めは静かな怒りであっても、お互いがその怒りを刺激しあうことで膨張していく様子は「もっと冷静になりなよ」と思う反面、「分からなくもないな。」と共感する部分もあります。なんでも初めは些細なことがキッカケなんだと、問題は早期に解決することの大切さを教えてくれます。

日光が虫食いのある木の葉から少しだけ差し込むシーンや、男性合唱団がマイナーコードで歌うシーンなど、不穏な空気が漂う様子を叙情的に表していて、アイスランド映画らしい憂鬱な雰囲気をより引き立てています。

レビューなどでは胸糞映画と言われたりもしていますが、個人的には教訓にできる部分もあってオススメです(^∈^)

余談ですが、奥さんのアグネスには、恋愛でよく言われる「男性はフォルダ保存、女性は上書き保存」という言葉を教えてあげたいです…

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