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石橋直子さんへ10の質問

アッセンブリッジ・ナゴヤの音声配信企画、「名フィルメンバーの対話で綴る2020ー演奏会空白のときー」にむけて、名古屋フィルハーモニー交響楽団の石橋直子さんへ、アッセンブリッジ・ナゴヤから、インタビュー前に10の質問をし、それぞれに記入していただきました。

その質問シートをこちらの記事で公開いたします。

当日のインタビューや演奏の様子はこちらから↓


ー自粛期間中、毎日のようにしていたことや、やろうと決めていたことはありますか?
もしくは、新しく始めた趣味などあれば、教えてください。

毎日ウォーキングとジョギングに2、3時間位時間を使っていました。人との接触がなるべく少ない時間を考えて、ウォーキングしていると、ゆったりした気持ちになれ、リフレッシュできます。


ー日常生活の中で美を感じる瞬間や、もの、ことなどあれば教えてください。

夏から秋にかけて変わりゆく夕方の空です。
他に自分の楽器のコンディションをみているときに、弾きながら響きや音色を見つめ直し、その中に美しさを求めています。


ー自粛期間中、よく聴いていた音楽や、読んだ本、オンラインのコンテンツで観たものなどで、印象に残るものがあれば教えてください。

ウォーキング中、ラジオを聞いていました。ジャンルはクラシックばかりではなく、色々な方の番組を楽しんでいました。自粛期間中は、出来ることが限られているので、とても共感することが多く楽しめました。


ー海外との繋がりがある方も多いかと思いますが、同じ演奏家で海外居住の方(オーケストラなど団体も含む)の活動を見聞きされたりして、印象に残っていることがあれば教えてください。 

スイスの家族(ヴァイオリニスト石橋幸子)から日本のことを心配されました。買い物一つとっても、なるべく接触を少なくするなど、外出の仕方をかなり細かく心配されました。

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ーオンラインの活用等「新しい発表の形態」がニューノーマルとして動き出していますが、自粛期間中に、何か新しい音楽活動で個人的にやってみたこと(ご自身で、あるいはご友人らと協働で)、今後やってみたいことはありますか?

音楽仲間のオンライン演奏に参加させていただいたり、オンラインで集まって色々な話をしたりと、新しい形で楽しむ機会が生まれました。

石橋さんを含む、名フィル有志メンバーが配信した室内楽演奏はこちらから↓ ご覧いただけます。↓


ー自粛期間中、自宅等での練習のみに限定されざるを得ず、ホール等大きな空間での演奏ができない期間が長くなったことで、身体的・内面的な感覚の変化はありましたか?あった場合はどんなことでしょうか。 

オーケストラの演奏生活で言うと、年間約120回の本番があり、だいたい3日に1回の演奏会を行っています。何度も弾いて慣れ親しんでいる曲もあれば、新たに読み解く曲も多くあり、常に緊張感をもって取り組んでいましたが、演奏活動がしたくても出来ないことで、方向性を見失いそうになるときがありました。


ー長い自粛期間が明け、演奏会が再開したとき、どのようなお気持ち(感覚)でしたか?もしくは、何かこれまでと音楽やコンサートに対して違う考えになった等、気持ちの変化はありましたか? 

私たちが弾きたいと思うだけでは成り立たなくて、この規制の多い中、聴きたいと思って下さるお客様が、足を運んでお越し下さる、この思いに答えたい。私たちの演奏内容、気持ちを更に込めたいと感じました。


ーアート同様、音楽も「不要不急」といわれましたが、そう言われることについて、どう思いましたか?

不要不急の中、どのような形、方法があるかを考えました。ただいろんな環境が普及しているので、芸術が途絶えることはないと思っています。


ーこちらもまたアート同様、「敷居が高い」と言われがちなクラシック音楽ですが、そのように感じる方への、音楽との距離の縮め方、また楽しみ方などアドバイスがあれば教えてください。

何事も最初の一歩は、迷いがあるかもしれません。ドラマの後ろで流れている曲、CM曲など、クラシック音楽がたくさんあり、そこから興味を持っていただいていいと思います。コンサートホールでの催しを見て、ぜひお越しください。


10, 音楽の持つ力にはどのようなものがあるとお考えか、お聞かせください。

音楽は喜怒哀楽そのままだと思います。
音がない無音の時間もありですし、音楽を聴いて、エネルギーや、癒しに繋がれば、とても嬉しいです。私達は演奏を通してお客様と会話をしています。聴いてくださるお客様がいてその答えが返ってくるで、私達の演奏を聴きたいと思ってくださる皆様の音楽への思いが私のエネルギーになっています。

Va+石橋+直子

石橋 直子

大阪府高槻市出身。
5歳よりヴァイオリンを始める。桐朋女子高等学校音楽科を経て桐朋学園大学卒業。同研究科修了。米コロラド州アスペン音楽祭に参加。在学中カールライスター氏の教えを受ける。22歳でヴィオラに転向。南日本テレビ放送賞を受賞する他、数々のコンクールで入賞する。桐朋学園創立記念祝典での演奏をはじめオーケストラとの共演、リサイタル、その他にレコーディグからJポップアーティストのサポートメンバー等ジャンルを問わず幅広く活動する。
また国内主要オーケストラでゲスト首席奏者としても活動。2004年まで桐朋オーケストラアカデミー嘱託演奏員。兵庫芸術文化センター管弦楽団にてフォアシュピーラーを務め、現在名古屋フィルハーモニー交響楽団首席ヴィオラ奏者。名古屋市立菊里高等学校、名古屋芸術大学、愛知県立芸術大学各非常勤講師。第14回名古屋音楽ペンクラブ賞を受賞。




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