見出し画像

こんな教室に注意!!

代表の阿部実です。


みなさんは初心者として音楽教室を探すとき、何を重視しますか?


家から近い?

大手の教室?

先生がすごい?

月謝の金額?

予定の自由度?


これらはとても大事なことです。



逆に、「こんな教室は避けましょう!」というものもあります。

今回はそんな内容の一例です。


『ウチの教室は、生徒さんがやりたい曲をやります!!好きな曲を持ち込んで練習しましょう!!』


一見楽しそうに感じますが、これ実は大きな落とし穴です。

はっきり言って、こんな先生では上達しません。


理由をいくつかあげてみましょう。

上にも書きましたが、「初心者として」習いに行く場合の話です。


[理由①]

物事には順序がある。


もうこれに尽きます。何事もそうですね。

ドラムで言ったら、

スティックの持ち方を学んで、

手だけで8ビートを叩いて、

足を入れていって、

だんだん複雑にしていく、という王道の順序があります。


スティックを初めて触る人に「フリーグリップとは」「ダブルストロークとは」「ブラストビートを叩くには」と説明しても理解不能だし、

初心者に[BURN / Deep Purple]を教えてもそもそも手がついていきませんし、気合いでどうなる話でもありません。

足し算引き算が精一杯な小学生に因数分解をやらせるようなものです。


もちろん憧れの曲を叩きたい!という気持ち、目標を持つのはとても良いことですし、

実際ドラムって簡略化のできる楽器なので、よほど特殊な曲じゃない限り簡略化して目標の曲を叩けるようにはなります。

実際、発表会で無理そうな曲を簡略化して叩くのは良いでしょう。しかし、スーパープレイの入った曲を、誰でもできるような簡単なフレーズに変えて演奏したところであなたは満足しますか?

せっかくですから、習いにいったのなら総合的に上手くなれる教室を選びましょう!



[理由②]

講師の手抜き


個人的には同業者としてこれが一番許せません。

「好きな曲持ってきて」って、一番ラクなのです。

資料作らなくてもいいし、その場で聞いて「ああ、これはこうするんだよ。できない?じゃあ簡単にこうしてみようか」と教えることができます。

とってもラクです。講師は何も用意せずに教室に行って、生徒の用意した曲を解説すればいいだけです。

もちろん生徒本人がそれを望んでいるのなら問題ありません。

「文化祭でこの曲やるからこの曲だけ教えて!」と来る人もいます。


しかし、何も知らない初心者や、行き詰まって上達のきっかけを求めている方にとっては、

しっかりとしたカリキュラム(学習プラン)が必要です。


未経験者が1年後2年後にこうなっている、という方針がないと、教わった曲だけが叩ける状態になり、新しい曲がきた時に応用が効かず、またイチからスタートとなります。

まあその方が教室経営としてはいいかもしれませんが。



[理由③]

『教える』と『アドバイスする』は違う


よく、「俺はどの楽器も知ってるからなんでも教えられる」という人がいます。

ここで大事なのは、教えることとアドバイスすることは全く別物です。


音楽教室は教えなきゃいけません。

アドバイスは音楽経験があれば誰でもできます。


例えば

初心者ドラマーが「僕の演奏どこが悪いか教えてください」を聞いてきた時。


・A先生

「リズム悪いね、もっと基礎練習しなよ。あとフォームも汚いから鏡見てチェックしな。」

・B先生

「16分音符のリズムが悪いから練習パッドでこういう練習をするといいよ、テンポは◯◯〜××までを目安に毎日10分だけでもやると効果でるよ。あと椅子をもう少し高くしてペダルの位置を左右対称にするといいよ。体が正面向くように座ると見た目も良くなるね。」


A先生も少しは音楽経験があるので何が悪いかは判断できます。

しかし改善方法がわからないので「練習しろ」としか言えません。

どんな練習をすべきか提案できないのです。


この辺は実際にレッスンを受けてみないと判断しにくいと思いますが、

その講師が誰かに教わった経験があれば、B先生タイプの確率が高いです。

A先生は独学でバンドだけをやってきたタイプに多いです。

(バンド出身者が全員ダメというわけではありません)



いかがでしたか?

大手の音楽教室なら講師試験があるので一定以上の演奏技術、解説技術が備わっていますが、個人教室の場合は講師によって結構バラつきがある印象です。

教室選びの参考になれば幸いです。




あ、もちろん私はB先生タイプですよw

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?