見出し画像

歩行者としての電動車椅子

 電動車椅子は道路交通法上は歩行者である。だから道は右側通行。歩道を通行する。バスや電車にも乗ることができる。
 ただし、時速6キロメートル以上出るものは軽車両になる。だから通常は6キロまでしか出ないように作られている。
 これは早歩きほどのスピードだが、人は全速力で駆け出しても歩行者なのだから、疾走する権利が認められていないともいえる。が、電動車椅子は、金属の塊であるという面があるので仕方ないのかもしれない。逆に歩行の平均時速とも言われる時速4キロでいいじゃないかという意見もあるかもしれない。しかし、それでは信号が変わろうとし始めたとき危ない時がある。中には青になってすぐ渡り始めても渡りきれない信号すらある。
 歩道を行くのに一番困るのは道を横断した際、再度歩道に乗り上げるときに段差がある場合である。 2~3センチなら問題はないが、それ以上になるとひっかかって止 まったり、大きくバウンドして前輸が宙に浮き、スリル満点である。 そのあと着地した瞬間、体にかなりの衝撃を覚える。
 今の私はその衝撃に耐えられるが、もっと歳をとると、骨が折れるなどの負傷をするかもしれない。 また重度障碍の方は、こんなアクロバットみたいな運行はできないだろう、
 経験では大阪市内は高い確率で歩道の段差が小さいか、完全にスロープ状になっている。だが、生活圏である枚方市や京田辺市では段差が大きいところが多い。すべての設計者が車椅子の通行を想定して歩道をデザインしてほしい。

もしも心動かされた作品があればサポートをよろしくお願いいたします。いただいたサポートは紙の本の出版、その他の表現活動に有効に活かしていきたいと考えています。