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秘密を公開する時。

付き合って1ヶ月が経った。

そろそろ周りも勘付き始めている。


「なんかやたらあの2人仲良く話してるよね。」

まだバラしたくないと思っていた私たちは一緒に帰るにしても、告白した日と同じように学校から離れたところで待ち合わせして帰っていた。

私達の中でもそろそろ公開してもいいんじゃない?という話になった。

そんなある日。

帰り道わざわざ遠回りをして2人で手を繋いで歩いて駅に向かっていた。

もう20時を過ぎている。学校の人たちはもうこの周辺にはいないだろう。

そう思い、手を繋ぎながらもかなり密着して歩いていた。

すると。

「「「あ。」」」


同級生より先に彼の部活の先輩に手を繋いでるところを見られてしまったのだ。

私は咄嗟に手を離す。

彼も「あちゃー」という顔をしている。

そんな中やはり先輩は大人で。

「なんも見てない!なんも見てないから〜ごめんね!じゃあね!」

そう言い残し立ち去っていった。

彼と顔を見合わせて爆笑。

その先輩は生徒会長もされていて、色々とセンスのある方で面白いで有名な方だった。

だからこその対応で、2人で笑ってしまった。

「まぁもう公開しようって話してたもんね。これを機に皆んなに言おうか!」

ということになり。

その次の日から、彼との関係性について聞かれた時は積極的に事実を伝えるようになった。

1ヶ月もしないうちに彼との関係は学年内で公認となり、

なんとなく過ごしやすい日々を送れるようになった。




しかし。悲しい時はやってきた。

「そろそろ席替えしようか!」

担任のその言葉。こんなに悲しい言葉はない。

そろそろ訪れるであろうと思っていたが、この思い出の席を動きたくない気持ちでいっぱいだった。

彼とバイバイと言い合い、

新しい席へ移動となった。

案の定かなり離れてしまい、
私は学校では遠目で彼を追うので精一杯になった。

わざわざ休憩時間に話に行くのもやっぱり恥ずかしいからね。

そして。

12月。クリスマスのシーズンに入っていく。


私の青春時代。

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