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私の誕生日。

11月に入り、私の誕生日が近づいてきた。


「美嘉、誕生日何欲しい?」

17歳を迎える私にそう聞いてくる。

お小遣いの範囲内で恋人にあげられるプレゼントなんてかなり限られる。

ちょうどその時にiPhoneの充電コードが断線しかけているという話をし、

「そしたら可愛い充電コード探してくる!」

と私に伝え、誕生日のお祝いをしてくれることになった。


誕生日当日。土曜日であり、彼の部活の後に会う約束をとりつけた。

彼はわざわざ私の地元まで来てくれて、

一旦マクドナルドに入った。


彼には似合わない可愛い小さい赤色の紙袋を持っているのが見えている。

「美嘉、お誕生日おめでとう。みてみて。」

自信満々にプレゼントを渡してくれた。


中身は、約束通りピンク色の可愛い充電コード。

そして、お互いの趣味であるギターの可愛いピック。

もう一つは、勉強で使えるいいシャーペンだった。


「シャーペンは俺とお揃い!一緒にこれ使って勉強頑張ろうな!」

高校生にしては完璧すぎる誕生日プレゼントだった。

わざわざ塾の合間に買いに行ってくれたようで、すごく嬉しかった。

そこで2回目のツーショット写真を撮った。

2人とも初々しい笑顔で幸せそうにしていた。

その後夜ご飯を軽く済ませ、一緒に電車に揺られて帰路についた。


家に着いたら改めてLINEでおめでとうメッセージが入ったと思えば。

…全部英文。

「美嘉〜頑張って翻訳してね。結構話し言葉で書いてるから翻訳サイトは使っても意味ないから!」


私が英語苦手なのを見抜いて、こんなタイミングまで頭をフル回転させようとしてきたのです。

…この天才がぁ。

でもそういう風にいじられるのも幸せになっていました。

彼のせいで少しM気味になってしまっていたようだ。


17歳の可愛くて幸せな誕生日であった。

私の青春時代。

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