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ABEJA公式マガジン

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株式会社ABEJAの公式マガジンです。
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#ABEJAの人

心地よいところに留まらない。

話を聞いたらいろいろ出てきそう。ABEJAにはそう思わせる人たちがいます。何が好きで、どんなことが大事だと思っているのか。そんなことを聞き書きしていきます。 米マイクロソフトでベンチャー支援プログラムの設立と運営に携わり、その後、AIの学習用データを扱うベンチャー企業に飛び込んだアヤ・ズークさん。今春からABEJAに参画しました。 検索エンジンやAIの学習用データ作りなど、新しい技術を社会にどう定着させてきたのか。その最前線で見えた風景を語ってもらいました。 ズーク:6

才能を諦めた先に「最先端」があった。

話を聞いたらいろいろ出てきそう。ABEJAにはそう思わせる人たちがいます。何が好きで、どんなことが大事だと思っているのか。そんなことを聞き書きしていきます。 博物館学を学びに入った美大で、デザイン制作ソフトに触れてからウェブデザインの道に入った斎藤尊子さん。いまAIに学習させるために、データに意味を付ける「アノテーション」を担当しています。 「新しいことが好きな性分なんだなあとしみじみ思います」 未知の世界に飛び込んで見えたことは。 斎藤尊子 富山県立高岡高校卒業後、武

組織の問題は人と人の「間」に起きる。「THE TEAM」麻野耕司の経験則

「組織でうまくいかないことがあると、誰か特定の人に原因を求めがちですが、組織の問題は『間』に起きることが多いんです」 組織人事コンサルタントとして企業の組織変革からプロダクトの開発、投資まで手がけてきた麻野耕司さん。 かつて自ら率いるチームがまとめられず、苦しんだ経験から得たものとは。 麻野:「リンクアンドモチベーション」に新卒で入って8年目、中小ベンチャー企業向けの組織人事コンサルティング部門の執行役員に、当時最年少で就きました。数十人規模のベンチャーの組織作りを支援

【#私たちはつながっている】 3週間のリモートワークで気づいたこと

ABEJAでプロダクトデザインの仕事をしている上野真由美です。 新型コロナウイルスの感染が拡大してから、このキーワードを聞かない日はありません。 「Social distancing」(公衆衛生上、疾病の感染防止のために、人と人との距離を保つこと) ABEJAも2月からリモートワーク(在宅勤務)を推奨し始め、3月25日から原則出社禁止のアナウンスが出ました。そして先日の緊急事態宣言を受け、絶対出社禁止に切り替わりました。 以前からリモートワークが当たり前の環境だったの

AI化で「製造」される問題、「発見」される問題。

医療の分野でも、AIモデルが考えられないスピードで開発され、精度も高くなり、応用の範囲も広くなっています。 そこから様々な恩恵を受ける一方、課題も生まれてきます。ABEJAで医療AIのプロジェクトに関わる木下正文はこう言います。 「1つは、今まで隠れていた問題が発見される、もしくは今まで存在していた問題がよりシビアになるというケース。もう1つはAIを導入したことで新たな問題が発生するケース」 どういうことなのでしょうか。解説をまとめました。 木下:医療を国という視点で

鶴から悪魔、宇宙、認知まで。折り紙、その奥深き世界

話を聞いたらいろいろ出てきそう。なんだかほじりがいがありそうだ。ABEJAには、そう思わせる人たちがいます。何が好きで、どんなことが大事だと思っているのか。そんなことを聞き書きしていきます。 今回は安宅雄一さん。週1度開かれている社内勉強会「ABECON」(アベコン)で、折り紙について話してくれたことがあります。歴史、技法、宇宙に行った話、果ては人の感性まで。その奥深さといったら...! 安宅さんにいざなわれ、折り紙の世界をのぞかせてもらいました。自作の折り紙も見ものです

目指せキッザニア!「子どもにAI開発の楽しさを届けたい」大人たちの本気を見てくれ

2019年8月。夏休みも終わりにさしかかったある日、未来のAI人材を育むイベント「AI FOR KIDS」が東京都・港区のオフィスで開かれた。AIについて知識はないけれど、ちょっと興味がある。そんな小中学生たちが集まった。 この日は、AIに学ばせるためのデータを集め、学習させて、AIをLINE botに実装するまでをひと通り体験できるプログラムが組まれた。 プログラミング経験がなくても大丈夫。キッズたちの誰もが「AIモデルの開発者」になれるのだ。 まずは、AIモデルのラ

AIベンチャーの海外進出。ミス連発の私に上司が教えてくれた「コケて学べ」

社員数十人のベンチャーでも、海外で成功できるのか。私が転職したAIベンチャー企業「ABEJA」は2017年に、初めて海外へ進出しました。国内事業すら安定していない状態で、かつ転職間もない私がまさかの海外法人立ち上げの担当に。 人脈、経験、英語力、全部ゼロ。シンガポールに単身乗り込んだ上司と、東京に残った私で試行錯誤で仲間を増やし、結果を出すまでの2年。ベンチャー企業による海外展開の「リアル」を伝えていきます。 ありえないミスを連発2017年4月には上司で海外担当役員の外木

社会問題にもなったAIのバイアスはなぜ起きる? リサーチャーが解説

人間の勘や経験値に頼っていたことを、AIに任せる動きが広がっています。一方、アルゴリズムによるバイアス(偏り)のせいで、人種、性差別などにつながる事態も起きています。 人間社会のバイアスが、なぜAIにも反映されてしまうのか。 「機械学習は集められたデータセットが『世界』のすべて。集めやすい、すなわちマジョリティのデータが優先されやすい構造になっているのが一因」 AIの研究開発に携わるリサーチャー・白川達也はそう言います。詳しく解説してもらいました。 AIのバイアスがも

人脈・経験・英語力ゼロで、まさかの海外進出担当。AIベンチャーの「泥臭い」リアル

私は今、ディープラーニングを手がけるベンチャー企業、ABEJAで海外事業を担当しています。 ABEJAは2017年、初めてシンガポールに海外進出したのですが、それは上司と、入社間もないヒラ社員の私が2人だけで立ち上げたものでした。この2年間で、数えきれないほどの失敗やドタバタを繰り返す一方で、大きな成果を得ることもできました。 人脈、経験、英語力、いずれもゼロの状態から、上司や仲間とどうやって市場を開拓し、事業・組織を成長させていったのか。私だからこそ伝えられる「リアル

【AIの作り方、回し方】 いまさら聞けない、でも知りたい。 AIってなんだ?(後編)

「日本はいつの間にかAI後進国になってしまった」—ソフトバンクの孫正義社長が、7月17日の「SoftBank World 2019」でこう発言したことが話題になりました。 AI(人工知能)について“自分とは無縁だ”と感じている人もいるかもしれません。しかし、AIは私たちにとってごく身近な存在です。AIエンジニアたちは「AIの研究は、人間の研究である」といいます。  * 4月25日に開かれたメディアセミナー「いまさら聞けないAI」を2回にわたりお届けしています。後編のテー

【AIの歴史と進化】 いまさら聞けない、でも知りたい。 AIってなんだ?(前編)

ソフトバンクグループの孫正義社長(兼会長)が7月17日の「SoftBank World 2019」で、日本国内のAIの普及状況について、警鐘を鳴らしました。 「日本はいつの間にかAI後進国になってしまった。ついこの間まで、日本は技術で世界最先端の最も進んだ国だったが、この数年間で一番革新が進んだAIの分野で、完璧な発展途上国になってしまった(中略)手遅れではないが、今始めないと手遅れになる」 AI(人工知能)は、これからの社会、経済の発展において欠かせないテクノロジーです

「人間らしく生きたかったなあ」亡き父に渡された1枚の履歴書。

長谷直達です。 ABEJAに入社して3年。6月30日をもって取締役を退任しました。7月末には九州に移住し、今後はフェローとして会社を応援する立場にまわります。 この3年は、本当に刺激的でかけがえのない日々でした。ですが、プライベートでのさまざまな経験を通じて「自分らしくありたい」と考え、自ら退任することにしました。退任を決めるまでの心のあゆみを、ここに綴ることにしす。 仕事の節目の日、父にがん「余命3カ月」滋賀県で育ちました。共働きの両親は忙しく、僕は犬や猫など動物に囲ま

1枚の写真からアイデアが生まれた。 唯一無二の手書きロゴができるまで。

2019年7月、AIのスタートアップABEJA(アベジャ)はメディア「Torus(トーラス)」をはじめました。私はABEJAでプロダクトデザインを担当している上野真由美です。私がつくった「Torus」ロゴ完成までの道のりをふり返ります。 編集チームの想いを知る。プロジェクトの立ち上げから、メンバーとして編集会議に参加していた。 メディアの名前が、Torus(トーラス)に決まると、自然と私がロゴを作ることになる。その後は、週1回ある定例ミーティングにできる限り参加するようにし