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耳で世界旅行@学校の教室 〜Radio Garden〜

昔から私はテレビよりもラジオ派です。その中でも、特に聞いているのがRadio Gardenです。数年前に英国の友人から教えてもらいました。

Google Earthのような地球が出てきて、世界中の現在放送中のラジオ局が緑の点で表示されます。局を選ぶ時に地球をくるくる回し、国や地域を見つけてチューンを合わせます。もちろんキーワードで検索もできます。

今は、なかなか国外に行くことはできないけれど、せめて耳と心だけでも。現地時間の放送なので、深夜、早朝、夕方と、各地の生活感が音からもふわっと立ち上がってくる感覚が大好きです。

Radio Gardenでは、世界中の何千ものラジオ局の生放送を聴くことができます。遠くの声をあなたのすぐそばに、ラジオは人と場所をつなぎます。
ラジオが生まれた当初から、ラジオの発する信号は国境を越えてきました。ラジオを作る人も聞く人も、遠く離れた文化とつながることや、何千マイルも離れた「故郷」の人々と再びつながることを想像してきました。

Radio Gardenはオランダのアムステルダムに拠点があり、スタッフは日々、庭の手入れに励んでいます。未来のために種を植え、雑草を寄せ付けないようにしています。(Radio Garden)

今も昔も、ラジオは国境を越える。遠く離れた文化や故郷とつながる。そのためにガーデンの雑草を抜き、未来の種を植える。この説明も大好きです。

以前、このRadio Garden を子どもたちに聞かせてみたらどうなるかと思って、授業で紹介してみました。

予想以上に子どもたちは大興奮でした。地球儀を回して、いろんな地域のラジオを聞いています。最初のうちは、初めて聴こえる言語の意外性で歓声もありましたが、そのうちに静かに真剣に聞くようになりました。

「先生、これ、英語のラジオだ!」と様々な地域のラジオを教えてくれます。外国語を聞いて、英語とわかるなんて、大したもんだ!とほめます。英語を聞き分けられる、実はとても大事な事です。

ちなみに私はスペイン語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、韓国語、中国語は聞いてわかります(聞いて何語かがわかるだけで、話している内容は分かりませんが…)。少しでもその言語を知っていると、ランダムに選んでも何語かなんとなくわかるんですよね。「なぜその言語だと分かったか」を自分なりに考えていくことも楽しいです。

英語はもちろん、英語以外の言語を聞くにもとてもいい教材になるなぁ、と思っています。あとは、現地の生放送なので、ニュースや音楽からも色々わかる事があるなぁ、と。

英語で地名を読まなくてはなりませんが、これは良い地理の勉強にもつながります。「どの国のラジオだろう?」という興味が、子どもを辞書に導きます。

そこから話しているのは何語なのか調べたり、大陸や国の位置、言語の分布を肌で感じながら、調べ学習の良いスタートになります。

現地時間も表示されるので、時差の学習にも使える。昔のラジオ番組も聞けるのがおもしろいです。

現在は、授業の課題が早く終わったらRadio Gardenを自由に聞いてどんどん調べてよい事にしていますが、一度きちんと授業中の活用を考えてみようと思っています。

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