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『古くて素敵なクラシック・レコードたち』 私的Youtubeリンク 1-20

1) ストラヴィンスキー 「ペトルーシュカ」

・アンセルメとスイス・ロマンド管はモノラルとステレオで二度吹き込み
・ステレオ盤の方が録音も演奏も鮮やかで鋭い
・モノラルの方がよりジェントルでふくよか
・演奏はどちらも流れが自然。適度なユーモアも漂う
・安心して何度も耳を傾けることができる
・アンセルメさんの人徳みたいなものを感じさせる

※上がモノラル盤、下がステレオ盤

2) シューマン 交響曲第2番 ハ長調 作品61

・戦闘的
・この曲が意識下に含んだ、精神的緊迫を引き出そうとしたのかも

3) モーツァルト ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503

・こういうモーツァルトを聴きたかった

※ピアノ奏者、指揮者、楽団は同じだが、同一録音かは不明

4) ラフマニノフ 「パガニーニの主題による狂詩曲」 作品43

・市販はされなかったが、演奏録音共にきわめて優秀で、聴き応えあり
・知る人ぞ知る隠れた名盤
・通信販売のボックスものは、中古屋巡り人に取っては楽しい「穴」

※ピアノ奏者、指揮者、楽団は同じだが、同一録音かは不明

5) ショパン バラード第3番 変イ長調 作品47

・ロシア人であるリヒテルの場合、ショパンは外来の音楽
・楽譜を客体的に読み込んで、自分の音楽を立ち上げていく自由が許される
・その違いはとくにショパンの場合、大事な要素になるかも
・ライブ録音を聴いていると思わず「ほう」とため息をつきたくなる
・演奏後にわき起こる観客の「咆哮」もむべなるかな

※ピアノ奏者は同じだが異なるライブ録音。春樹レコードは1963年のライブ録音。残念

6) フォーレ レクイエム 作品48

・フィッシャー=ディスカウとロス・アンヘレスが比類なく素晴らしい
・感動した。何度も繰り返し聴いた
・このレコードは多くの人に愛され、ベストセラーになった
・六二年盤のように圧倒的な感動を呼ぶわけではない
・しかし、小さな世界にしか存在し得ない親密にして貴重な何かがある

7) ハチャトゥリアン ヴァイオリン協奏曲 ニ短調

・不協和音的な音が挿入された上昇・下降パッセージがあちこち出てくる
・それがマーロウ氏の耳には「緩んだファン・ベルト」と聞こえたのかも

8) モーツァルト 交響曲第41番「ジュピター」 ハ長調 K.551

・定点観測のための基準=物差し

9) リヒアルト・シュトラウス 交響詩「ドン・キホーテ」 作品35

・芝居気たっぷりの語り口
・「おいおい、ちょっとやり過ぎじゃないか」と思う
・押しつけがましさはなく、それはそれで愉しい演奏

10) メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64

・オイストラフのヴァイオリンは「美声」と呼びたくなる朗々さと美しさ

11) グローフェ 「グランド・キャニオン組曲」

・ドラマティックというよりは、パノラマ的
・どことなくディズニーのアニメ映画っぽくはある
・ただ、フィードラーの指揮はさすがにこなれている

※指揮者、楽団は同じだが、同一録音かは不明

12) ベートヴェン ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」 イ長調 作品47

・この二人はナチス・シンパではなかったが、ドイツに留まった
・まるで政治の強風に懸命に抗する植物のように

13) ベートヴェン ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」 へ長調 作品24

・二人合わせて、いかにも攻撃的な「春」と「クロイツェル」
・対話というより、なんだか喧嘩を売っているよう

※ピアノ奏者、ヴァイオリン奏者は同じだが、同一録音かは不明

14) ヴォーン・ウィリアムズ 「タリスの主題による幻想曲」

・サー・ジョン・バルビローリの演奏はいかにも優美でたおやか
・派手な演出を排し、深く音符を読み込んでいる響き
・英国人指揮者が奏でる英国オーケストラの正しいサウンドを堪能できる

15) ヨーゼフ・ハイドン ピアノ・ソナタ第9番 ハ長調ほか HobXVI/35

・マッケイブは英国人の作曲家/ピアニスト
・余分な色づけのない素直な演奏
・ただ、音楽が収まりすぎていて、ドライブ感が不足
・ドライブ感が不足すると、音楽は退屈になる
・そのあとで宮沢明子の演奏をもう一度聞き直してみると良さがわかる

※残念ながら宮沢明子の演奏は見つからず

16) ヨーゼフ・ハイドン 交響曲第94番 「驚愕」

・「物足りない」と言う人もいるだろう
・サー・トーマス・ビーチャムはそんなことは構わない
・とても明るく楽しく、どこまでもマイペースでのどかにハイドンを指揮

17) ブラームス 間奏曲集 作品116, 117, 118, 119

・グールドの演奏は深い。とにかく「深い」
・このときグールドは三四歳。ピアニストとしてはまだ青年に近い年齢
・それでいてこの域にたどり着けるのは驚嘆
・たどり着けるだけではなく、元に戻っていける。そこがすごい

※残念ながら28歳時の演奏しか見つからず

18上) ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第1番 ハ短調 作品35 & ピアノ協奏曲第2番 ヘ長調 作品102

・一番好きなショスタコーヴィチは、なんといってもこの二曲
・高校時代にレコードを手に入れて、何度も何度も繰り返し聴いた
・どれだけ聴いても不思議に飽きなかった

18下) ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第1番 ハ短調 作品35 & ピアノ協奏曲第2番 ヘ長調 作品102

・全体を貫く力強いドライブと、タフなテクニックと、明晰な読解力
・アシュケナージは世界を内向きにまとめ上げる
・一方、オグドンは堂々と包み紙を破って外に出ていく

※ピアノ協奏曲第2番 ヘ長調 作品102のみ

19) シェーンベルグ 「浄められた夜」 作品4 オーケストラ版

・ズービン・メータのレコードを聴いて、この曲の素晴らしさを知った
・当時のメータには、有無を言わせぬ独特の気迫があった
・あるいはなまめかしさと言ってもいいかも

20) シェーンベルグ 「浄められた夜」 作品4 弦楽六重奏版

・厳しい状況でも暗闇で光明を迎え入れる余地を静かにこしらえる印象
・優しい深みがある
・この演奏がかなり気に入っている


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