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Frog exercise(大内転筋のコレクティブエクササイズ)[cor-hj-005]

走るための身体の準備の専門家

ABCR菅原航陽

によるコンディショニングシリーズ


今回は


大内転筋(+短内転筋)のスイッチON


のためのコレクティブエクササイズ


「Frog Exercise」


を紹介します!



大内転筋という筋肉の名前を初めて聞いた方もいらっしゃるかもしれませんが、別名第四ハムストリングスとも言われる非常に大きく強い筋肉で、

「股関節の内転と、それに伴う股関節の外旋」

を行ってくれるという、実はランナーには非常に大切な筋肉なのです。


よく、「もっと内転筋を使って走りましょう」なんていう風に言われることがあるかもしれませんが、(人にもよりますが)特にこの筋肉を上手く使うことが出来ると、

外側荷重の抑制、つまり、足の外側に乗ってしまって母指球に体重が乗らない状態を改善しやすくなります。


そもそも外側荷重のメカニズムとその結果としては(色んなパターンはありますが、多いものとして)

①足部のアーチ構造が崩れて潰れ、それに伴って膝が内に入る

②そうなると上手く体重を支えることが出来ず膝に負担が出たり、腸脛靭帯の過伸長が出てしまい、痛みに繋がりやすいので、足部の外側に体重を乗せるようになる

③それにより股関節を外旋させる筋肉たちと内転させる筋肉たちがあまり使われなくなり委縮して使えなくなってしまう。

④外側荷重が定着して脚部や臀部の外側(大腿筋膜張筋等)が張りやすくなる。

⑤大腿筋膜張筋が張ることにより股関節の内旋が更に強くなり、knee-inが更に強く出るため、そのままでは真っすぐ進むことが困難になる

⑥つま先を外に向けて歩いたり走ったりする癖がつく(そうすることで膝が正面を向きアーチの崩れを抑えられるから)

⑦③に戻り、無限ループが始まる

⑧変形性股関節症等


と、脅すわけではありませんが、走れば走る程身体が崩れて行く、なんてことにもなりかねないのです…。


こういうパターンではなく他の代償を取ったり、または上手い事怪我に繋がらないようなタイミングや動作が出来ている場合ももちろんありますが、外側荷重による様々な障害にお悩みの方は、是非まずはこれで大内転筋等を使えるようにしてみて下さい。



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