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今後のビジネスを成功させる重要な視点

「分かっているけど、時代は刻々と変化している!」では、「収穫加速の法則」についてお話しました。

この「収穫加速の法則」とは、「技術進歩において、その性能が直線的ではなく、指数関数的に向上する」という法則です。

一度、技術的な進歩が起きると、その技術が次の進歩までの期間を短縮させ、ますますイノベーションが加速する、という概念です。

この概念は、米国の発明家であり、AI研究の世界的権威であるレイ・カーツワイルが提唱しました。

そして、この「収穫加速の法則」からレイ・カーツワイルは、以下を指摘します。

2029年に、AIが人間並みの知能を備え、2045年に技術的特異点(シンギュラリティ)が来る

因みに、この問題は2045年問題と呼ばれます。


さて、現代は「情報化社会」とも呼ばれ、技術の進歩を支えているのが「情報」であることは、誰もが容易に想像が付くと思います。

この情報化は、あらゆる分野で進んでいます。

例え、ビジネスに直接関係のない分野でも、この情報化の影響は避けられません。


2013年、アルゼンチンのブノレスアイレスでは、洗車場業者の売上が過去10年間に、50%も減ったと言います。

あなたは、この原因がわかるでしょうか?

この変化に気付いた人は、この原因について考えました。

アルゼンチンの国民性や、中流階級の増加、車販売台数の増加。しかし、これらを加味しても洗車場の売上が下がった理由は見当たりません。

さらには、洗車機の数、町での給水制限の影響、その他の可能性を確認し、排除することで、最後の結論にたどり着きます。


実は、過去10年間の間に起こった変化は、「天気予報の精度が50%以上向上した」こと。


これが、洗車場の売上が減少した理由だったのです。つまり、「雨が降ると分かっていれば、その前には洗車に行かない」。その結果、洗車する回数が減ったのです。

この事実が示していることは、天気予報の情報処理能力の進化で、洗車業者というテクノロジーに無関係のように見える業界までもが、影響を受けている、ということです。

この流れは止めることができません。

そして、あなたのビジネスが、テクノロジーと関係性が低いと考えていたとしても、間接的な影響があり、今まさに、実際にその影響が目に見えない形で出ているのです。

では、この技術の進化と時代の変化に、どのように対処すればよいのか?

そのキーワードが「共有」です。

従来、ビジネスも含め組織構造は、希少性を前提に設計されていました。つまり、希少な資源を「所有」することが、競争の源泉となっていたのです。

ところが、現代の情報を基盤とした社会では、豊富にある情報に対して、アクセスやシェアという概念、いわば「共有」が重要となるのです。

失敗している多くの企業は、「所有」という概念から抜け出せなかったことが原因です。

逆に、近年、成功している企業は、「共有」という概念をビジネスに取入れていたことに気付くと思います。

あなたは、「シェアリングエコノミー」という言葉を耳にしたことがありませんか?これは、まさしく「共有」の概念です。

・カーシェアリング
・ライドシェアリング
・民泊
・レンタルスペース


もしかしたら、あなたのビジネスでも、既に「共有」している資源があるかもしれません。それは何でしょうか?一度、改めて考えてみて下さい。

その取組みを拡大させることが、ビジネスを飛躍させるキッカケになるかもしれません。

また、もし、あなたのビジネスで、まだ「共有」している資源がなければ、是非「何が、共有できるか?」という視点で、社内の資源を見直してみて下さい。

その「共有」資源は、外から「共有」する資源もありますが、自社から外向けに「共有(提供)」する資源も対象になります。

さぁ、あなたはどのような「共有」をビジネスに活かしますか?

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