『平和園に帰ろうよ』感想
2020/11/28に別のブログに掲載していた『平和園に帰ろうよ』の感想を、平和園に帰った記念にnoteに転載してみます。
遅くなっちゃいましたが、私も黄金色のチャーハンをやっといただくことができました!
…行って美味しいご飯をいただいただけで、なんにもしてないのですが、ちょっと達成感というか、満足感と言うか、あたたかい喜びが胸の中に湧き立っています。
次は短歌の人と一緒に足を運んで、短歌のお話をしたいです! 目標(><)!
以下感想です!
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日に日に平和園への憧れを強くしている私ですが、まだ足を運んだことはありません。
小坂井大輔『平和園に帰ろうよ』
2019年 書肆侃侃房
自由な感性が三十一という秩序を持つことで、最強の文学になることの証明みたいな歌集だと思いました。
そりゃ平和園が聖地と呼ばれるはずだなと。
よく、「何食ったらこんな発想できるんだろう」なんて言ったりしますが、短歌におけるその問いにはひとつ明確な答えが見つかってしまいましたね。
平和園の中華料理を食べたらいいのだと!!
私自身、「言葉の乱れ」と「表現の幅」の間でいつも揺れ惑い、自己と他者の線引きのずれに思い煩っているのですが、そういうもやもやを、すぱーんとはたかれたような心地がしています。
内側からエネルギーが迸って飛び出したような破調が気持ちよくて、激辛の麻婆豆腐みたいに癖になりそうです。
え、どうしよう。好きな歌を紹介しようと思って今さらっと読み直したら全部好きなんだけど。
全部好きなんだけど、その中でもぐっとキたのをいくつか挙げさせていただきたい…!
駆けてゆく天狗のような浮浪者の足の裏ものすごい真っ黒
この疾走感。
脳内に再生される、天狗と浮浪者がダブった映像。
薄暗いのに目が眩む感覚。
青春って煙草があるのにライターがないような日々が続くことだろ
そうだよなあ。
大人にならないとわからないんだよなあ。
軍艦から落ちるイクラを救助するわたしが日本のためにすること
生まれつきガーターに合う球状の僕が落ちるべくして落ちたガーター
この二首が前後になっているのがどうしようもなく私の心の琴線に触れました。
自分では、重いし硬いし上手く走れないし落ちるべくして落ちたボウリングの球のような救いようのない人間だと、自分のことをつい貶してつらくなってしまうけど、そんな私をお箸でひょいっと、しかも潰れないくらいの優しさで拾い上げてくれる人もいるのかもしれない。
ちがうよ、あれは、進撃しない巨人〈まだナナちゃん人形の前?〉そうだよ。
以前『進撃の巨人』の主題歌等を担当しているLinked Horizonさんのライブに参戦したのですが、そこでナナちゃんのことを巨人扱いしていたのを思い出しました。
ナナちゃんにはどうか進撃せずにあそこで待ち合わせる人類をいつまでも見守っていてもらいたい。
結論、平和園に帰りたいです。
まだ一度も伺ったことないけど。
2021年の目標は「平和園を帰る場所にすること」にします。
ドキドキ!!
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