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中小企業の2024年(前半)予測と対処法

2023年は、中小零細企業の経営者の多くが、どこまで耐えられるだろうか。と、不安を抱えながら耐え抜いて経営している年でした。読者の方だけが大変だった訳ではないです。諦めずに頑張ったからこそ今があるのです。


2024年は、様々な問題があるものの、人流が戻り活動が活発になっているので、企業の生産意欲や消費者の購買意欲が戻りつつあり、国内消費が上がって来ていることから、どの業種・どの規模の事業者でも同様に2023年より収入が増えて行く傾向にあるので希望が持てます。

反面、コロナ禍で得ていた給付型の補助金や助成金は完全になくなり、猶予されていた税金や社会保険料の納付、ゼロゼロ融資の返済が求められてくるため、本業以外の支出が増加し、資金繰りが厳しくなりやすいです。


2024年前半、経営の実感としては、こういう事だと思います。

売上・受注が微増していく中、本業以外の納税や返済で支出が増えるので、資金繰りが厳しくなるものの、売上・受注の増加に対応するため、人も増やし、仕入や在庫、設備も拡充したいと思い始めます。

しかし、人不足で、定着率も低い中で賃金の高騰もあり、人の確保が難しい。流通や為替の影響による原材料費の高騰で原価が高くなり粗利益が上がらない。粗利益が上がらないまま、電気・ガス・ガソリンも高騰が続き、水道光熱費や車両費、輸送費、送料などが上がるだけでなく、切手代の通信費も上がる。様々な経費が上がり営業利益が上がらない。

設備投資や運転資金の調達を考えるも、借入れが出来るのか不安だし、借りられたとしても負債をこれ以上増やし、返済で資金繰りを更に厳しくしてしまうのでないか不安になる。


2024年前半の最善策は、結果としてこういう事になると思います。

現状の人員で、現状の設備を活かし、人も設備も2023年より忙しさが増すハードワークをしながら、売上と利益の増加が確実になるまでやり切る。やり切る覚悟をもった経営計画の中で人材の確保を目指す。ただし、計画に賛同してくれる人を厳選して採用し、人手が欲しいからと安易に採用しないようにする。

設備投資や運転資金調達も資金繰り予測を注視しながら検討する。

原材料費の高騰や経費の高騰には、生産性の効率を常に考えながら予算管理を厳しくしておく。

以上の事を柱に経営し、利益重視で現預金が増加していくビジネスモデルと組織の再構築を目指す。


2024年前半の経営の実感を好転させ、最善策を実現する為に『使える!資金繰り表』の活用が有効です。

そして、ぜひ、2024年にやってもらいたい事は、新しく柱となる収益事業を考える。という事です。

コロナ禍を経て働き方も多様化し、デジタルトランスフォーメーション、グリーントランスフォーメーション、チャットGTPに代表されるAIの普及など社会環境の変化に、『ついていけない』と悲観的にならずに、諦めずに考えてみましょう。

スティーブ・ジョブズやイーロン・マスク、サム・アルトマンのような世界を変えるようなイノベーションを起こすような新製品や新事業を考案する事を目標に。といっている訳ではないのです。


今の売上や受注を上げている、その需要のある事業の本質的なところや、経営者が自分自身を見つめ直した時の、本質的な信念や周りに対する魅力を掘り下げて、自社らしい事、自分らしい事を改めて認識してやり抜く事で、今までと違った事業となり、新しく柱となる収益事業になりえます。また、そこから本当に新しく挑戦する全く新しい事業の取り組みが生まれる事もあります。


自分らしく挑戦出来る事業をぜひ見つけて行きましょう。

2024年、一社でも、一人でも多くの経営者と共に事業の発展、個人の豊かさに繋がる喜びを分かち合える年になる事を願っています。共に目指しましょう!という経営者の皆様、お会いできる日を楽しみにしております。ご相談、ご連絡お待ちしております。


感謝と共に御礼申し上げます。


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