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コロナ世代の強みと弱み

新型コロナウィルスの感染拡大によって、時差出勤や在宅勤務など、働き方改革という御旗によって提唱されてきた新しい働き方を、強制的に企業は受け入れていっている。

新型コロナウィルスの感染拡大による意図しない強制力があるものの、これらの新しい働き方が導入されていることは、ある意味では、喜ばしいことであるとも言えるのではないだろうか?

さて、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、この新しい働き方、新しい受け入れ方の一番の影響を受けたのは、2020年度卒の新入社員であろう。
2020年度卒の新入社員においては、これまでとは異なる卒業環境と入社環境を余儀なくされたと言える。

・無観客卒業式
・無観客入社式
・テレビ電話入社式
・社員との懇親会の中止
・同期同士の懇親会の中止
・4月1日午後から在宅勤務
・オンライン新入社員研修
・テレビ電話によるビジネスコミュニケーション
・世界恐慌と言われるほどの不況の予想

など。

このような環境下の中で、新社会人一年生としてスタートを切った2020年卒の新入社員。彼らがどのような社会人として成長していくのかを推測したいと思う。

以下に書かれていることは、あくまで推測であり、2020年4月7日午後、緊急事態宣言が発令される前に推測されたものである。

これまでにも、

・バブル期入社世代
・就職氷河期世代
・リーマンショック世代
・ゆとり世代

など。

その時代背景から入社する新入社員の特徴を捉えてきた。今回の2020年度卒の世代のことを、『コロナ世代』というのかは分からないが、このような卒業環境・入社環境で、この世代がどのように成長していくのかを推測してみた。

【弱み】
▼卒業・入社しきれていない学生社会人
卒業式も入社式も、セレモニーとしては何がしらか行っているものの、人生の一大イベントを感じるほどではなく、気持ちのスイッチが切り替わらないまま、社会人になってしまった。4月1日の入社式後に、在宅勤務にて自習に近い研修が始まったケースも少なくなく、学生と社会人の垣根なく社会人がスタートしてしまっている。

▼”気分”が優れないと在宅勤務化する社員
体温が37度超になると、在宅勤務を強いられる環境で育ってしまったため、基本的に過保護。”体調”ではなく、”気分”が優れなくても在宅勤務を申請し、自宅に逃げ込む。ややもすると在宅勤務が標準という認識が備わってしまった。

▼コミュニケ―ションが淡泊で周りを巻き込む力が弱い
主なビジネスコミュニケーションは、テレビ電話とメールで育ったため、面と向かったFace to Faceのコミュニケーションやウェットな人間関係構築が苦手。チームワークが求められていること、重要なことは理解できるが、どのようにリーダーシップを図れば良いか分からない。ビジネスを推進していく上で、ヒトを巻き込んでいく力が弱い。

【強み】
▼仕事や課題にひとりで取り組むことが当たり前
在宅勤務で、仕事や課題に対して、ひとりで向き合って成果を求められてきたため、上司や先輩、また同僚に助けを求めることなく取り組む姿勢が養われている。在宅で勤務し、仕事の成果と向き合うため、時間ではなく成果に主軸を置いた考え方が身についている。

▼厳しいビジネス環境が当たり前
コロナウィルスの感染拡大による自粛ムードが広がり、消費環境・ビジネス環境が厳しくなる中でも、事業活動を推進していくことが強いられることで、自ずと工夫する思考、アイデアを捻出する姿勢、また高いメンタリティが身に付き、厳しいビジネス環境でも乗り越えていけるマインドとスタンスが身についている。

▼ノンバーバルコミュニケーション表現が豊か
テレビ電話でのコミュニケーションが標準となり、社内のコミュニケーションも、クライアントとのコミュニケーション、また営業活動においても、テレビ電話を活用するシーンが多い。このことから言葉でのやりとりだけでなく(テレビ電話は音声通話が途切れている場合も多々あるため)、画面越しの頷きやリアクションが大きく、その他のノンバーバルコミュニケーションの表現も育まれ、豊かな傾向がある。

以上。

あくまで推測であるが、『コロナ世代』の人材の強みと弱み。どのような人にも世代にも、強みと弱みがある。どのような時代でも環境でも、少しでも多くの強みを身につけて欲しいと考えている。

2020年度の新卒社員のみなさんが、一日でも早く会社に出社し、新型コロナウィルスに負けることなく、ビジネス環境で活躍してくれることを心から祈っています。

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