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情熱はどこにあるのか?

いよいよ8月を迎えようとしている日本。この時期の風物詩と言えば「高校野球」だと思っている筆者です。筆者は野球未経験ですが、炎天下の中で必死にプレーする球児を見て毎年元気をもらっています。

「どうしてあんなに泥だらけになって白球を追っているのだろう?」

そんなことを考えながら毎年応援しているのです。
答えは「野球への情熱」ですが、「情熱」の根源は人それぞれ。

青年時代までに「情熱」に注ぐ原動力を間違えてしまうと、大人になって情熱に出会う機会を失ってしまうのではないか。

これが私の「情熱」に関する一つの仮説です。
色んな考えがあると思いますが、今回は筆者なりの「情熱」に関する話を。


大人と情熱


大人になると、情熱を注げるものは限りなく少なくなります。この世界で生きるためには、労働と言う対価が必要になるので、仮に情熱を持っていても使える時間は制限されてしまう。情熱がない人がいるのなら、それを見つけるために世界を広げていくべきなのです。欲しいならという話ですけど。

前提として、探している情熱がどんなものなのかを知っておかなければ、情熱を見つけるのは非常に困難になるでしょう。

筆者は、感受性豊かで人格形成が不完全な青年期に、自分にとっての「情熱」を見つけるのが良いと思うのです。

結果的に情熱を知れたのなら、情熱に注がれる原動力を見えてきます。例えば、好き・得意・応援・異性・競争・怒り・嫌悪・承認など……。

千差万別な感情を利用して、人は情熱を知っていくのです。
そして、その情熱の器は、青年期を経て一人一人のオリジナルなものに形成されます。

ここで最初の主題を見てみましょう。

青年時代までに「情熱」に注ぐ原動力を間違えてしまうと、大人になって情熱に出会えなくなる。

情熱の形成には原動力となる感情があるという話をしました。全部同じ情熱につながるのに、後の人生で不幸になってしまうかもしれない原動力があるのなら、それを選びたくはないですよね?




学生時代は、筆者も情熱のままに生活を送れていました。

ただ、情熱という器に注いでいたのが、「恨み」「嫌悪」「怒り」の類の感情だったんです。とにかく「嫌で嫌で仕方ない」という行き場を失った感情を情熱に注いでしまったんです。

「全部できるようになって全部終わらせる」

これだけを考えて情熱に変換していました。情熱を注いだ結果、確かに私は自分の目標を成し遂げました。しかし、ここからが問題。

その後は自然と「次は何に対して情熱を注ごうか」という話になるわけです。曲がりなりにも努力の「ど」の字を知ったつもりだったので、そう言う向上心も生まれますよね。

「何か情熱を捧げられるものはないか?」

色んな分野に挑戦しました。余暇でもいろいろなものに挑戦しました。
好き・負けたくない・承認などありとあらゆる感情を注いでみたんです。そうしたら、ピクリともしない。根本的に生まれたものが情熱なのかすら分からない。そんな状態に陥りました。

私はこれまで負の感情で動いてきました。それはそれは憎くて強い原動力でした。だから好きで情熱が生まれるのかすら、体が理解していないのだと思います。

よくよく考えれば……レギュラーガソリンで動くように設計された車に、いきなり灯油とかを注いでも動かないですよね。灯油は、灯油で動く機械にしか使えないんです。

特に、怒りや嫌悪って特定のモノにしか向かないじゃないですか。これが「好き」とか「競争」に向いていれば何にでも応用が利くのでいいと思ますが……。

「もう情熱との再会は叶わない」

だから私は、このような危機感を抱いているのです。


終わりに


青年時代までに「情熱」に注ぐ原動力を間違えてしまうと、大人になって情熱に出会えなくなる。

「そこまで言うなら、負の感情で頑張ればいいじゃん」

と言う人もいるかもしれません。確かに一理あると思います。
しかし、負の感情で頑張る理由は未来があるからなのです。

私は何度も辞めようとした時に「その経験が糧になるから」「中途半端にやめるな」「いつかやりたいことが見つかった時に……」みたいな説得のされ方をしたんです。筆者自身も「乗り越えれば手に入るものがある」と思って続けました。真の情熱に出会えた時のために、努力できる人になろうとしました。

結果的には、何にも情熱が湧かないつまらない人間に。

恐らくこういう人は凄く多いんじゃないでしょうか。特に高校球児とか。
そんな風に、未来に結論を丸投げされて説得された人が。そして、頑張ってやり切った人が。

もしもまだ学生なら大丈夫。まだ「情熱の器」は完成していません。
きっとまだ間に合う。

負の感情に支配される人生とか何も面白くないですからね。
筆者も「情熱を注げる何か」がまだ見つかっていないのだと信じて、もう少し抗ってみることにしますか。

今年の甲子園も楽しみだぁーーーー




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