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4月4日

ひさしぶりに日記を書く。
へんな完璧主義が出て、一度滞ると辞めてしまいがちだったけれど、今年はなるべく休みながらでものんびり続けたいと思っている。日記はたのしい。

ここ数日、心身ともに春に同調しきれずに、そして親知らずを抜いてずっと腫れていたこともあり、ぼやぼやとした日が続いていた。

今日は数年ぶりに、(流派は違うが)太極拳を習いに行った。ここ数年、武術に興味があったのと、先日散歩していたら「陰陽」というキーワードが浮かんできて、太極拳のことかもしれないと思って調べたらすぐに見つかった。

由比ヶ浜の公園で海を背にしながらの太極拳はとても気持ちがよかった。コンテンポラリーダンスのクラスでも空間を感じながら踊るということをしたのを思い出した。身体の中の空間も広くなる感覚。

気を周囲から身体に取り込む。ちょっと疲れて冷えていた身体が芯まで温まった。長めの気功ですみずみまで身体を感じられた。

午後、タチンダイという場所に行った。ぽっかりと空いた広い空き地は、春の野花が生い茂り、タンポポがたくさん咲いていた。谷になっているので、人工物が全く見えず、不思議な時間が流れていた。

そこで裸足になって、午前中に教えてもらったことをやってみる。手のひらの真ん中のツボ、労宮と労宮を向かい合わせてボールをもつように気を練る動きをしたとき、海岸でやったときよりもびりびりと感じた。

なんとも言えず満たされた気持ちになり、そのままぼうっとしていたら、自分の脱いだ靴下に7-8cmもあるスズメバチが止まった。生きた心地がしなかったけれど、なるべく敵意がないという心のまましばらく固まって、目の前に近づいてきたけれど堪えると、遠くに飛んで行った。ほっとしたのも束の間、今度は背後に同じ大きさのスズメバチ...。きっと彼らの場所なのだろうと悟り、ほんの少しでも居させてもらえたことに感謝して、全速力でその場を後にした。

今思えば、それがなかったらもっと日焼けしていたかもしれない。そろそろ帰ったほうがいいよと教えてくれたのかも。(ひさびさに真っ赤になるほど、顔と首を焼いてしまった)

山道から帰ると、向かいから来た年配の女性が、挨拶をしてくれて、挨拶をすると、しばらく歩いてから呼び止められた。

「このまままっすぐ行かれます?あの、きれいな花が咲いていたのよ。1株だけ。高山植物の。名前忘れちゃったわ。それだけ見てあげて!」
「ありがとうございます、見てみます!」
「お話できてよかったわ!」
「わたしも!」

と会話を交わして、本当は左に曲がるところを教えてもらった道から帰ることにした。
するとすぐに、別の年配の男性が帽子をかぶり、カメラを首から下げて歩いてきた。

「こんにちは、かわいいねえ!」
と言われて驚いた。子どもに戻ったみたい。

よくわからないけど、こんなに人に話しかけられたのはなんとなくいいことのような気がして、やっと調子が戻ってきたと思った。

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