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1.挑戦し続けると頭が良くなる

頭をよくすることを考えるにあたって、まず頭、つまり脳とはどういったものなのかを調べていきたいと思います。

前回の記事はこちら↓

脳の重さは成人で1.2~1.6キロといわれており、男性の方がやや大きいです。
新生児が約400g、6歳になると約1300gとほぼ大人と同じ重さの脳となることから、脳の約9割は6歳までに作られ、20代半ばに完成するといわれています。
6割が脂質、4割がタンパク質で出来ています。

両手の握り拳を合わせたサイズ。おおよそこの大きさの器官が身体の約20%ものエネルギーを消費します。
つまり1日2000kcal摂取したら、身体全体でみると約2%しかない脳が400kcalを消費するとされます。

消費カロリーを説明したので、ついでに電気信号で動く脳の消費電力を電卓で計算したいとおもいます。
 1cal=4.184Jなので
400000cal=1673600J
J=W×sより
1673600J=W×(3600s×24)
W=19.37037037037037
約20Wということが計算で出ました。
20Wの電化製品にノートパソコン(標準時)があります。
脳は、ノートパソコンと同じくらいの消費電力で動くと言えます。

また、20Wで1日稼働したらどのくらい電気料金がかかるのか平成26年全国家庭電気製品公正取引協議会が定めた電力料金の目安単価が27円/kWh(税込)をもとに計算してみると、
1時間あたりの消費電力(kWh)×使用時間×1kWhあたりの電気料金で求められるので、
(20W÷1000)×24h×27円=12.96円
約13円です。

人間は電気信号で動いていますが、電気代換算でいくと1日約13円ということがわかりました。
現在日本の電気は石油がとても安いことが前提で成り立っているので、今後はこの前提が変わるかもしれないためにすごく無駄な雑学が増えました。
この無駄な知識は脳の「刈り込み」という機能によって、読んでくださってる皆さんはあっという間に忘れると思います。ここが脳とパソコンの大きな違いであり、また、脳は曖昧に記憶することで柔軟さを身につけていることも面白いです。

人間の脳には1000億個以上の神経細胞があり、シナプスと呼ばれる神経情報を出力する側と入力される側に発達した情報伝達の接触構造があります。
そのシナプスによってそれぞれの細胞は繋がっており、つながりの総数は100兆はあることになります。
よく脳は宇宙に喩えられますが、私たちが住む天の川銀河は約2000億個の恒星と惑星で成り立ち、天の川銀河のちかくに位置する局部銀河群の中でもっとも巨大なアンドロメダ銀河は1兆個の恒星からなりたっていることを考えると、自分の脳が100兆ものつながりを有していることには驚かされます。

シナプス密度は生後6-8ヶ月にピークとなり、その後減少していきます。
シナプス数が多いほど優れた脳と考えるのは間違いで、たくさんあるシナプスが刈り込まれて重要なものが選択されていくことで、情報伝達の効率が上がるのです。

刈り込みがあるために、2歳から青年期まで1日たつごとに200億のつながりが消えています。ニューロンを維持するために膨大なカロリーを脳が消費をするよりは、つながりを消したほうが生存に有利に働くのでしょう。
しかし脳が使わない回路を切断する一方で、同期発火したニューロン同士を強く結合します。
機能ネットワークと呼ばれるプログラムを構築することで、人は複雑な動きを瞬時にできるようになるのです。

例えばピアノは脳に良いとされますが、楽譜を目から読み取り、左右違う指に信号を与えて鍵盤を叩き、耳で正しい音が確認する。それも、強弱をつけたり足のペダルも用います。
瞬時に身体全体の機能を使うピアノは、脳のニューロンの同期発火が多くおこり、繰り返しの練習で機能ネットワークが構築されてスラスラ弾けるようになると新しい課題へうつります。
ピアノの稽古をすると、言語に関する神経束が5倍になるという論文もあります。

シナプスは、使えば使うほど働きがよくなり、Use it or Lose itと言われる様に、使わないと失われてしまうものなのです。
そのためにたとえ5分でも毎日の継続が大切です。

脳は使わないと忘れていく器官ですので、紙で記録を残したから人類が発展したと言われるのも納得です。

まとめ


脳はパソコンと同じくらいの消費電力で動いているが、脳はパソコンと異なり機能を使わないとニューロンを刈り込みして脳の消費を抑えようとするために、意識的に負荷をかけた継続が大切である。
新しい挑戦をするとニューロンが同期発火して頭が良くなります。
挑戦はとっても大切です。

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