只の日本人、鮭を食べる
鮭を食べよう。
草薙は鮭を食べる事にした。
鮭には昔の諺で「霜先の薬食い」という言葉がある。
寒い冬、忙しい年末に備えて、栄養をとる、簡単にいえばそんな所だ。
昔から鮭には栄養があると認知されていた。
(栄養が……たっぷりだ)
日本人を健康にする栄養がいっぱいなのである。
◎栄養が豊富
◎抗酸化作用がある
◆栄養が豊富
鮭はビタミンAやビタミンDが含まれている。
また、良質なたんぱく質も有しています。
ビタミンBやカルシウムなども含まれているのだ。
◆抗酸化作用がある
抗酸化作用も有している。
抗酸化作用や、エネルギー代謝を促す栄養が多く、良質なたんぱく質も有する鮭は、風邪などのウイルス対策に適した食材といえるだろう。
DHAなども豊富で頭にもいいのだ。
ちなみに鮭の卵であるイクラも栄養価は高い。
(ありがたい食べ物だな)
改めて草薙はそう思った。
栄養バンザイだ。
草薙は鮭を取り出した。
(鮭を……食うぞ)
◆
草薙は鮭を熱っした。
(うまそうだ)
目の前には鮭
ジュウジュゥっと鮭がおいしそうな熱を発している。
赤い鮭の身が実に美味しそうだった。
本来鮭は白身魚であるという話がある。
鮭が多くのものを食べ、その影響で身が赤くなっているという説である。鮭を赤身と呼んでもいいと思ってるし、その真贋はさておき、鮭が食べてきたもの、鮭が多くの栄養を接種してきた結果と思えば、鮭の持つ栄養を感じるという考えができなくもない。
――いただきます。
草薙は鮭を食べる。
(――うまい)
海の味だ。
身から海の塩、潮を感じる。
塩の味。
魚の旨み。
日本を感じる味だ。
草薙は更に鮭食べた。
赤い鮭の身は食欲をそそる。
鮭の肉汁は肉と潮の旨みがある。
鮭の身は確かな美味しさがあった。
(なんというか、どっしりしてるんだ)
鮭は川を泳ぎ海に出る。
鮭は海で長い旅に出るのだ。
長い旅路に耐える鮭、その生命力が栄養と旨味にあらわれている気がするのだ。
(鮭、いいな)
次々と鮭を食べていく。
草薙は鮭の皮を食べた。草薙は鮭の皮が好きだった。皮を残す者もいるが草薙は皮も食べるのだ。少し気合いを入れて草薙は鮭の骨も食べた。
骨をのぞく者もいるしそれは安全として正しいだろう。だが今日の草薙は骨をも食べるのだ。
(残さず……食べるのだ)
身を食べる。
美味い、美味い、美味い。
「美味かった」
草薙は鮭を綺麗に完食した。
皮はもちろん骨まで全て食べてしまった。
(骨まで食った……)
残さず食べた。そして鮭の身は……
(美味かった)
鮭、美味かった。
鮭、古来から食された日本食。
鮭、ありがたい魚だ。
(少し大げさかもしれないが)
だが、
――それもまた良し。
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