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頭痛

大学生になった頃から頭痛との付き合いが始まった。
大学で社会の中で女性として生きていく術を学んでいた私にとって、実家の中は学んでいたこととは真逆の世界が広がっていた。
小さい頃から両親に言われていたことの妥当性が恐ろしく瓦解していく中で、自分がどんどん壊れていくかのように、その悲鳴が頭痛となって現れ始めたのだ。

両親の束縛を受けながら社会人になり、教師として働き出すと、毎日頭痛薬を2〜3回飲まないと仕事ができない状態になった。
両親や弟妹の前で体調不良を少しでも見せれば機嫌を損ねるので、食事で顔を合わせる時や自分の部屋を家族が通り過ぎる時は元気な素振りをし、一人になった時痛みに耐えていた。

そのうち、頭痛薬がないと眠れないようになっていった。
頭痛は毎日やってくるようになっていたのだ。
実家を離れ一人暮らしを始めても、毒親や祖母の対応に苦しみ、結局頭痛が治ることはなかった。
財布にキーケースに職員証ケースの中にいろんなところに頭痛薬を常備して、どんな時にも薬を飲めるようにしていた。

休職して漢方薬や西洋薬を飲んでも、最初は全く改善せず、家にいても外に出ても治らなかった。
ここ数日になって、やっと頭痛から少し解放される時間ができてきた。
頭痛が完治する日がやって来るのだろうか・・・と思いながら、もう少し療養していきたいと思っている。


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